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SPY×FAMILY | |
原作(Original Story): 遠藤達哉(Tatsuya Endo) SPY×FAMILY 第89話ネタバレ | |
MISSION: 89 | |
配信日 | 2023年10月30日 |
次回配信 | 2023年11月13日 |
単行本 | 13巻 |
登場人物 | ユーリ ヨル ロイド 中尉 クロエ ボビー・ボックル |
STORY | |
「大丈夫ですかお兄さーーん!」 ユーリ「いてて」
中尉「何度言ったらわかるんだユーリ。トラックには轢かれるな。一向にケガが治らんぞ」 ユーリ「ぼーっとしてて…」 中尉「シャキッとしろ。姉にでも会って活を入れてもらえ」 ユーリ「それが最近会いに行けてなくて…」 中尉「どうしたオイ、重大な病気か?」 ユーリ「ボクはこの先姉さんを…この国を守っていけるのかって…」 中尉「本当にどうした。おまえからそのモチベーションを無くしたらカスも残らんぞ」 ユーリ「ボクは飛び級で大学に入って外務省にも軽々と就職し早々に保安局に引き抜かれたとんでもないエリートです」 中尉「そういうことはあまり自分で言わん方がいいぞ」 ユーリ「それがあいつに…黄昏のやつにいつも出し抜かれてようやく尻尾を掴んだと思ったらボッコボコに負けて…」
中尉「まだ引きずってたのか。本当にねちっこいなおまえは」 ユーリ「そりゃ引きずりますよ!絶好のチャンスだったのに!」 中尉「局長に労ってもらっただろ。黄昏に一発かましてやったのはおまえが初めてだって。あの件で結局ウィーラーはWISEに捕らえられ代わりにこっちは局内の西のモグラを捕まえた。互いでかい情報源を失って痛み分けってとこだが、新入りのボコボコと引き換えに黄昏に打撃を与えた分はかなりでかいぞ。おかげで今局総出で右腕に銃創のある人物を徹底的に洗ってる。逮捕には至らなくとも、それだけで西の連中には充分な圧力になるはずだ」 ユーリ「そうだった…撃たれて右手がほとんど使えないやつにボクは負けたんだ…ボクはなんて弱いんだ…」 中尉「重症だな」 「中尉大変です!政治犯の尋問を始めようとしたら男の右腕に銃創らしきものが!」 ユーリ「さて仕事するか」 クロエ「え!?」 中尉「あー今日も忙しい」 クロエ「黄昏か確認しないんですか!?」 中尉「おまえの目は節穴かクロエ。おれがユーリやウィーラーに化けられるとしたら奴は魔法使いだ。我々の手には負えん。まあせっかくだしユーリおまえ尋問手伝ってやれ」 ユーリ「えぇー!?」 クロエ「よろしくお願いします少尉」
ユーリ「反体制グループチキンサークル構成員ボビー・ボックル。デパートのフードホールで陳列された食品に次々とハナクソをつけて回るという奇行で逮捕。なんじゃそりゃ。チンピラ崩れの活動家か。大方その傷も内ゲバでもしてたんだろ」 ボビー「貴様ら政府の犬に何が分かる!我々は国の未来のために富裕層の排斥を」 ユーリ「うるさい黙れ。ダニの喋る言葉なんて分かるはずもない。おまえたちは国家に寄生して血を吸いたいだけの害虫だ。吸えるものがなくなればピョンピョン跳ねて不平不満を喚くだけの下等生物だ。努力をすることなく己の無能を社会の責任に転嫁し不当な扱いを受けていると被害妄想を拗らせた挙句、他者にも不満を強いて悦に入る最低最悪のゴミクズだ」 ボビー「そこまで言わなくても…」 クロエ「うわぁ…少尉ひっど」 ユーリ「バカの主義・主張に耳を傾けることほどムダな時間はない。今回の件は誰に指示された?リーダーの名前は?メンバーの人数は?組織の拠点は?さっさと吐け」 ボビー「拷問されたって言うのかクソガキが!」 ユーリ「…仮に尋問で口を割らないケースがあったとして、それが尋問官が仕事をさぼった場合に限る。正しい拷問を受けてなお信念を守り抜くなんてのはフィクションの中だけの話だ。こいつは脅しじゃなく事実だ。実証してやる」
ユーリ「てことで奴が供述した拠点のひとつに行ってきます」 中尉「何かあったら応援を呼べ。あとトラックには轢かれるなよ」 クロエ「ユーリくん、最近ちょっと不機嫌?」 ユーリ「誰がユーリくんだ。ボクの方が上官だぞ!」 クロエ「街中じゃちゃんと一般人を装わないとね。大学の時は私の方が先輩だったんだからいいじゃん」 ユーリ「よくない不愉快だ!」 クロエ「やっぱり不機嫌じゃん。黄昏に負けたからって容疑者にまで八つ当たりして」 ユーリ「うるさい違う!ボクは元々ああいう薄っぺらい連中が嫌いなだけだ」 クロエ「…人間そんな強い人ばっかじゃないのよ。私だって君みたいに飛び級で大学入ったりトラックに轢かれてケロっとしたりできなもの」 ユーリ「ではおまえのことも嫌いだ」 クロエ「変わらないね君は。義務教育も受けたことない14かそこらのガキんちょがいきなり大学に入ってきて、生意気ばっかでみんなに嫌われてたあの頃のまんまだ」 ユーリ〈こんな問いも答えられないのか〉 ユーリ〈姉さん以外の人間に興味はない〉 クロエ「役人になったって聞いたのにまさか保安局に入ってたとは。市民から嫌われてる秘密警察は確かに天職かもね」 ユーリ「おまえ処刑するぞ…そうさ、あの頃ボクは非力な自分にイラついてた。今日もだけど。ボクは大学に仲良しごっこをしに入ったんじゃない。自分を強くするためだ。嫌われたからってそれがどうした」 クロエ「君ってほんと頑丈だよねぇ」 ユーリ「むっ何だその言い方」
クロエ「どしたの?」 ユーリ「この匂いと足音は…」 ユーリ「ふーっ💨危なかった…」 クロエ「えっお姉さん!?えっあの距離で匂…えっキモっ!てか車内にいて…えっ!?キモっ!」 ユーリ「市役所の近くを通るならそう言っとけ!」 クロエ「お姉さんには保安局のこと内緒なんだっけ?別に今私服なんだし見つかったっていくらでもごまかせるじゃん」 ユーリ「おまえの存在を説明できないだろうが!」 クロエ「恋人ですとかテキトー言えばいいのに」 ユーリ「で…できるかバカ!」 クロエ「何で?」 ユーリ「何でって…自分のことそっちのけでボクを育ててくれた姉さんにそんな浮ついたところ見せられるわけないだろ」 クロエ「ふーん?私は兄弟いないからよくわからないけど、私がお姉さんだったらユーリくんに幸せになってもらいたいけどなぁ…」 ユーリ「おまえは姉さんじゃない。姉さんを名乗るな無礼者」 クロエ「名乗ってねーよ。君ってほんとムカつくわぁ~」
ユーリ「…あそこか、ダニ共のねぐらは」 クロエ「普通にいきましょう。まずは敵性勢力の人数を確認し状況によっては今回は偵察のみで…」 ユーリ「必要ない。誰がいようと叩き潰してやる。クロエは裏口を見張ってろ」 クロエ「ちょっ…ウソでしょ!バカなの!?」 「何だテメーは!うおッ!?ぐはっ」 「保安局か!?ナメやがって」 ユーリ「姉さんパンチ!姉さんキック!」 「てめぇッ!」 ユーリ「姉さんアッパァーー!ハァ…ハァ…(こんなザコ共に手こずってる場合じゃないんだボクは…強くならないと!黄昏に勝つために!どうしたらいい!!?どうしたら強くなれる!?何をしたらいい!?くそっこれ以上何をしたら…) 姉さん旋風脚!姉さん波動!」 「(死ねッ謎の姉さん使い!)」
ユーリ「そいつで全部か?」 ユーリ「何するんだ!」 クロエ「へぇー痛いんだ?そうなんだ?私がずっと裏口にいたら君刺されて死んでたよ」 ユーリ「むっ…ボクは刺されたくらいで死なんばっ!」 クロエ「死ぬんだよ人間は。君だって。君のお姉さんて君のこと嫌いな極悪女なの?」 ユーリ「は!?何だいきなり!まじで処すぞおまえ!姉さんは世界一ボクに」 クロエ「優しい人なんでしょ!そんな人が弟が死んだらどんな思いをするか考えたことあんの?何が “姉さんのため”よ!何が “姉さんを守る” よ!口ばっかのひとりよがりじゃん!君はすごいよ。心も体も頑丈でその鉄人ぶりは素直に尊敬するよ。でも、だからこそ君は見えてないことが多すぎる!大学の頃と何も変わってない!ガキのまんま!」 ユーリ〈すみません。一週間徹夜で勉強してて…試験受けさせてください!〉 〈試験は昨日だ〉
クロエ「って何で私までこんなにイラついてんだろ。イライラって伝染するよね。君のせいだからね」 ユーリ「ごめん…」 クロエ「…わ…私もちょっと言いすぎた。ごめん。たぶん君のそのまっすぐさが妬ましいんだ」 ユーリ「ボクはどうしたら…」 クロエ「あーあー辛気臭いユーリくんは調子狂うからやめてくれ。この仕事してたら仕方ない部分もあるけどさ、もう少しだけ自分を大切にしなよ。お姉さん、自分を捨ててまで幼いユーリくんを守ってくれたんでしょ。お姉さんとずっと2人だけだったから、それが君んちでは当たり前だったのかもしれないけど、支え方ってもっと色々あるんだよ。お姉さんの前にまず自分を守れるようになりなよ。でないと守れるものも守れやしないよ?」 ユーリ「はっ!」 ユーリ〈ボクのせいで姐さんがそんなボロボロになったらボク悲しいよ〉 ヨル〈そうね…ごめんね心配かけて…わかったじゃあこれからはハチの攻撃もイノシシの攻撃も全部避けられるようなスピードを身につけるね〉 ユーリ「そういうことか!ボクに足りないのは回避や防御のスキル!耐久性の高さに胡坐をかいてそいつが疎かになっていたんだ!」 クロエ「え…うんまあ間違ってはいないけど…」 ユーリ「ディフェンスの練習をしろってことだな!?ありがとうクロエ!」 クロエ「…うん」 ユーリ「早速帰って特訓だ!」
ユーリ「うおおおお姉さん回避!姉さんブロック!いやこの技名は姉さんを拒絶してるみたいでよろしくない!ああ思い出してきた!姉さんのために努力するこの感じ!今夜は何だかアバラが疼くぜ!姉さんを近くに感じる!」 ユーリ「姉さん!?」 ヨル「こんばんは。ごめんね突然。まあユーリってばまたケガしてる!?」 ユーリ「こ…これはえーと…同僚にビンタされたら10mほど吹っ飛んで…」 ヨル「あらまあ…外務省って過酷な職場なのですね」 ユーリ「姉さんこそどうしたんだい急に?」 ヨル「なんかね、昼間ユーリが近くにいた気がしてそれで会いたくなって」 ユーリ「(気配を察知されてた!?さすが姉さん!)」 ヨル「それとこないだもケガしてたのに無下に追い返しちゃったでしょ。悪いことしちゃったなって…それでお詫びのお料理持って来たのです」
ユーリ「姐さん…!(あぁ優しい姉さん。そうだこんな姉さんを悲しませてはいけない。姉さんを置いて死ぬわけにはいかない。そうだこれからは食生活にも気をつけよう) うまー!うまいよ!姉さーん!特に煮付け最高だよ!」 ヨル「それはロイドさんが作ってくれたんですよ」 ユーリ「ゴヘェーーーーッ!ペッペッ!ゲロゲロー!」 ヨル「ちょっとユーリ!食べ物を粗末にしてはダメです!」 ユーリ「ごめん。びっくりして…(くそっロイド・フォージャーめ、なんて卑劣な罠を…あいつが黄昏だったなら大義名分をもって処刑してやれるのに…はっ…!?いやしかし仮にやつが何かしでかして逮捕したとしたら、それもまた姉さんが悲しむことに…!?いや悲しむわけがない)」
ユーリ「姉さんはロッティのこと嫌いだよね?不満だらけって言ってたもんね?」 ヨル「え!?いやあれは誤解というか…」 ユーリ「えっじゃあ好きなの?」 ヨル「ふぁっ!?えっと…その…いや…」 ユーリ「嫌なんだね?じゃあ嫌いだ!」 | |
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