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Detective Conan | |
原作(Original Story): 青山剛昌(Gosho Aoyama) 名探偵コナン 第1124話ネタバレ | |
第1124話 奇妙なサイコロ | |
サンデー | 2024年8号 |
配信日 | 2024年1月17日 |
次回配信 | 2024年1月24日 |
単行本 | 106巻 |
登場人物 | コナン 萩原千速 高木刑事 佐藤刑事 横溝重悟 円谷光彦 小嶋元太 吉田歩美 灰原哀 サイコロ男 |
場所 | 赤レンガ倉庫 パンケーキ屋、米花町 |
STORY | |
『赤レンガ倉庫 パンケーキ屋』 高木刑事「それで?その3人ってどのお客さんなんですか?そろそろ教えたくださいよ」 萩原千速「ああスマンスマン…この店のパンケーキが絶品でな、夢中で味わってしまっていたよ。それに入店してすぐに動くと怪しまれるだろ?」 高木刑事「そうですね」 萩原千速「ではまずは1人目、君から見て2時の方向の席に座っているチャラそうな男、この季節にシャツ一枚は寒いだろ。いかにも上着を脱ぎましたって感じだ。左の靴の爪先も汚れいるし…近くで見ないとシフトペダルで付いた跡かどうかわからんが」 萩原千速「2人目は君から見て1時方向にいる強面の男、パンケーキが好きな面には見えないし左手首にスリ傷がある。バイクを横転させた時に負ったケガかもしれない。コイツも左の靴の爪先に汚れがあるが、確認しないと断言できない」 萩原千速「そして最後の1人、私が言ってもそっちに目を向けるなよ。君の真後ろの眼鏡のリーマン風の男だ。似つかわしくない派手なスカジャンを着ている。人の好みにとやかく言えんが、その辺で適当に買って羽織ったかもしれん。もちろん左の靴の爪先に汚れあり、これも要確認だ」 萩原千速「聞こえてるか?店の外で張ってる捜一の女」 佐藤刑事「え?」 萩原千速「悪いがおっ始めるぞ」 佐藤刑事「って何を?」 萩原千速「このスケコマシ野郎!私を一体何だと思ってんのよ!?昨夜ベッドの中で寝ぼけてつぶやいた“美和子”って誰だって聞いてんのさ」 高木刑事「ええっ!?ち…千速さん?」 萩原千速「後ろ後ろ」 高木刑事「あっ、すみません!こんなに濡れちゃって…ズボンまでビショビショじゃないですか!店員さんタオルをー」 「お構いなく」 萩原千速「私トイレ…」 萩原千速「あっ…と…ごめんなさーい。小銭拾うんで足を動かさないでくれます?」 「ああ…」 萩原千速「薄着なんですね。寒くないですか?」 「全然、暑がりなんでこのシャツも脱ぎたいぐらいさ」 萩原千速「そっちにも小銭が…拾うので動かないで」 「拾ってやるよ。ホラよ」 萩原千速「左の手首…ケガされてますけど?」 「誰かが後ろからぶつかって来てよ、ヨロけて壁に手をついた時にこすっちまったんだ」 『米花町』 吉田歩美「詩織ちゃんの話色々聞いて来たよ」 コナン「じゃあ情報をまとめよう。まずはオレと元太から」 小嶋元太「この野良猫、この近所で有名でマジでトラカゲって呼ばれてたってよ」 コナン「あと、このトラカゲによく餌をやってたのは誘拐された詩織ちゃん家のおばあさんの香さんらしいよ。お昼頃に詩織ちゃんの家の縁側に香さんが餌を置いてるとトラカゲが家に忍び込んで食べに来るっていうルーティンだったそうだ」 吉田歩美「じゃあトラカゲちゃんがよく出入りする場所に詩織ちゃん閉じ込められているんじゃ…」 円谷光彦「そうですね…あの“助けて”って手紙を猫に託したかも…おばあさんに届けてもらう為に」 コナン「こんな手紙が書けるんだからがんじがらめに拘束されてるワケじゃなさそうだけど…せめて監禁場所を示す文字の一部でも残ってたらそれを頼りに捜せるんだけど…」 コナン「んで?そっちは何か変わった情報なかったか?」 吉田歩美「あったよ」 円谷光彦「その名も」 歩美・光彦「サイコロ男」 コナン「何だよそれ?怖っ」 灰原哀「近所の子が詩織ちゃんの家の前を通りがかった時に見たって言ってたわ。表札の上に載せられたサイコロを見ながらブツブツ言ってる帽子にマスクの怪しげな男をね」 コナン「そのサイコロってどんなだったかわかるか?」 灰原哀「その時は表札の上に3つ載ってたんだけど、その子が声をかけたら慌てて逃げたらしいわ。このサイコロを一つ落としてね」 コナン「サイコロはこれ1個だけか?」 灰原哀「実物のはそうだけど次の日にも表札に一つ載っててスマホで写真を撮ったって言ってたわ。その後、玄関の扉が開く音がしたからそのサイコロは表札の上に戻して立ち去ったらしいけど」 コナン「もしかしたら詩織ちゃんの家の中に誘拐犯の共犯者がいるかもしれないな」 円谷光彦「サイコロにそう書いてあるんですか?」 コナン「ああ、そのサイコロに書かれた記号は1700年代に使われてたアルファベットを記号に置き換えたピッグペン暗号だよ」 灰原哀「でもこのサイコロには1の下に横棒が入ってるけど…そんなのその表にはないわよ」 コナン「それは横棒がある方を下にしろっていう意味。ビリヤードの玉の⑥と⑨の下に線が入ってるだろ?あれと同じだよ。そのルールで1から順に読むと、1はC、2はH、3はA、4はN、5は1と同じくC、そして6はE、続けて読むと“CHANCE” 何かをするのに絶好の機会って意味だ」 円谷光彦「まさか誘拐するのに絶好のチャンスって事ですか!?」 コナン「今日は月曜日だから多分残りの2つのサイコロには“NEXT MONDAY” 次の月曜日とかって書いてあったかもな」 小嶋元太「じゃあ次の日のサイコロ1個には何て書いてあったんだ?」 コナン「灰原が見せてくれた写真によると、1がR、2がOで、3がG、4がE、5R、6がXだから読まないとすると“ROGER” 了解って意味だ。詩織ちゃん家に怪しい人物が出入りしてたとか聞いてねぇか?」 灰原哀「先月から新しい家政婦さんを雇ってるみたいよ。前の人は仕事中にスマホのゲームをやってたのがバレてクビになったとか」 コナン「じゃあ、その新しい家政婦さんが共犯者かもな…前任者の過ちのせいでスマホを取り上げられてて使えるのは屋敷の家電のみ、しかも住み込みの家政婦さんだったとしたらサイコロの暗号を使って外部にいる誘拐犯の仲間と連絡を取り合ってたのもうなずける」 吉田歩美「その女の家政婦さんにはお兄さんがいるって言ってたよ。だよね?」 円谷光彦「ええ、たしか仕事始めの初日に風邪をひいて来られなくて代わりにそのお兄さんが謝りに来たって」 小嶋元太「それ、オレらも聞いたよな?門の所でスゲー謝ってた男の話」 コナン「ああ、詩織ちゃん家の向かいの家の人がそう言ってたな」 小嶋元太「そいつ変な言葉遣いだったってよ」 円谷光彦「変ってどんなのですか?」 コナン「“妹が発熱したので経過を観察していたんですが”…」 灰原哀「それってもしかして」 小嶋元太「そうそう、ソイツ右手のココに何か書いてたってよ」 吉田歩美「あー!それサイコロの男と同じだよ」 円谷光彦「その男もココに何かの文字か数字を書き込んでたそうです」 コナン「じゃあそのサイコロ男が誘拐犯でまず間違いなさそうだな」 小嶋元太「なら変な鳥の話は聞いてねぇか?」 コナン「鳥の話なんてあったか?」 小嶋元太「コナンが大人と話してる時にそこん家のガキが言ってたんだ。変な鳥が飛んでたって」 灰原哀「私達も聞いたわ。見た事もない白い鳥だったって」 コナン「(白い…鳥!?まさか)」 『赤レンガ倉庫 パンケーキ屋』 「でも意外です。横溝警部がパンケーキをお好きだなんて」 横溝重悟「これから行く店のヤツは絶品だからな。ん?そこの白バイ隊員、そんな所で油売ってねぇでさっさと持ち場に」 佐藤刑事「今忙しいんで話かけないでくれます?」 横溝重悟「あ、いや…スマン」 「あんな隊員いましたっけ?」 横溝重悟「(どこかで見たような…)」 店員「いらっしゃいませ」 「2人です」 横溝重悟「ん?(千速!?男連れだと!?)」 萩原千速「で?どうだった?後ろのリーマン風の男は?」 高木刑事「靴の爪先の汚れはシフトペダルの跡で間違いないです。あと、エリの裏にカラーキーパーがまだ入ってて、あのスカジャン買って間もないみたいですね。そういう事に無頓着な人かもしれませんが」 萩原千速「あのチャラ男の靴についてたのもシフトペダル痕だろう。薄着なのは暑がりだからと言っていたがウソだな。鳥肌が立ってるし、ホットミルクティーを2杯も飲んでる。まぁ細マッチョだからこれから来るかもしれない恋人に筋肉を見せたくて瘦せ我慢してる場合もあるが…強面の男の靴もシフトペダル痕だろうな。それに左の手首の傷はヨロけて壁に手をつき、こすったんじゃない。左のヒザのあたりも汚れてたからコケたんだ。コケたと言わなかったのは恥ずかしかったからか、それとも…」 高木刑事「3人共怪しいですね」 萩原千速「ああ、後はコナン君達からの情報待ちになりそうだな」 『米花町』 コナン「出来た」 円谷光彦「何かの折り紙ですか?」 コナン「ただの折り紙じゃねぇよ。このトラカゲが目の色変えて追っかけて思わずくわえて持ってっちまうように詩織ちゃんが必死で折った折り紙だよ」 吉田歩美「じゃあ、もしかして…」 灰原哀「わかったの?詩織ちゃんの監禁場所」 コナン「ああ、オレ達は気づかなかっただけだよ。最初から目の前にあったその場所に」 | |
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