日車寛見「コガネ、ルール追加だ。プレイヤーとプレイヤーの点の受け渡しを可能にしてくれ。勿論これは総則8の“変動”に含まれるものとする」 コガネ「承認されました。〈総則10〉 プレイヤーは他プレイヤーに任意の得点を譲渡することができる」 日車寛見「コガネ、俺の1点を虎杖へ」 コガネ「かしこまりました。日車寛見から1点が譲渡されました」 日車寛見「これでお互い19日間は術式を剥奪されることはない。達者でな」 虎杖悠仁「日車!これからどうするつもりだ?アンタさえ良ければ俺達を手伝ってくれないか?」 日車寛見「…余った2点は東京に来る前俺が殺した裁判官と検事のものだ。結界が開けたら自首でもするかな。それまでは自分が何をすべきか考える。それに、君といると益々自分を嫌いになりそうだ。…すまない。責めたわけじゃないんだ。またな」
レジィ「いやー合格合格」 伏黒恵「あ?」 レジィ「もういいよ。分かったから、その式神相当だ。君強いでしょ。弱けりゃカモって殺して終わりなんだけどね。いいよ君、仲間になろう」 麗美「(何ソレ、聞いてないんだけど)」 伏黒恵「どういうつもりだ?」 レジィ「君は死滅回游についてどこまで知ってる?」 伏黒恵「(天元様のことは伏せておくか…) 儀式だろ。結界内のプレイヤー達の呪力を利用して日本の人間を彼岸に渡し人ならざる者へ変えるための」 レジィ「何君、羂索と知り合い?」 伏黒恵「!!(いるとは思っていた羂索に関わりのある術師!)」 レジィ「今君が言ったプレイヤーの呪力を利用してって所、おそらく嘘だ」 伏黒恵「何?」
レジィ「いや、嘘というより二番手三番手の計画だと思う。根拠は3つ。プレイヤーの数、プレイヤーの実力差、結界の法則。約1000人のプレイヤーが10の結界に均等に振り分けられたとして各結界に100人だ。だがプレイヤー…術師の中には鹿紫雲や日車のようにズ抜けた強者がいる。この2人だけで既に60人の術師が間引かれた。似たような連中は各結界に1人はいるだろう」 伏黒恵「(確かに感じていた。結界内が静かすぎると…!) はやい段階で強者だけが残り…死滅回游が膠着すると?」 レジィ「既に…さ。少なくともここ東京第1はね。加えて結界に侵入した際の“転送”。人を散らす目的もあるんだろうが、一番は現代人術師の早期二次覚醒を促すためだろう。転送で死ぬ奴もいる。本当にプレイヤーの呪力を利用したいなら、より多くの術師により長くダラダラと戦ってほしいはずだ。総則の“永続”のような建前は本当の計画の隠れ蓑。これは確信だ。強者だけが残った回游に羂索が爆弾を落とし、死滅回游は役割を終える」 レジィ「その爆弾が何か分からない。しかもそれは遠くない未来、今この時かもしれない。だから備えとして強い仲間を募り点を貯めておく」 伏黒恵「…いくつか聞きたい。コイツがそんなに強いとは思えない」
レジィ「その女は適当な理由でプレイヤーをここに招く囮役さ。女の方が警戒されにくいしね」 伏黒恵「用がなくなったら殺して点に変えればいいしな」 レジィ「ナニイッテルンダ。ソンナワケナイダロウ」 麗美「レジィ様は本物の私のナイトなの。私が尽くす限り私を守ってくれるの」 伏黒恵「めでたい頭だな。オマエらとその仲間の得点を合わせたら100点いくか?」 レジィ「…そりゃね」 伏黒恵「近々ルールが追加される。プレイヤー間での点の移動を可能にするものだ。オマエらの点全部よこせ。そうしたら仲間になってやらんこともない」 レジィ「交渉決裂♡」 麗美「(あの鳥…!ずっと出しっぱなしにしてたのね…!)」 伏黒恵「おい、二度とその面を見せるな」
レジィ「あぁ〜そっかそっか、ぬるいと思ったら殺せないのか。俺達の持ち点欲しいもんね。でも殺す気でやんないと、死んでから後悔するよ」 |