『領域の押し合いになればそれぞれの必中術式は打ち消し合う。その間の主導権を乙骨に譲らないために“リカを結界内に入れない” 石流と烏鷺の利害が一致する』 烏鷺亨子「(例え後ろから結界に侵入されようと!)」 石流龍「(ダラダラやるつもりはねぇ!甘い決着つけようぜ!)」 『直前、石流に20m強殴り飛ばされたリカは、二人が策を弄するまでもなく結界の構築に間に合わない。だがリカに遺された祈本里香の遺志がそれを許さない』 リカ「憂太を返せ!」
『リカの出力が更に一段階上がる。その時』 黒沐死「私ハ!鉄ノ味ガ好キダ!」 『現代の黒い悪魔が結界に舞う。結界の外では強化されたゴキブリがリカの注意を引いている。黒沐死は休眠前に単為生殖を成し遂げていた。親が祓われ、子に再び日本中の畏怖の呪力が注がれる。プレイヤーとしての黒沐死は死んでも、呪霊としての黒沐死は未だ健在していた。二者と比べより煩雑な領域の三者間相殺、各々の結界構築時の対内条件と対外条件の相違、そして予定外の侵入、結界が崩壊する』 『烏鷺の意識が自身と相性の悪い黒沐死に割かれているのを乙骨は見逃さなかった。領域展開直後は術式が焼き切れ使用が困難になる』 石流龍「(徹底してるな乙骨!例え烏鷺が反転術式使いでも、ない腕を生やすなんて芸当はそうできねぇ!)」 烏鷺亨子「よくも私の腕を!藤原ァ!」
石流龍「もういいだろ烏鷺。オマエはこのテーブルに呼ばれてねェ」 『石流の術式は呪力の放出』 石流龍「グラニテブラスト!」
『石流は術式を使用してもしなくても同等の攻撃が可能な唯一の術師』 石流龍「さあ卓に着こうぜ乙骨」 『乙骨の術式は未だ回復していない』 乙骨憂太「いくよ、リカ」 |