メカ丸「聞こえるカ?虎杖悠仁。よく聞け」
メカ丸「待て待て待テ!味方だバカ! 京都校のメカ丸ダ!」
メカ丸「時間がなイ。一度で聞き分けロ」
メカ丸「五条悟が封印されタ」
羂索「おやすみ五条悟。新しい世界でまた会おう」
五条悟「僕はな、オマエはそろそろ起きろよ」
五条悟「いつまでいい様にされてんだ、傑」
羂索「あっはっは、凄いな、初めてだよこんなの」
羂索「でなければこの現象にも入れ替え後の私の脳に肉体の記憶が流れてくるのにも説明がつかない」
真人「それって一貫してないといけないこと?俺と夏油の術式では世界が違うんじゃない?」
羂索「術式は世界か…フフ… いいね、素敵だ」
五条悟「おーい、やるならさっさとしてくれ。ムサ苦しい上眺めも悪い」
羂索「こちらとしてはもう少し眺めていたいが、そうだね、何かあっても嫌だし」
羂索「閉門」
真人「ふーん、つまんな、まっ何はともあれ」
羂索「封印完了」
冥冥「あの五条悟だよ?何を根拠にそれを信じればいい?」
メカ丸「悪いがなにもない。あえて言わせてもらえバ、俺がここにいることダ」
メカ丸「俺は既に10月19日、真人という特級呪霊に殺されていル。今の俺は生前の俺が残した保険に過ぎなイ。高度な保険ダ」
メカ丸「発動条件を五条悟封印後に限定せざるを得なかっタ。不発のリスクを低減するため。事前にこの傀儡を忍ばせるのも3箇所までとしタ。虎杖悠仁は高専所属の術師の中で最も内通者の可能性が低イ」
メカ丸「そして冥冥、アンタもこの状況で完全にシロと確信しタ」
冥冥「何故?」
メカ丸「索敵に長けている人間が渋谷で暗躍せずに、明治神宮前に派遣されているからダ。虎杖はそもそも数か月前まで呪術界との繋がりがなかっタ」
冥冥「いやいや、体よく協力を拒むためかもよ」
冥冥「それにすぐ渋谷に向かおうとした虎杖君を今の今まで止めていたのは私だ。待機命令が出ていたとはいえ」
メカ丸「では何故、アンタを始末するための呪詛師がここに向かっていル?」
冥冥「1…2…2人かな…虎杖君、コイツらと君がさっき戦った呪霊どっちが強い?」
虎杖悠仁「…多分さっきのバッタより強い」
冥冥「(虎杖君が祓った呪霊は人語を操っていたらしいし、少なく見積もっても準1級以上…そんな連中がウヨウヨいるのか…)」
メカ丸「駄目ダ」
メカ丸「もう渋谷の状況は変わっていル。相手の結界術はコチラの数段上手だ。今渋谷には4枚の帳が降りていル」
メカ丸「Ⓐ一般人を閉じ込める帳、Ⓑ五条悟を閉じ込める帳、Ⓒ術師を入れない帳、ⒹAと同じ一般人を閉じ込める帳だ」
メカ丸「もう渋谷の状況は変わっていル。相手の結界術はコチラの数段上手だ。今渋谷には4枚の帳が降りていル」
メカ丸「頼む。俺の指示に従ってくレ。俺のこの保険もすぐ消えてしまウ。頼ム」
虎杖悠仁「冥さん」
冥冥「分かった。言ってごらん」
メカ丸「虎杖は明治神宮前に戻り、地上から渋谷に向かってくレ。五条封印を術師全体に伝達。五条奪還をコチラの共通目的に据えロ」
虎杖悠仁「応!」
メカ丸「冥冥は虎杖が抜ける隙を作ってくレ。呪詛師撃退後はとりあえずこの線路を抑えておいて欲しい。だが、まだ相手の出方がわからン」
冥冥「臨機応変ね。ところで君の口座はまだ凍結されていないね?」
メカ丸「…エ?」
憂憂「くくく」
メカ丸「(それでもいいと思っていたんだが…最低だな、我ながラ)」
憂憂「ねーねー僕は?」
メカ丸「好きな方につケ」
メカ丸「好きな方につケ」
憂憂「じゃあ姉様!」
冥冥「皆、来たよ」
蛯名仁次「冥冥だな?」
冥冥「好きに動いていいよ。合わせるから」
虎杖悠仁「押忍!」
『21:22 渋谷』
日下部篤也「確かに、駅に閉じ込められた分を差し引いたとしても人口密度低かったな」
伊地知潔高「状況を確認次第、新田さんはもう一度帳の外へ。中で電波が断たれる以上、誰かが常に外にいなくてはならない」
伊地知潔高「アナタにはその役をやってもらいたい。今から補助監督役だけでなんとしても連絡網を確立する。非番と窓の一部を動員すれば可能でしょう」
重面春太「えいっ」
重面春太「えいっ、えいっ、えーいっ」
重面春太「やっぱ俺には弱い者イジメが向いてるなーこれでいいんでしょ?」
裏梅「はい。貴方はこのまま帳の外でスーツの人間を狩り続けて下さい」
重面春太「はーい。終わったら中行っていいよね」
伊地知潔高「アナタにはその役をやってもらいたい。今から補助監督役だけでなんとしても連絡網を確立する。非番と窓の一部を動員すれば可能でしょう」
重面春太「えいっ」
重面春太「えいっ、えいっ、えーいっ」
重面春太「やっぱ俺には弱い者イジメが向いてるなーこれでいいんでしょ?」
裏梅「はい。貴方はこのまま帳の外でスーツの人間を狩り続けて下さい」
重面春太「はーい。終わったら中行っていいよね」
真人「何コレどういうこと?」
羂索「封印は完了している。だが、まだ獄門疆が五条悟という情報を処理しきれていないんだ。暫くは動かせないね」
羂索「やられたね」
メカ丸「虎杖!いいニュースダ!奴ら封印した五条ヲ地下5階から動かせなイ!」
虎杖悠仁「なんで!」
メカ丸「包囲網を作るゾ!渋谷駅各地下鉄路線の隣駅から術師を向かわせロ。術師を入れない帳が上がり次第突入ダ!」
羂索「封印は完了している。だが、まだ獄門疆が五条悟という情報を処理しきれていないんだ。暫くは動かせないね」
羂索「やられたね」
メカ丸「虎杖!いいニュースダ!奴ら封印した五条ヲ地下5階から動かせなイ!」
虎杖悠仁「なんで!」
メカ丸「五条悟だからダ!」
虎杖悠仁「ハハッ納得!」
メカ丸「包囲網を作るゾ!渋谷駅各地下鉄路線の隣駅から術師を向かわせロ。術師を入れない帳が上がり次第突入ダ!」
虎杖悠仁「向かわせろったって、伊地知さんとは連絡つかねぇし…あ!」
メカ丸「何ダ?」
虎杖悠仁〈ねー渋谷には誰が来てんの?〉
冥冥〈えーとねー〉
「殺して」
虎杖悠仁「ナナミーーーーーーーン!」
虎杖悠仁「ナナミンいるー!?」
伏黒恵「イタドリ?」
猪野琢真「ナナミン?」
虎杖悠仁「五条先生があっ!封印されたんだけどー!」
七海建人「2人共、予定変更です。すぐに虎杖君と合流します。もし封印が本当なら、終わりです。この国の人間全て」
真人「いやーバレたね。こっちの状況。術師が総力上げてここに来るよ」
羂索「私はここに残るけど、皆はどうする?」
脹相「俺は弟の仇、虎杖悠仁と釘崎野薔薇を殺す。その後、高専に保管されている他の弟達を回収する」
漏瑚「釘崎とやらは知らんが虎杖は駄目だ。宿儺にする」
脹相「関係ない」
漏瑚「あん?」
真人「漏瑚、落ち着いて。やっぱ俺も虎杖殺したいかな」
漏瑚「真人!何を!」
真人「五条悟の実物を見た感じさぁ、五条を封印した今、術師と呪霊はイーブン。宿儺が復活すれば超優勢、ほぼ勝ちってことでしょ?」
羂索「まぁ、そうだね」
真人「じゃあさ、今の戦力でも勝つ時は勝つってことじゃん」
漏瑚「…本気か?」
真人「本気と書いて大マジさ」
漏瑚〈100年後の荒野で笑うのは儂である必要はない。呪いが人として立っていればそれでいい〉
漏瑚「宿儺は味方ではない。復活したことで儂らが負うリスクの方が大きいかもしれん。だが、宿儺が復活すれば確実に呪いの時代が来る」
漏瑚「儂らは今の人間共とは違うのだ。死すら恐れず目的のために裏表のない道を歩む」
真人「本気と書いて大マジさ」
漏瑚〈100年後の荒野で笑うのは儂である必要はない。呪いが人として立っていればそれでいい〉
漏瑚「宿儺は味方ではない。復活したことで儂らが負うリスクの方が大きいかもしれん。だが、宿儺が復活すれば確実に呪いの時代が来る」
漏瑚「儂らは今の人間共とは違うのだ。死すら恐れず目的のために裏表のない道を歩む」
真人「違うっしょ。軸がブレようと一貫性がなかろうと、偽りなく欲求の赴くままに行動する、それが俺達呪いだ。あー…違うって言ったのは呪いの在り方で、復活案自体はアリだと思ってるよ。漏瑚と争う気もない。だからゲームをしようよ」
真人「俺が先に虎杖とエンカウントしたら奴を殺す。漏瑚が先なら指を差し出して宿儺に力を戻せばいい」
真人「夏油はどちかと言えば漏瑚派だろ?どうする?」
羂索「私は獄門疆を見ていないといけない。遠慮させてもらうよ。好きにするといい。私にとって宿儺は獄門疆が失敗した時の代替に過ぎない」
漏瑚「馬鹿馬鹿しい。術師達は虎杖も含め皆五条を助けにここに向かってくる。ならばここで待てばいい。ゲームにならん」
羂索「呪霊の方が君達より利口だな」
羂索「返すわけがないだろう。君達の頭まで空っぽにした覚えはないんだがね。次術師と約束をする時は縛りであることを明確にするんだな。消えろ。それともこの肉体に殺してほしいか?」
枷場菜々子「後悔するぞ」
脹相「俺が先なら俺が殺る。いいな?」
漏瑚「おい!」
真人「おっ、脹相も参加する?勿論いいよ」
真人「夏油はどちかと言えば漏瑚派だろ?どうする?」
羂索「私は獄門疆を見ていないといけない。遠慮させてもらうよ。好きにするといい。私にとって宿儺は獄門疆が失敗した時の代替に過ぎない」
漏瑚「馬鹿馬鹿しい。術師達は虎杖も含め皆五条を助けにここに向かってくる。ならばここで待てばいい。ゲームにならん」
真人「よーいドン!」
漏瑚「待たんか!」
枷場菜々子「返せ」
枷場美々子「私達はお前に協力し、サル共を落とし続けた」
枷場菜々子「約束通り夏油様の肉体を返せ」
枷場美々子「夏油様をこれ以上」
枷場菜々子「これ以上玩ぶな」
羂索「返すわけがないだろう。君達の頭まで空っぽにした覚えはないんだがね。次術師と約束をする時は縛りであることを明確にするんだな。消えろ。それともこの肉体に殺してほしいか?」
枷場菜々子「後悔するぞ」
伏黒恵「おい、おいって」
猪野琢真「(ナナミンってマジで七海さんのことだったんだな)」
七海建人「夏油さんが?」
メカ丸「正確に言うと夏油傑の裡にいる何者かダ。今、渋谷駅構内はまさに伏魔殿。特級とソイツらが連れてきた呪霊、夏油の息がかかった呪詛師、そして改造人間と一般人」
七海建人「1級でしか通らない要請がいくつかある。外に出て伊地知君とそれらを全て済ませて来ます。3人にはその間に術師を入れない帳を解いてほしい」
七海建人「猪野君、日下部さんや禪院特別1級術師もこの帳内にいるハズです。合流できた場合、現状を伝えて協力を仰いで下さい。あの大声でもう伝わっているかもですが」
猪野琢真「はい!」
猪野琢真「オマエらぁ! 任務の前に事の重大さを教えてやる。題して“五条さんがいなくなって困る2つのこと”」
七海建人「夏油さんが?」
メカ丸「正確に言うと夏油傑の裡にいる何者かダ。今、渋谷駅構内はまさに伏魔殿。特級とソイツらが連れてきた呪霊、夏油の息がかかった呪詛師、そして改造人間と一般人」
七海建人「確かにそれなら地下鉄の隣駅から攻めた方が速い。だが、そのためにはまず帳を解かなければ」
メカ丸「緊急事態だ。マルチタスクで頼む」
七海建人「(四の五の言ってる場合ではないか)」
七海建人「1級でしか通らない要請がいくつかある。外に出て伊地知君とそれらを全て済ませて来ます。3人にはその間に術師を入れない帳を解いてほしい」
七海建人「猪野君、日下部さんや禪院特別1級術師もこの帳内にいるハズです。合流できた場合、現状を伝えて協力を仰いで下さい。あの大声でもう伝わっているかもですが」
猪野琢真「了解!」
七海建人「それから、二人を頼みます」
猪野琢真「はい!」
虎杖悠仁「猪野さん?」
猪野琢真「(七海さんに頼られちゃった)」
猪野琢真「1つ、五条家の失墜。五条家は五条悟のワンマンチーム。五条サンが利かせていた融通(ワガママ)で救われていた術師が数多くいる!」
猪野琢真「虎杖、オマエもその1人なんじゃないか?」
虎杖悠仁「ッスね」
猪野琢真「軽いな」
猪野琢真「そういう連中がみーんな困ったサンになってしまい、最悪消される! そしてその2、パワーバランスの崩壊!」
猪野琢真「五条悟がいるからという理由でおとなしくしていた呪詛師、呪霊達が一斉に動き出す! その1で内輪がゴタついている時、その2の奴らとプチ戦争なんて起こってみろ。負けるぜ!」
猪野琢真「俺と七海さんはそう読んでる。負けたらどうなる?」
伏黒恵「少なくとも日本では、人間の時代が終わるかもしれないですね」
猪野琢真「分かってんじゃねーか。いくぜ後輩ちゃんズ!七海サンが戻る前に帳をブッ壊す!」
猪野琢真「五条悟を助けるぞ!」