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Black Butler | |
原作者(Original Story): 枢やな(Yana Toboso) TVアニメ『黒執事』 寄宿学校編 第2話 | |
第2話 その執事、偽装 | |
放送日 | 2024年月日 |
OPテーマ | 狂信者のパレード - The Parade of Battlers (歌: 音羽-otoha-) |
EDテーマ | 贖罪 (歌: シド) |
原作 | 第69話 - 第70話 |
CAST | |
シエル・ファントムハイヴ Ciel Phantomhive CV.坂本真綾 セバスチャン・ミカエリス Sebastian Michaelis CV.小野大輔 エドガー・レドモンド Edgar Redmond CV.渡部俊樹 ハーマン・グリーンヒル Herman Greenhill CV.武内駿輔 ロレンス・ブルーアー Lawrence Bluewer CV.榎木淳弥 グレゴリー・バイオレット Gregory Violet CV.橘龍丸 マクミラン McMillan CV.白石晴香 クレイトン Clayton CV.石毛翔弥 チェスロック Cheslock CV.戸谷菊之介 ジョアン・ハーコート Joanne Harcourt CV.徳留慎乃佑 モーリス・コール Maurice Cole CV.堀江瞬 エドワード・ミッドフォード Edward Midford CV.山下誠一郎 ソーマ・アスマン・カダール Soma Asman Kadar CV.立花慎之介 | |
ENDCARD | |
第3話 その執事、策謀 | |
STORY | |
ウェストン校に通う複数人の生徒が音信不通になっている。その実態を調査せよ――。女王の命で学園に潜入したセバスチャンとシエル。学園を統治するP4に近付くため、シエルは学内の評価を上げ、P4とその寮弟だけの会合に参加する機会を得る。だがセバスチャン特製の茶菓子を手に会合の場を訪れたシエルを、予期せぬ事態が待ち受けていた。 | |
『ウェストン校の4つの寮には寮監をはじめとする少数の従事者、寮の管理をする寮母、食事を作る料理番、給仕をするフットマンがいますが』 『その中でも寮監は唯一の教職員です。朝は生徒と共に校舎へ赴き、担当教科の授業を行い、夜は生徒と共に帰寮し、自由時間には希望者の勉強をみる』 『つまり寮監とは、一日の大半を生徒の為に捧げる過酷な職業なんです』 セバスチャン「それなのに…坊ちゃんときたら…」 《クレイトンの本棚の整理をしろ》 《クレイトンの上着のとれたボタンを付けておけ》 《クレイトンの今日のおやつはゴールデンシロッププディングにしろ!ついでに僕のもな》 セバスチャン「はぁ~私がやると思って何でも安請け合いして…」 マクミラン「ファントムハイヴは先輩の用事だらけで大変だね。僕なんか先輩のボタン付けひとつで寮弟の時間終わっちゃうのに…クレイトン先輩まだ寮弟決めてないからって君にいろいろ言いつけすぎだよね」
シエル「なんてことないさ。早く終わらせるコツみたいなものがあるんだ」 マクミラン「今度僕にも教えてよ」 マクミラン「本当に君は凄いよね。小テストの結果もかなり良かったんだろ?」 シエル「たまたま予習してただけだ」 マクミラン「先輩達の間では誰が君を寮弟にするか話題らしいよ。近々誰かから申し込みがあるかもね。僕はクレイトン先輩から来ると思うな」 シエル「だとしたら光栄だな」 セバスチャン「皆さん、授業を始めますよ」 シエル「(フン…そうならなくては困る。僕は必ずクレイトンの寮弟になってみせる)」 『白鳥宮(スワン・ガゼボ)』 モーリス・コール「レドモンド先輩、おかわりはいかがですか?」 エドガー「ああ、もらおうか」 エドガー「お前の紅茶が一番美味しいよ、モーリス」 モーリス「ありがとうございますっ」 ハーマン「そういえば、この間の新入生はたいそう有能らしいな」 エドガー「ああ…ロレンスのところの“かわい子ちゃん(キューティー・ボイ)”か…俺も気になるな」 ロレンス「ファーストネームで呼ぶのはよせ。規則違反だぞ」
エドガー「堅いなブルーアー…このスワン・ガゼボはプリーフェクトしか入れないんだ。誰も聞き咎めたりしないさ」 エドガー「クレイトン、お前は新入生をどう思う?」 クレイトン「非常に優秀です。仕事が早くかつ丁寧」 クレイトン「何よりあいつに用意させた紅茶や軽食はフランス人シェフに作らせたかのような仕上がりです」 ハーマン「確か彼は伯爵だろう?何故そんなことができる?」 クレイトン「本人は趣味だと言ってましたが…」 グレゴリー「ふーん…変わってるね…変わり者だからこの前、僕の寮に来たのかな…」 ロレンス「何?」 グレゴリー「この前、寮弟の時間に紫寮に来たんだ。一人でね」 クレイトン「見間違いでは?とても出歩ける仕事量とは思えません」 グレゴリー「眼帯してたし間違いないと思うけど…」 ロレンス「何故、紫黒の狼寮に?」 エドガー「そんなに有能なら赤寮に欲しかったな。身分も俺の寮にふさわしい。あの年齢で名門伯爵家当主なんだから」 「えっ?」 ハーマン「なんだ?」 「グリーンヒル先輩、発言してもよろしいですか?」 ハーマン「声が小さい!もう一度!」 「ハイッ!発言を許可して頂けますか!?」 ハーマン「よし!エドワード・ミッドフォードの発言を許可する」 エドワード「ありがとうございます」 エドワード「お話に上っている新入生の名前…もしやシエル・ファントムハイヴという名ではありませんか?」 エドガー「なんだ、知り合いか?」 エドワード「はい。あいつは僕のいとこでリジー…いや妹の婚約者です。まさかあいつがこの学校に入学してたなんて」 チェスロック「まぁ…ここにゃ英国中のお坊ちゃんが集まるわけだし珍しくもねーだろ」 エドワード「先日事故のあったカンパニア号にも同船していて…」 エドガー「へぇ、あの豪華客船沈没事故のか!それは是非ココに呼んで話が聞きたいな」 モーリス「えっ?」 ハーマン「あれだけ人が亡くなったのに不謹慎だぞレドモンド」 エドガー「俺はただかわい子ちゃんの旅の話を聞きたいだけさ。毎日ムサイ顔ばかり見るのも飽きてきたとこだ。お前らだって自慢の紅茶と軽食ってのは気になるだろ?」 モーリス「僕は知らなかったけど、そんなに凄い子なんですね。あ、でも新入生をいきなりこんな上級生ばかりの所に呼ぶと緊張させてしまうかも」 エドワード「僕はいいと思います。身内だからこそ厳しく接しているつもりでいます。でもあの年で立派に家督を継いでいるあいつを僕は男として尊敬する」 ハーマン「お前がそこまで言うなら俺も賛成しよう」 エドワード「グリーンヒル先輩…」 エドガー「ヴァイオレットは?」 グレゴリー「面白そうだし呼べば?」 エドガー「じゃあ決まりだ。いいよなロレンス」 ロレンス「お前がその名前呼びをやめるならな」 エドガー「で、いつ来させる?」 ハーマン「明日でいいんじゃないか?」 エドガー「では明日の午後2時に」 モーリス「じゃあ善は急げと言いますし、今から僕が伝えてきますよ。明日の午後2時ですね」 「ファファファファントムハイヴッ!コール先輩からお呼びだぞ」 マクミラン「ええッ!?」 「オレ初めて喋った」 シエル「はあ?誰だそれは?」 マクミラン「深紅の狐寮、プリーフェクトの寮弟、モーリス・コールだよ!知らないの!?」 「学園一の美少年なんだぞ」 シエル「いや、会ったこともないが」 モーリス「君がファントムハイヴ君?初めまして。僕はレドモンド先輩の寮弟のモーリス・コール」 シエル「シエル・ファントムハイヴです。何かご用ですか?」 モーリス「そうだった。実はプリーフェクトとその寮弟だけでよくスワン・ガゼボに集まってるんだけど、すごく優秀な新入生がいるって話になってね」 シエル「はぁ…」 モーリス「これは是非一度お話してみたいってことになったんだ。だからファントムハイヴ君、明日スワン・ガゼボに来てくれない?」 シエル「(これは一気にP4に近づくチャンス!) もちろんお受けします」 モーリス「本当?よかった」 モーリス「明日午後4時にスワン・ガゼボで待ってるね」 「すごいなファントムハイヴ!」 セバスチャン「ここは“初めから”ではなく“当初は”と訳するべきですね。間違え易い所だから気をつけて。他は大丈夫ですか?」 「はい。ミカエリス先生の教え方すっごく解り易いです。ありがとうございますっ。お休みなさい先生」 セバスチャン「はい、お休みなさい」 シエル「ミカエリス先生、解からない所があるので教えてくださいませんか?」 セバスチャン「どうぞ」 シエル「フン、随分と人気者のようじゃないか…ミカエリス先生」 セバスチャン「ええ、教え方が解り易く優しいと皆さん褒めて下さいますよ」 シエル「はっ、お前の本当の教育方法をあいつらに教えてやりたいくらいだ。明日午後4時にP4の集まりに呼ばれた」 セバスチャン「存じております」 シエル「またとないチャンスだ。なんとしてもP4と、その取り巻きに気に入ってもらわないとな。必要なのはまず茶菓子か」 セバスチャン「仰る通りです」 シエル「なんで僕が子供相手に茶菓子なんぞ」 セバスチャン「可愛いものではありませんか。菓子に成り済ました賄賂ではなく本物の茶菓子で懐柔出来るんですから」 セバスチャン「しかし明日の午後4時は私クリケットの指導があるのでが」 シエル「殴り合いをするわけじゃないんだ。僕一人で問題ない」 シエル「そのかわり…命令だセバスチャン。P4が驚くような茶菓子を用意しろ」 セバスチャン「イエスマイロード」 「ミカエリス先生、教えてもらいたい所があるんですが」 セバスチャン「どうぞ」 シエル「教えて頂きありがとうございました」 セバスチャン「いいえ」 シエル「それじゃあミカエリス先生」 セバスチャン「ファントムハイヴ君」 「お休みなさい」
シエル「えっ!?」 クレイトン「2時間も遅刻するとはどういうことだファントムハイヴ!」 シエル「えぇ!ぼっ…僕は4時と伺って…」 モーリス「え~?僕ちゃんと伝えましたよ?2時にって」 シエル「(…そういうことかコイツ)」 エドワード「この期に及んで言い訳とは見苦しいぞシエル」 シエル「エドワード!?(この学校にいるとは知っていたが…プリーフェクトの寮弟だったのか)」 エドワード「少しでもお前を信じた俺が馬鹿だった…お前は…俺のみならず先輩方の期待をも裏切った。出ていけ」 シエル「くそっ!やられた!これだから口約束は嫌なんだ!うわああああああ」 セバスチャン「おやおや坊ちゃん、相手が学生だと思って油断なさいましたね。ヒトは秀でた他人を妬むもの…ご経験がないわけではないでしょうに…エドワード様には弁明を?」 シエル「あいつみたいなタイプにはするだけで無駄だ。すっぽかしたことは事実だしな」 セバスチャン「ではこのまま泣き寝入りなさるので?」 シエル「まさか!僕は必ずプリーフェクトに取り入ってみせる。そしてキッチリ借りも返す」 シエル「僕に労力の無駄遣いさせたことを後悔させてやる、モーリス・コール」 シエル「モーリス・コール…あいつはおそらく噓吐きの常習犯だな」 セバスチャン「何故そう思われるのですか?」 シエル「あいつの手を見たか?」 セバスチャン「手?」 シエル「この学園の寮弟達の手は上級生の雑用をやらされて荒れがちだ。だがあいつの手は白魚そのもの…つまり」 セバスチャン「坊ちゃんのように汚い手を使っていると?」 シエル「僕のようには余計だ💢」 シエル「だが、あの躊躇いのなさと違和感ない範疇で嘘を吐いてくるあたり間違いないだろう」 セバスチャン「同じ穴の貉同士においでおわかりになるんですね」 シエル「フン、奴の発言に誤りがあったことはすぐに証明できるだろうが、それだけじゃ済まさんぞ。セバスチャン、僕のようにあいつにハメられた奴を捜してくるんだ。それからモールスの行動パターンを徹底的に調べ上げろ」 セバスチャン「御意」 「聞いたか?あいつP4の誘いをすっぽかしたって」 「ウソだろ。よく無事ですんだな」 シエル「(これは…思ってた以上にP4は影響力があるな。あの場にいた奴らから証言を取るのは難しそうだな)」「コール先輩、アレ仕上げてきました」 モーリス「ありがとう。すごく助かるよ。プリーフェクトの寮弟ってホントに仕事が多くてさ、でもコレは内緒ね」 「わかってます。手伝わせて頂けて嬉しいです」 モーリス「僕もそろそろ寮弟決めなきゃ。君らみたいな有能な子をね」 モーリス「じゃあまた」 「ボクだ」 「いや、おれだ」 モーリス「失礼します」 モーリス「レドモンド先輩、頼まれてたデータのまとめできました」 エドガー「早かったな」 エドガー「あいかわらず綺麗に纏めてくれて助かるよ」 モーリス「いえいえ。あっそうだ、今日の軽食何かリクエストありますか?」 エドガー「そうだな…久々にお前のレモンマートルのスフレグラッセ、あれが食べたいな」 モーリス「了解しました☆」 モーリス「いつもご苦労様」 シエル「(たかが学生寮に門兵を雇っているだと!?バッキンガム宮殿かココは!)」 『午後2時 午後休憩 スワン・ガゼボ』 モーリス「レドモンド先輩、リクエストのレモンマートルのスフレグラッセです」 モーリス「茶葉にはウバを使ってみました。ミルクによく合います」 チェスロック「よくもまあ毎日あんな手の込んだモン作るもんだぜ」 モーリス「レドモンド先輩にはこれくらいのものを召し上がって頂かないと…グレゴリー先輩もよければどうぞ」 モーリス「ナイスセーブです先輩」 セバスチャン「随分難しい本を読まれるんですね。何年生ですか?」 ハーコート「あ…2年のハーコートです」 セバスチャン「2年?それはすごい。その年でヘーゲルの論理学を原書で読めるなんて…クラスではさぞ人気者でしょう?」ハーコート「そんなことないですっ…僕は読書くらいしかすることないですから」 セバスチャン「その顔…何かお悩みでも?よろしければ話を聞きますよ」 ハーコート「コール先輩は確かにスワン・ガゼボへの招待状を手渡したって言うんですけど、僕は受け取ってないんです」 ハーコート「なのに僕の机から招待状が出て来て…僕は本当に嘘なんて吐いてない!でも皆僕が嘘吐きだって…」 セバスチャン「悲しかったでしょう…辛かったでしょう…誰にも信じてもらえずに…しかし私は貴方を噓吐きとは思いません」 ハーコート「先生…ッ」 セバスチャン「祈りなさい。誤解はいずれ必ず解けるでしょう」 セバスチャン「というわけで、モーリス・コールの被害にあった生徒は4名程おりました」 シエル「やはりな」 セバスチャン「それだけではなく彼は寮弟の仕事のほとんどを他人に任せている可能性が高いですね。たとえばスフレグラッセを作るには冷却時間を数時間要します。寮弟の時間だけで作れるはずがありません」 シエル「赤寮の中でアイツの動きが知りたいが、寮弟の時間はお前に僕の仕事をやらせているし…モーリスがいる赤寮にもう一人コマが欲しい。デリックがいた寮でもあるし」 セバスチャン「しかしまた力ずくで欠損を作るのはお勧め出来かねます。流石にこう頻繁では…」 セバスチャン「それに、たとえ入学出来たとして自ら寮の選択は出来ません。配属寮は身分と同様、個性によっても左右されます」 シエル「ハァ…わかってる。特別高貴な者が所属する深紅の狐寮に必ず配属される身分と財力、さらに欠損がなくても特例で入学が許される奴なんて…」 「!!」 シエル「一人だけ思い付いたが…あいつだけは絶っっっ対に呼びたくない」 セバスチャン「しかしあの方はその全ての条件を満たしたかなり特別に御方ですよ」 シエル「う~~~ん…っくそ…背に腹は代えられん」 ソーマ「おおこれが学校か!なかなかでかいな!俺の実家くらいあるぞ!」 |
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