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Detective Conan | |
原作(Original Story): 青山剛昌(Gosho Aoyama) TVアニメ『名探偵コナン』 第1120話 | |
第1120話 失われたお宝ミステリー | |
放送日 | 2024年4月13日 |
OPテーマ | Unraveling Love ~少しの勇気~ (歌 : 倉木麻衣) |
EDテーマ | You & I ( 歌 : 倉木麻衣) |
脚本 | 大倉崇裕 |
CAST | |
江戸川コナン Edogawa Conan CV.高山みなみ 鈴木園子 Suzuki Sonoko CV. 松井菜桜子 浮島賢造 CV.伊東昌一 夏目智子 CV.久野美咲 橘美由紀 CV.田野アサミ 安達克之 CV.増田俊樹 沢田宗武 CV.辻井健吾 |
NEXT CONAN's HINT | |
TITLE CARD | |
STORY | |
コナンは、園子と一緒に陶芸家・浮島賢造のアトリエを訪ねる。引退してアトリエを引き払う予定だという浮島の言葉通り、作業員が行き来しており、部屋の中の作品はすべて売約済みだった。空気の入れ換えのため浮島が窓を開けると、抱えていたネコが何かに反応。飛び出したネコは近くの台にぶつかり、上に乗っていた大きな壺が落ちそうになってしまう。コナンと園子は、なんとか壺を支えることに成功するが……。 | |
鈴木園子「ああこれ?今から伺う浮島先生に渡す手土産よ」 コナン「浮島先生?」 鈴木園子「そっ、陶芸家の浮島賢造先生よ。知らないの?次郎吉おじさまが北海道の人から美術品をたくさん買い込んじゃって、その目録作りを手伝ってもらえないかお願いに行くの。それで?あんたは何でついてきたのよ?」 コナン「蘭姉ちゃんお買い物に出かけちゃってて暇だったから」 鈴木園子「はい、着きました。ここが浮島先生のアトリエよ」 浮島賢造「園子君久しぶりだね」 鈴木園子「ご無沙汰しております浮島先生」 浮島賢造「君は?」 コナン「江戸川コナンといいます。アトリエを見たくてついてきました」 コナン「かわいい猫だね。名前はなんていうの?」 浮島賢造「名前はつけてないんだよ。普段からネコって呼んでる」
鈴木園子「早速ですが先生…これ次郎吉おじさまからです。お納めください」 浮島賢造「これはご丁寧に…おおこれは…」 鈴木園子「おじから先生によろしくと仰せつかっております」 浮島賢造「これは私の好物でね。謹んでお受けいたしますと次郎吉さんにお伝えください」 鈴木園子「かしこまりました」 浮島賢造「こんな状態でお茶もお出しできないが、実はここを引き払うことにしてね、運び出しの日なんだ。ワシも年だし終活みたいなものかな」 鈴木園子「またまたぁ、先生まだ早いですって」 作業員「失礼します。12時になりましたので始めさせてもらいます」 浮島賢造「ここにあるのは全部売約済みのものでね」 鈴木園子「この大きな壺は…」 浮島賢造「それは美術コレクターの沢田宗武さんが買って下さってね」 鈴木園子「沢田って…ああ!」 コナン「知ってる人?」 鈴木園子「大金持ちなんだけど、最近美術品を色々買いあさってるんだって。お金にうるさくて評判もあまりよくない人よ」 浮島賢造「あれ?とまっちまった」 「ニャー」 橘美由紀「どうしました?」 鈴木園子「危なかった」 浮島賢造「怪我はなかったかい?」 鈴木園子「ええ、大丈夫です」 橘美由紀「とりあえず壺が無事でよかった」 コナン「いや、すでに壺は壊されていたんだ」 安達克之「どういうことなんだ?壊されていたって…」 コナン「見て。壺の内側にテープを貼って固定してたみたいだよ」 コナン「それに」 コナン「多分これが台の脚の下に噛ませてあったんだ。台が斜めになっていたからネコがぶつかっただけで壺が倒れたんだよ」 浮島賢造「それはネコが大好きな遊び道具だ。いつもは庭に置いてあるのだが」 コナン「誰かが持って来て、その窓際のテーブルの上に置いたんだと思うよ。先生はこの部屋に入るといつも窓を開けるの?」 浮島賢造「ああ、空気の入れ換えにいつも開ける」 橘美由紀「あっそうか、窓を開けると風が入ってくる。それでピンポン玉が動いて落ちる」 コナン「ネコがぶつかると元々傾いていた台は大きく動いてのっている壺が揺れて台から落ちて床に粉々になるはず…だったけど」 鈴木園子「あたしたちのスーパーセーブのせいで割れなかった…といっても元々割れてたんだよね」 橘美由紀「うん…元弟子かな?」 安達克之「先生が引退を決められたので…それぞれ次の道を模索してるんだ」 浮島賢造「すまんな。ワシももう年だ。そろそろ妻と隠居する頃合いかと思ってな」 夏目智子「先生、私は反対です。引退なんて早すぎます。私は浮島先生の作品を見て陶芸を志したんです」 橘美由紀「智子、そのことについては何度も話し合ったじゃない」 夏目智子「美由紀だってあんなに先生の作品が好きだったでしょ!?それを真っ先に他の先生のところに弟子入りなんかして」 橘美由紀「それは…浮島先生の紹介だったから…」 夏目智子「私は浮島先生のところ以外で…」 コナン「それは何時頃?」 浮島賢造「11時すぎだったかな」 コナン「ねぇ、壺が倒れる仕掛けをしたの…安達さんだよね?」 コナン「靴に白い粉がついてるよ。これって重曹だよね?」 コナン「壺の置いてあった台の近くにも同じものが落ちてるし…」 コナン「浮島先生が片付けた後も床には少し重曹が残っていて、安達さんはそれを踏んで部屋に入り台に細工をした」 安達克之「重曹は今部屋に入ってきた時についたのかもしれない」 コナン「壺にこの仕掛けをした人は壺が床に落ちて粉々になると思ってたんだ。台の脚の下に挟んだ焼き物の欠片は壺の欠片に紛れてわからなくなる。だけどこのテープだけは回収しなくちゃならない」 鈴木園子「そんなことしてたらすぐに見つかっちゃうでしょ」 コナン「そう」 鈴木園子「確か一番最初に部屋に飛び込んできたのは…」 安達克之「俺が部屋に入った時、壺はもう割れていたんだ」 沢田宗武「おや、これは浮島先生のお弟子さん」 橘美由紀「こちらは散らかっております。どうぞ奥の部屋に」 沢田宗武「いや、俺は俺の壺を見に来たんだ。ちょっとどいてくれ」 沢田宗武「ああっ…俺の壺がァ!」 沢田宗武「何だこれは!これはどういうことだ!?」 沢田宗武「俺はこの壺の所有者だぞ。代金の振り込みももう済んでいる。これはあんたの責任問題だ。出るとこ出て訴えてやる」 安達克之「先生になにするんだ!」 鈴木園子「何なの!?急に眠りの小五郎みたいに…」 浮島賢造「君がこの部屋で壊れた壺を見つけたのは何時頃だね?」 安達克之「それは…」 「ニャー」 安達克之「実を言うと、ワシは11時半から20分程アトリエの裏にいたんだ」 浮島賢造「ネコのやつが怪我をしていたのでね」 浮島賢造「その間、壺が倒れて割れるような音は聞こえなかったと思うのだが」 浮島賢造「君が壺を壊してないのは信じよう。しかし何故このようなことをしたのかきちんと説明して欲しい」 浮島賢造「どうしてだね?」 橘美由紀「コレクターの一人に頼まれたんです。壺がどういう状態で誰にいくらで買われたのか調べて欲しいって…でも写真を撮っていた時…」 夏目智子《ご自宅に送りますか?それとも》 橘美由紀「ちょっとよそ見をして台にぶつかってしまいました。もしかすると部屋を出た後その衝撃で…」 コナン「安達さんが偽装工作したのって、そのことと関係があるんじゃないの?」 橘美由紀「それがよく覚えていなくてって…」 安達克之「俺、てっきり美由紀が割ったのかって思って…」 橘美由紀「ごめんなさい安達君…私の為に…でも壺はやっぱり私が…」
夏目智子「それは違うと思う。実は私11時少し前に先生を探してこの部屋に入ったんだ。その時、壺は壊れていなかった」 夏目智子「もちろん証拠もちゃんとある。その時部屋の写真を撮ったから…先生の作品がこれだけ揃ってるところを見るのも最後だと思ったからね。撮影時刻は午前10時59分」 鈴木園子「ということは壺が割られたのは大体11時から11時半までの間ってことになるよね」 コナン「でも11時からしばらくは浮島先生が部屋の外にいた」 橘美由紀「閉まっていたわ。だから先生がいつもなさるように開けておいたの」 コナン「上の小窓も?」 橘美由紀「ええ」 コナン「そうか!ならもしかして…」 夏目智子「それってネコの毛だよね」
コナン「たぶんネコは外の荷物を上って上の小窓まで行き、そこから中に入った」 コナン「その時にふちに引っ掛けて足を怪我した」 コナン「そして壺のある台に下りたんだ。その時壺が倒れて驚いたネコは」 コナン「そのまま小窓から外に出た」 コナン「ネコが部屋に入ったのは智子さんが写真を撮った後から浮島先生が重曹を持ってくる少し前じゃないかな?」 夏目智子「でも良かった。3人の中に犯人がいなくて」 鈴木園子「でもさぁ…壺を壊した犯人はわかったけど…あっちの方はどうする?」 浮島賢造「ほれ、似たようなものを作って焼いたんだ。あの壺はどうもしっくりこなくてな」 浮島賢造「沢田さんが目覚めたら渡してやりなさい」 橘美由紀「先生、実は私アートディーラーになろうと思っているんです」 浮島賢造「それって美術品を仕入れたり売ったりする仕事だよな?」 橘美由紀「私、創作活動よりそっちの方が向いてると思うの」 浮島賢造「そうか。何か困ったことがあったらいつでも相談に乗るよ」 | |
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