シャルル「宇宙飛行士になるのが夢でした。でも、どうやらそれは自分の道ではないみたいなので、頭の中で宇宙に行こうと思います」 秤金次「んだよそれ」 シャルル「私のお気に入り著者近影、星野桂氏の詩だ」 秤金次「読者コメントは詩じゃねぇだろ」 シャルル「漫画家はみんな頭の中で宇宙に旅立つ。地球では満足できなくてね。だが私の現実には呪術が降りてきてしまった。私はもう読み手としても描き手としてもモチベーションを失ったのよ。この心の名を君は知っているか?」 秤金次「暇?」 シャルル「絶望だ」
秤金次「これペン先だろ?いいのか?漫画家がペンで人を傷つけて」 シャルル「フン…大空翼も蹴りで神田の頭を砕いた」 秤金次「あったねそんな話」 シャルル「そして!条件は満たされた!」 秤金次「お、これなぁに!」 秤金次「(今の動き、反射で避けたというより…)」 シャルル「漸くポケットから手を抜きましたね。いや手からポケットを抜いたと言うべきか」 秤金次「いちいちめんどくせぇな。ポケットから手を抜いたんだよ💢」
シャルル「それは漫画の“コマ”。現実より数コマ先のね」 シャルル「ページの左下を目の端で捉えるように今の私には君の少し先の未来が視えている。約1秒先の未来!そして戦いが続きG戦杖にインクが溜まればより先の未来まで視通すことができる!」 秤金次「未来が視える…ね」 シャルル「(もしG戦杖の効力が発動前だったなら、ここで終わっていた)」 秤金次「マジで視えてるな」 シャルル「Oui(ウィ)」 秤金次「でもそれだけじゃなぁ」
シャルル「(消え…なっ!痛っ!)」 秤金次「視て確認しなきゃなんねぇだろ。だったら常にオマエの死角から詰めりゃいいだけだ」 シャルル「(なんだコイツの呪力は…ヤスリのようにザラザラと…痛い!だが死角から来ると分かっていれば!)」 秤金次「おしい!」 秤金次「オマエみたいなオタクは軽くシメてもまた理屈をこねて自分のために他人を攻撃する。だから折る。とことん!“心という器はひとたび”…とでも言いたいのかね!」 シャルル「甘い!私の器は既に粉々だ!今の私はただそこから零れ落ちる感情の濁流だ!今の私は2秒先の君の未来が視える!未来の死角で君を待ってみせる!なんだその構えはぁ!?」
秤金次「領域展開 坐殺博徒(ざさつばくと)」 『必中効果により秤の領域と術式のルールがシャルルの脳内に開示される』 |