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Detective Conan | |
原作(Original Story): 青山剛昌(Gosho Aoyama) 名探偵コナン 第1087話ネタバレ | |
第1087話 バカ共 | |
サンデー | 2022年10号 |
配信日 | 2022年2月2日 |
アニメ | 第1115話 千速と重悟の婚活パーティー(前編) 第1116話 千速と重悟の婚活パーティー(後編) |
登場人物 | 江戸川コナン 毛利小五郎 毛利蘭 目暮十三 高木渉 佐藤美和子 横溝重悟 横溝参悟 萩原千速 萩原研二 松田陣平 泊里安珠 大江忍 上寺幾久 円崎源司 蕪木到 |
場所 | レストランBal Masqué 大江忍の家のキッチン |
STORY | |
目暮警部「ウーム…やはり見覚えありませんか…」 「はい、かなりへこんでたので…隣の部屋から出て来た人を見る余裕は」 横溝重悟「(くそっ…千速の部屋から出て来た奴らが犯行現場から出て来たこの3人の容疑者の中の誰かを見ていたら、見た時間と順番で犯人が割り出せるんだが)」
横溝重悟「ちなみにお前が部屋に招いたこの男達、どういう基準で選んだんだよ?」 萩原千速「適当だよ。重悟の番号を書きさえすれば豪華ディナーにありつけると思ったからな」 横溝重悟「そんなに御馳走が食べたかったんなら何で俺との食事断ったんだよ!?」 萩原千速「前にお前と行った店、入店拒否られたじゃないか。お高くとまりやがって」 横溝重悟「3つ星レストランにTシャツとGパンで来るからだよ!ありゃいくら何でも…」 蕪木到「常識ねぇのかよ!?何でまだ帰れねぇんだよ!?さっき警察が俺らの手や袖口を調べて何も出なかったのによォ!」 蕪木到「帰らせてもらうぜ」 上寺幾久「僕も」 円崎源司「私も」 小五郎(コナン)「帰っちゃうですか?そいつはもったいない。これから推理ショーが始まるっていうのに」 円崎源司「推理ショー?」
小五郎(コナン)「犯人は被害者の泊里安珠さんが待つ部屋に入り、まずは被害者に向けてサイレンサー付きの拳銃で威嚇射撃し、拳銃が本物だとわからせた上でテーブルの下に潜り、被害者に拳銃を突きつけ、次の男をベルを鳴らして、部屋に招き入れ会話しろと脅す。そして話し終わった男が部屋から出た後で被害者を射殺し、そのまた次の男を今度は自分でベルを鳴らして招き、その男が入ってくる前に部屋から立ち去った…もしくは、そうやったように見せかける為にワザとその痕跡を残したワケですが…今回の犯人を特定するのは実に容易でした。なぜなら被害者は紙に書いていたんですから」 目暮警部「この印象メモのことかね?しかしこれのどこに?」 小五郎(コナン)「上の方の折り目に従って折ってみてください。書いてあるでしょ?“犯人(ハンニン)な人”ってね」 小五郎(コナン)「つまり19番の札を付けている蕪木さん、あなたが犯人だというワケですよ。その下の文字の誤字は篤の字の点が足りないのを目立たなくする為でしょう」
蕪木到「そんなの俺に罪を着せる為に犯人が書いたかもしれねぇだろ!?」 小五郎(コナン)「では部屋を出た後あなたはどこに?」 蕪木到「言っただろーが!トイレに籠ってずーっと髪をセットし直してたって」 小五郎(コナン)「そんなに長い時間トイレにいたのなら、セットの途中で誰か入って来たんじゃないですか?」 蕪木到「知らねぇよ。大する方のトイレの便座に座って手鏡でセットしてたからよ」 小五郎(コナン)「本当にずっと?何かに邪魔される事なく?」 蕪木到「ああ、警察が来るまでずっとだ。時間かかるんだよ、俺の頭」 小五郎(コナン)「じゃあやはりあなたは知らないようだ。この店のスタッフが言ってました。お客さんが床に落として割れたグラスの場所がわからないと…普通わかりますよね?落とした本人はもちろん周りの人も割れた音の方を注目しますから。なのにわからなかった理由はただ一つ。その時、停電していて真っ暗だったから。その原因は古い倉庫…恐らく電気系統のどこかが漏電していたんでしょう。店員の誰かがその倉庫の明かりをつけるとショートするのを忘れてつけてしまい、ブレーカーが落ちてしまった為…その証拠にそのスタッフはこうも言ってました。“古い倉庫に備品を取りに行くけどスマホの明かりで探すから大丈夫”だと。被害者と上寺さんの会話中に部屋の間接照明が消えてムーディーになったのも、円崎さんの読書が中断されたのも停電の為。だが蕪木さんはそれに気づかなかった。まぁ無理もありませんよ。停電してる間、ずーっと暗いテーブルの下に潜んでたんだから」 小五郎(コナン)「証拠はもちろん内側にあなたの指紋がついた例の手袋。あなたは事件が発覚する直前までテーブルの下にいたはずなので隠してるヒマがない。トイレに籠ってたと言うのなら多分」 佐藤刑事「隠し場所はトイレ!見つけたわよ。トイレの給水タンクの中からね」
蕪木到「くそっ!うまく行くと思ったのによ」 目暮警部「しかしどうして泊里安珠さんを殺したんだね?」 蕪木到「泊里?そいつは偽名だ。あの女は鋤山有梨(すきやまあり)っていう結婚詐欺師だよ」 目暮警部「結婚詐欺師!?」 蕪木到「ああ、人のいい俺の兄をたぶらかして貢がせた挙げ句、多額の借金を背負わせ自殺に追い込んだ悪魔だよ。あの女がよく出没するのは仮面で顔を隠した婚活パーティー。そして目をつけるのは雨の日に足を滑らせ転んでる男。上等な革靴は靴底まで革が貼ってあるから水に滑り易い。雨じゃなきゃ自分で水をまいてた事もあったらしいぜ?」 横溝重悟「(なるほど…それで入口の所でたたずんでたのか…)」 蕪木到「んで、思惑通りあの女と2人きりになれたんで…ぶっ殺したワケよ」 スタッフ「ディナーは中止。下げて下げて」 目暮警部「そんな物持っても外には逃げられんぞ」 蕪木到「いや、逃げるのは外じゃねぇ。あの世だ」 高木刑事「逃がしませんよ!ちゃんと罪を償ってもらいますから」 横溝重悟「おい若いの…頭を下げろ」 高木刑事「(ウェスタンラリアート!)」
佐藤刑事「大丈夫!?手!」 高木刑事「はい、何とか…」 萩原千速「お前…こうと決めたら後先考えずに突っ走るだろ…直観的に危険な矛先を自分に向けて大切な何かを守り抜く」 高木刑事「えぇ、まぁ…たまにはそういうことも…」 萩原千速「似てるんだよ。たった一人で死んでしまったあのバカと…」 高木刑事「バカと!?」 佐藤刑事「ストーーップ!な…な…何ですか!?」 萩原千速「何だ…女いんのか…ホレてるなら離すなよ。こんなバカそうそういない」 萩原千速「重悟って禁酒してたよな?私のバイクで家まで送れ」 横溝重悟「はぁ?メットはどうすんだ?」 萩原千速「忍のを借りればよかろう。私も忍も飲んでしまったからな。忍は電車で帰るそうだ」 横溝重悟「(バイクで来たなら飲むなよ)」 萩原千速「じゃあまたな少年」 コナン「あ、うん…」 萩原千速「今日も大活躍だったな」
横溝重悟「で?さっきのアレはなんだったんだ?」 萩原千速「あの刑事には驚いたよ。陳平と同じだったから…」 横溝重悟「陳平って…お前の弟、研二の親友の松田陳平か?」 萩原千速「ああ、あれは私が高3の時、同級生の忍が3年間付き合ってた彼氏にフラれたから死んでやるって自宅のキッチンでナイフを首に当てて大騒ぎしてる所に、高1の陳平がズカズカ入ってきていきなりつかんだんだよ。忍が手にしてたナイフをの刃を」 萩原千速「そして陳平の血がドクドク流れナイフをつたって忍の手にも垂れてきて、忍はナイフから手を離した。それで忍の自殺未遂は防げたんだが…腑に落ちない…忍の鳴き声が響き渡るキッチンで私は陳平に聞いたんだ。“どうして刃をつかんだ?他にも止める方法はあっただろ!?”って…そしたらアイツ…」 松田陳平《血ィ見た方がわかるだろーがよ!自分がどんなにクソダセー事やろうとしてたかってなァ!》
萩原千速「そのケガのせいで陳平…インターハイのボクシングの試合棒に振っちまって…」 横溝重悟「とんでもねぇバカだな」 萩原千速「ん?重悟…腹のところ濡れてる…って…コレ血か?」 横溝重悟「言っただろ?今朝強殺の被疑者の家に踏み込んだって。その時、脇腹を軽く刺されて5針縫ったんだが、さっきのラリアートで傷口が開いちまったようだ。まぁ、お前ん家ぐらい余裕で送り届けてやるからしっかり捕まっとけよ」 萩原千速「(ここにもバカいたわ)」 | |
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