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DEMON SLAYER |
原作(Original Story): 吾峠呼世晴(Koyoharu Gotōge) 鬼滅の刃 第178話ネタバレ |
第178話 手を伸ばしても手を伸ばしても | |
配信日 | 2019年10月12日 |
ジャンプ | 2019年46号 |
登場人物 | 黒死牟 (継国巌勝) 継国縁壱 鬼舞辻無惨 |
STORY | |
『頼むから死んでくれ。お前のような者は生まれてさえ来ないでくれ。お前が存在しているとこの世の理が狂うのだ。父が縁壱を連れ戻す為、寺へ使いをやるも縁壱は其処へ来ておらず、忽然と消息を絶ち影も形も無くなった。人攫いか崖崩れか熊に襲われたか計らずしも私の願いは叶った。それから十年余り平穏な日々が続いた。私は妻を娶り子供にも恵まれた。長閑やかでどこか退屈な毎日だった。年月の流れが非情に遅く感じた。しかし野営していた所を鬼に襲われ、停滞していた刻が動き出す。私たちは望まぬ邂逅を果たした』
『鬼から私を救ったのは縁壱だった。幼少期の砌とは比べものにならない程剣の技術は極められ、人外の者をも容易く倒す。縁壱を見た瞬間平穏が破壊された。私は再び妬みと憎しみで胃の腑を灼いた』 継国縁壱「申し訳ございません兄上」 『縁壱は己の到着が遅れた為に私の配下が死んだことを詫びた。縁壱は強く、そして非の打ち所が無い人格者となっていた』
『私はその強さと剣技をどうしても我が力としたかった。家も妻も子も捨て縁壱と同じ鬼狩りとなる道を選んだ。縁壱は誰にでも剣技や呼吸を教える。しかし誰一人として縁壱と同じようにはできない。縁壱はそれぞれの者が得意であること、できることに合わせて呼吸法を変えて指導していた。そうして日の呼吸の派生の呼吸が次々できあがった。痣者も増え鬼狩りの戦力は高まっていく。間もなく私に痣が発現した。縁壱そっくりの痣が。けれども結局私は日の呼吸が使えることはなく、使えたのは後に月の呼吸と名付けたただの派生。もっと鍛錬を重ねればいつか縁壱に追いつけるのだろうか…口惜しい思いで懊悩していた時、痣者がばたばたと死に始めた。痣は寿命の前借りに過ぎず、全盛期はすぐに終わる。私には未来が無い。鍛錬を重ねる時間も残されていない』
鬼舞辻無惨「ならば鬼になれば良いではないか。鬼となれば無限の刻を生きられる。お前は技を極めたい。私は呼吸とやらを使える剣士を鬼にしてみたい。どうだ?お前は選ぶことができるのだ。他の剣士とは違う」 『私が心底願い欲していた道は拓かれた。私は全てのしがらみから解放される…はずだったというのにお前はまたしても私の前に現れ、理さえ超越した存在であると見せつけた上、寿命で死亡し勝ち逃げた』
『誰もあの方でもお前に勝つことはできなかった。誰一人として縁壱に傷をつけることすら叶わなかった。何故だ?何故いつもお前は私に惨めな思いをさせるのだ?憎い…憎い!』 継国縁壱《いただいたこの笛を兄上と思って》 『もうやめろ。私はお前が嫌いだ。お前の顔を見ただけで吐き気がする。お前の声も聞くだけで腹が立ち顳顬が軋む。それなのに何百年も生きていて鮮やかに記憶しているのは一番忘れたいお前の顔。父の顔も母の顔も妻の顔も子供の顔も思い出せない中でお前だけが鮮明だ』
『唯一無二の太陽のようにお前の周囲にいる人間は皆お前に焦がれてて、手を伸ばしもがき苦しむ以外道はない。消し炭になるまで…ああ…何も何も手に入れることができなかった。家を捨て妻子を捨て人間であることを捨て子孫を切り捨て侍であることも捨てたというのに…ここまでしても駄目なのか?道を極めた者が行きつく場所は同じだとお前は言った。しかし私は辿りつけなかった。お前と同じ世界を見ることができなかった。日の呼吸の型を知る剣士もお前の死後、あの方と私で徹底して殺し尽くした。それなのに何故お前の呼吸は残っている』
『何故私は何も残せない。何故私は何者にもなれない。何故私とお前はこれ程違う。私は一体何の為に生まれて来たのだ。教えてくれ縁壱』 | |
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