禪院直哉「なんか懐かしいわ。子供ができひんこと大人は当たり前のようにできるやん?いざ自分が大人になるとできひんかった時のことなんて思い出されへん。今そんな感じ」 禪院真希「クックッ、オマエが大人だったことがあんのかよ」 禪院直哉「どうやろ。真依ちゃんに聞いてみよか」 禪院直哉「ウヒッ怖い怖い」
禪院直哉「空気読め言うたやん」 禪院直哉「(自己血か?この量…失血で死んでまうやろ。血液パックの備蓄…?成程ね。外に出して操った血液も循環させてまた体に戻しとんのか。確かにそれなら失血死はせんね。でも) しんどいやろ。死ぬで憲紀君」 加茂憲紀「真希、オマエを今この局面で失うわけにはいかない。私が奴を牽制するからオマエは結界の外に出ろ」 禪院真希「駄目だ。オマエが死ぬ」 加茂憲紀「このままでは二人共死ぬ。その様子だとどこか内臓を痛めてる。休んでどうにかなるものじゃない」 禪院真希「いや大丈夫だ」 加茂憲紀「おい!」 禪院真希「強がりじゃない。分かるんだ…ただ時間がいる。傷を癒す。5分くれ」 加茂憲紀「勝算はあるのか?」 禪院真希「8:2」 加茂憲紀「2は」 禪院真希「私」 加茂憲紀「充分だ」 禪院真希「5分で死ぬんじゃねぇぞ」 加茂憲紀「約束できない。というより私の生死はもうさしたる問題ではない」
禪院直哉「あれ?真希ちゃんおらんやん。こうなると気配もまるで分からん。その辺は甚爾君と同じやね」 加茂憲紀「(スピードは他に類を見ないが、硬さに関してはアレ(花御)と比べれば大分ましだ。おそらくはトップスピードを出す時の亀のように丸くなった状態、自らの速度で自滅しないようにあの状態の時のみ硬度が跳ね上がるんだ。その反動…縛りで普段の硬度はそれ程でもない。現に呪霊にとって有毒な赤血操術者の血に反応している)」 禪院直哉「ヂィッ、吸入口に血を!こざかしい真似しよって!」 加茂憲紀「(私が失血を恐れてもう体から極力血を離さないと思っているだろう) 穿血」
加茂憲紀「(母様はなんて言うだろうか。当主に成り損なった私を…責めるだろうか…あの家に母様の居場所を作ってやれなかった。母様…それでも私はどこにも居場所がないのは)」 禪院直哉「がんばり賞ってとこやね」 禪院直哉「しぶと」 加茂憲紀「(誰にも必要とされないならば命を燃やせ。仲間達が命を燃やすのはせめて私の灰の上で…)」
三代六十四「相撲だぁーーー!」 大道鋼「刀ぁーーーーー!」 |