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Detective Conan | |
原作(Original Story): 青山剛昌(Gosho Aoyama) TVアニメ『名探偵コナン』 第1116話 | |
第1116話 千速と重悟の婚活パーティー(後編) | |
放送日 | 2024年3月9日 |
OPテーマ | Unraveling Love ~少しの勇気~ (歌 : 倉木麻衣) |
EDテーマ | You & I ( 歌 : 倉木麻衣) |
原作 | 第1085話 5の受難 第1086話 18の想起 第1087話 バカ共 |
CAST | |
江戸川コナン Edogawa Conan CV.高山みなみ 毛利小五郎 Mori Kogoro CV. 小山力也 毛利蘭 Mori Ran CV. 山崎和佳奈 目暮十三 Megure Juzo CV.茶風林 高木渉 Takagi Wataru CV.高木渉 佐藤美和子 Sato Miwako CV.湯屋敦子 横溝重悟 Yokomizo Jugo CV.大塚明夫 萩原千速 Hagiwara Chihaya CV.田中敦子 松田陣平 Matsuda Jinpei CV.神奈延年 大江忍 CV.今野宏美 泊里安珠 CV.小島幸子 上寺幾久 CV.堀井茶 円崎源司 CV.木村雅 蕪木到 CV.桐井大介 |
NEXT CONAN's HINT | |
TITLE CARD | |
STORY | |
横溝重悟と萩原千速が参加していた婚活パーティーの会場で拳銃による殺害事件が発生。被害者と別室で二人きりになる機会のあった、蕪木到、上寺幾久、円崎源司を容疑者として捜査が始まる。現場の状況から、犯人はサイレンサー付き拳銃で威嚇射撃をして被害者を脅した後、テーブルの下で拳銃を突き付けながら次に入ってくる男性と会話をするよう指示していたと考えられた。被害者が残したメモには、三人の印象が書かれており……。 | |
蕪木到「ああ一番手は俺が買って出たんだよ。他の奴らが最初は嫌だと尻ごみしてたからよ」 蕪木到「まぁ彼女、俺と話してる時から何か青い顔してキョドってたぜ?パーティー中に食べた何かにあたったんじゃねぇかと思ったけど、殺されたんなら誰かに命を狙われてると予感してたのかもな」 『蕪木到(32) 参加番号⑲』 目暮警部「それで?被害者とはどんな話を?」 蕪木到「そりゃー体調が悪そうだったから、いい薬とかいい病院とか紹介したさ。自分のことそっちのけで…俺こう見えても女に優しいんだよ。彼女の印象メモにそう書いてあんじゃねぇの?」 目暮警部「印象メモ?」 高木刑事「警部、現場の机の上にあったこの紙かと…」 目暮警部「確かに“篤実な人”と書いてあるな」 佐藤刑事「じゃあ部屋を出て会場に戻るまでの間に何か気づいた事はありませんでしたか?妙な音がしたとか…」 蕪木到「さぁな、絶てェ俺が選ばれると確信してたからよ、髪の毛セットし直すために直に会場に戻らずトイレに籠ってたけど、別に何もなかったぜ?」 上寺幾久「ええ、僕と話してる時も具合悪そうで口数も少なかったです。もしかして仮面を取った僕の素顔が嫌で早く帰って欲しいのかなと思いましたけど…」 『上等幾久(26) 参加番号㉛』 目暮警部「では被害者とはどんな話を?」 上寺幾久「好きなゲームの話をたくさんしました。でも興味がなかったみたいで…」 目暮警部「しかし彼女の印象メモには“楽しい人”と書いてありますが」 上寺幾久「ホントですか!?あの部屋って机の上のキャンドルと間接照明だけで薄暗かったから表情読めなかったけど…ホントは喜んでたんだ」 上寺幾久「あーそうそう、あの演出には感動しました。僕の話が盛り上がった所で部屋の中がムーディーになって」 佐藤刑事「じゃあ部屋を出た後、何か気づいたこととか誰かと話したとかは?」 円崎源司「ムーディーな演出?私の時はそんなのありませんでしたよ。まぁ私と話してる時も彼女は心ここに在らずという感じでしたが、テーブルの下に潜んでいた誰かに銃を突きつけられていたとしたら、動揺して字を間違えたのも納得です」 『円崎源司(38) 参加番号㉗』 目暮警部「字を間違えた?」 円崎源司「印象メモですよ。篤実の篤と博識の博は点が足りないし、楽しい人は送り仮名が間違っています」 目暮警部「確かに」 円崎源司「逆さまから見ても読めたんでね」 毛利小五郎「じゃあ被害者とは、さぞ博識な話をされたんでしょうな」 円崎源司「ええ色々な本の話を」 横溝重悟「そういえばあんた、順番を待っている間もずっと本を読んでたな」 円崎源司「ええ、一応書評家なので…本当は新刊のあの本を彼女にお勧めしようと読み返してたんだが、スタッフのせいでしばらく中断させられて本の内容が頭からふっ飛んでしまったよ」 横溝重悟「ああ、アレには驚いた」 コナン「(ん?なんだ?)」 スタッフ「どうしよう…どこだかわからない…お客様があの時グラスを床に落として割っちゃったみたいなんだけど…」 スタッフ「とりあえずホウキとチリ取りを持って来てくれるか?」 スタッフ「はい、古い方の倉庫にありましたよね?」 スタッフ「あ、分かってると思うけど…」 スタッフ「大丈夫。スマホのライトで探しますから」 目暮警部「一応あの3人に話を聞いてはみたが…」
毛利小五郎「大した収穫はなかったっすねぇ」 佐藤刑事「後は萩原警部補が部屋に招いた4人の内の誰かが部屋から出た時に彼らの中の誰かと出くわしてればいいんだけど…」 横溝重悟「そのことなら一応あんたらが来る前に話を聞いたんだが、4人共千速に身の毛がよだつ一言を食らったショックで何も覚えてないそうだ」 横溝重悟「だがまぁ直接その3人に会えば何か思い出すかもしれなんで呼んできますよ」 コナン「へーこれが亡くなったお姉さんが書いたっていう印象メモか」 毛利蘭「ホントだ。漢字や送り仮名が間違ってる」 コナン「ありがと高木刑事。千速さんも書いたって言うから気になっちゃって」 佐藤刑事「でもどーせならこの人が犯人って書いてくれればよかったのにね」 コナン「そだね」 横溝重悟「んで?その千速はどこに?」 毛利蘭「さっきトイレに…あ、戻ってきた」 横溝重悟「千速、お前が部屋に招いた奴らの番号って…」 横溝重悟「(ヤバイ…グラスの破片!?)」 松田陳平《血ィ見た方がわかるだろーがよ!》 横溝重悟「あースマン…助かったよ」 高木刑事「いえいえ」 大江忍「千速、あの刑事さん…」 萩原千速「ああ…」 佐藤刑事「高木君、足の裏大丈夫?」 高木刑事「ええ (ちょっとチクっとしたけど…)」 萩原千速「(陳平と一緒で…危ういな…)」 スタッフ「あーガラスの破片!そこだったんですね!?すいません。今片づけます」 目暮警部「ウーム…やはり見覚えありませんか…」 「はい、かなりへこんでたので…」 「隣の部屋から出て来た人を見る余裕は」 横溝重悟「(くそっ…千速の部屋から出て来たこいつらが犯行現場から出て来たこの3人を見ていたら、見た時間と順番で犯人が割り出せるんだが)」 横溝重悟「ちなみにお前が部屋に招いたこの男達、どういう基準で選んだんだよ?」 萩原千速「適当だよ。重悟の番号を書きさえすれば豪華ディナーにありつけると思ったからな」 横溝重悟「そんなに豪華ディナーが食べたかったんなら何で俺との食事断ったんだよ!?」 萩原千速「前にお前と行った店、入店を拒否られたじゃないか。お高くとまりやがって」 横溝重悟「そりゃあお前が3つ星レストランにTシャツとGパンで来るからだよ!ありゃいくら何でも…」 蕪木到「常識ねぇのかよ!?何でまだ帰れねぇんだ!?さっき警察が俺らの手や袖口を調べて何も出なかったのによォ!帰らせてもらうぜ」 上寺幾久「僕も」 円崎源司「私も」 小五郎(コナン)「おや、帰っちゃうですか?そいつはもったいない。これから私の推理ショーが始まるっていうのに」 円崎源司「推理ショー?」 小五郎(コナン)「今回の犯行をおさらいすると」 小五郎(コナン)「犯人は被害者の泊里安珠さんが待つ部屋に入り、まずは被害者に向けてサイレンサー付きの拳銃で威嚇射撃し、拳銃が本物だとわからせた上で」 小五郎(コナン)「テーブルの下に潜り、被害者に拳銃を突きつけ、ベルを鳴らして次の男を部屋に招き入れ会話しろと脅す」 小五郎(コナン)「そして会話が終わり、男が部屋から出た後で被害者を射殺」 小五郎(コナン)「そして次の男を自分でベルを鳴らして招き、男が入ってくる前に部屋から立ち去った」 小五郎(コナン)「もしくは、そうやったように見せかける為にワザとその痕跡を残したワケですが、今回の犯人を特定するのは実に容易でした。なぜなら被害者は紙に書き残していたんですから」 高木刑事「この印象メモのことか?」 目暮警部「しかしこのメモのどこに書いてあると…」 小五郎(コナン)「メモの上の方にある折り目に従って手前に折ってみてください」 小五郎(コナン)「書いてあるでしょ?“ハン人な人”ってね」 小五郎(コナン)「つまり、その欄に書いてある番号…19番の札を付けている…」 蕪木到「そんなの俺に罪を着せる為に犯人が書いたかもしれねぇだろ!?」 小五郎(コナン)「では部屋を出た後あなたはどこに?」 蕪木到「言っただろーが!トイレに籠ってずーっと髪をセットし直していたって」 小五郎(コナン)「そんなに長い時間トイレにいたのなら、途中で誰か入って来たんじゃありませんか?」 蕪木到「知らねぇよ。個室の便座に座って手鏡でセットしてたからよ」 小五郎(コナン)「本当にずっと?何かに邪魔される事なく?」 蕪木到「ああ、警察が来るまでずっとだ。時間がかかるんだよ、俺の頭」 小五郎(コナン)「成程…じゃあやはりあなたは知らないようだ。この店のスタッフが言ってました」 小五郎(コナン「お客さんが床に落として割れたグラスの場所がわからないと…」 小五郎(コナン)「その原因は古い倉庫…恐らく電気系統のどこかが漏電していたんでしょう。その倉庫の明かりをつけるとショートしてしまうのを誰かが忘れてつけてしまい、ブレーカーが落ちてしまった為の事故。その証拠にそのスタッフはこうも言ってました。“古い倉庫に備品を取りに行くけどスマホの明かりで探すから大丈夫”だと」 小五郎(コナン)「被害者と上寺さんの会話中に間接照明が消えてムーディーになったのも」 小五郎(コナン)「円崎さんの読書が中断されたのも停電した為。だが蕪木さんはそれに気づかなかった。まぁ無理もありませんよ」 小五郎(コナン)「あなたは停電してる間、ずーっと暗いテーブルの下に潜んでたんだから」 小五郎(コナン)「証拠はもちろん内側にあなたの指紋がついた例の手袋。あなたは事件が発覚する直前までテーブルの下にいたはずなので隠してるヒマがない。警察が来るまでトイレに籠っていたと言うのなら」 目暮警部「結婚詐欺師!?」 蕪木到「ああ、人のいい俺の兄をたぶらかして貢がせた挙げ句、多額の借金を背負わせて自殺に追い込んだ悪魔だよ。あの女がよく出没するのは仮面で顔を隠した婚活パーティー」 蕪木到「そして目をつけるのは雨の日に足を滑らせ転んでる男。上等な革靴は靴底まで革が貼ってあるから水に滑り易い。雨じゃなきゃ自分で水をまいてた事もあったらしいぜ?」 目暮警部「そんな物持っても外には逃げられんぞ」 横溝重悟「おい若いの…頭を下げろ」 高木刑事「(ウェスタンラリアート!)」 佐藤刑事「高木君大丈夫!?手!」 高木刑事「はい、何とか…」 萩原千速「直観的に危険な矛先を自分に向けて大切な何かを守り抜く」 横溝重悟「ああ」 萩原千速「じゃあ私のバイクで家まで送れ」
横溝重悟「はぁ?メットはどうすんだ?」 萩原千速「忍のを借りればよかろう。私も忍も飲んでしまったからな。忍は電車で帰るそうだ」 横溝重悟「(バイクで来たなら飲むなよ)」 萩原千速「じゃあまたな少年」 コナン「あ、うん…」 萩原千速「今日も大活躍だったな」 横溝重悟「で?さっきのアレはなんだったんだ?」 | |
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