- リンクを取得
- ×
- メール
- 他のアプリ
KUSURIYA | |
原作(Original Story): 日向夏×ねこクラゲ 薬屋のひとりごと 第48話ネタバレ | |
第48話 月精(後編) | |
単行本 | 第10巻 |
ビッグガンガン | 2021年 Vol.12 |
配信日 | 2021年11月25日 |
登場人物 | 猫猫(マオマオ) 壬氏(ジンシ) 高順(ガオシュン) やり手婆 子翠(シスイ) 特使 |
STORY | |
猫猫「宴が終わりましたね」 『宴が終わると退席の音楽と共に主賓が最初に席を立つ。今回は宴席として利用した馬車が動き出す手筈だ。主賓が見えなくなるまでほかの者は退出してはいけない。この辺りなら柳があって宴席側からは死角になっている』 猫猫「ここで待ちましょう。間もなくきます (こちらは桃園の脇に立っているだけ。何ら問題はない。しかしその違和感に気が付くだろう)」
猫猫「(今だ!)」 猫猫「(月明かりだけが頼りの中でそれは急に現れる。見るだけで心を鷲掴まれ引きちぎられる、猛毒のような存在)」
猫猫「(上出来だろう)」 猫猫「(だから困るんだよな。最初からとんずらしていればよかったのに)」 猫猫「……Selene (遠い西方の女神の名前を言ったつもりだけど伝わったかな?)」
高順「うまくいったようで」 猫猫「ええ (一発勝負だったが光の演出も成功した。文句のない完成度だったろう)」 高順「集めた甲斐がありましたね」 猫猫「はい (やり手婆の絵に描かれた淡い光の正体は子翠が集めていた虫の成虫だった。虫の中には異性を呼ぶために匂いを発するものがいる。この性質を利用すれば虫を集めることもできる。やり手婆の場合、嫌がらせで衣装に擦りつけられた雌の死体の匂いに雄の蛾が寄ってきたのだろう。それを池のそばで払っていたやり手婆の姿が見る者によっては光を纏って舞う神秘的な美女に見えた。そのおかげでやり手婆の地位が花街で不動のものとなったとは…偶然とは恐ろしい。それを再現するために子翠の手を借り、桃源から蛾の蛹をできるだけ集め、子翠に雌雄の区別をしてもらった。そして衣装に雌の蛾の匂いを染み込ませ、そこに大量の雄を放った。なんにしても子翠には今度お礼をしないとな。特使だけにあの光景を見せるのは苦労した。御者にはあらかじめこちらを見ないよう言い含め、何かあってもすぐ飛び出せるよう高順たちが側で待機していた。確かにあれは国を傾ける力がある。皆に見せる代物ではない)」
壬氏「言われた通りしたぞ」 猫猫「(重い衣装を身につけたまま池の底を這って対岸まで行く、よほど体力がないとできることではない。十二分の働きだった)」 壬氏「おい髪がまだ濡れているぞ!」 猫猫「(この宦官はいつもこうやって訴えかける)」
猫猫「(自分でやればいいのに)」 |
← 前の話 | 次の話 → |
KUSURIYA | ||
キャラクター | 主題歌 | 漫画・小説 |