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KUSURIYA | |
原作(Original Story): 日向夏×ねこクラゲ 薬屋のひとりごと 第52話ネタバレ | |
第52話 みたび、水晶宮(後編②) | |
単行本 | 第10巻 |
ビッグガンガン | 2022年 Vol.05 |
配信日 | 2022年4月25日 |
登場人物 | 猫猫(マオマオ) 壬氏(ジンシ) 高順(ガオシュン) 梨花妃(リファヒ) 杏(シン) |
STORY | |
杏「石女(うまずめ)として花園で枯れるがいい梨花!」 杏「触るな!宦官ごときが汚らわしい!離せっ!離せっ離せぇっ」 猫猫「(いるよなぁ、こういう口汚い人)」
梨花妃「…杏」 猫猫「(“梨(リ)”さ“杏(シン)”か…生まれも良く近い血筋に揃えられたような名前。それでも感情に支配され間違いを犯す愚かな人間は巨万といる。杏はそういう人間の一人だろう) 杏さまは皇帝をよほどお慕いしているのですね」 杏「何を言うの!当たり前じゃない!」 猫猫「いえ、ただ私には国母という立場を愛してするように見えましたので、梨花妃と違って」 猫猫「(はっきりしている。それこそが梨花妃にあって杏にないもの。たとえ杏が国母になっても彼女が愛するのは国民ではなくその座についた自分だろう。権利だけを求め、その立場の義務を果たそうとしない。そんな国母はいらない)」 梨花妃「杏、今までずっとそんなふうに思っていたの?」
猫猫「(まあ怒るよな)」 梨花妃「壬氏殿、私はこの侍女頭を解雇します。主に暴言を吐きました。私が手を出してしまうほどに」 壬氏「…それは妃、平手では足りないということですね」 梨花妃「ええ」 壬氏「妃」 猫猫「(ぷっ、やるなあ。もう昔の梨花妃ではない。自分の玉の緒がついえるのを待つはかなげな女性ではなくなった)」 梨花妃「今後一切後宮への立ち入りを禁じてください」 猫猫「(温情のある甘い処置だがあの女には十分な屈辱だろう。今後、逆恨みしたとて醜聞で後宮を追い出された身ではどうすることもできない。もう二度と二人が並び立つ日は来ないだろう)」
壬氏「ひとつ聞いていいか」 猫猫「はい、なんでしょう」 壬氏「何故病人があの倉庫にいるとわかった?いくら水晶宮に来たことがあってもすぐにはわからないだろう。何度訪れていいようにとわざわざ変装までしたというのに」 猫猫「目星はつけていました。以前手伝いに来た時に病の下女の寝床を移しているのを見かけました。なので病人がいるのなら下女たちの場所から離れた目立たない場所だろうと…まさか物置だとは思ってもみませんでしたが、あれのおかげです」 壬氏「庭木?…にしても根元がやけに拙い仕事だな」 猫猫「はい。以前水晶宮に来た時にはなかったので誰かが意図的にこの場所に移したのだと思います」 壬氏「それがどうした」 猫猫「あれはおしろい花と言って実の中から白い粉が取れるんです。その花は赤であることがほとんどですが、あそこに咲いているのは白い花だけ。風水では緑色と白を組み合わせたものが健康に良いそうです。わざわざ珍しい白い花の株を選り分けて植えたのなら、誰かが病人を思ってしたことだろうと思ったのです」 壬氏「なるほど」 猫猫「(それにしてもおしろい花とは…病人と共に堕胎剤が見つかった経緯を考えると皮肉である…ん?)」
壬氏「なんだ、あの下女は」 猫猫「壬氏さま先に行ってください」 壬氏「どうして」 猫猫「支障をきたします」 下女「あっ、あの」 猫猫「どうかしましたか?」 下女「あそこにいた子はどうなりましたか?」 猫猫「(白い花)」 猫猫「もういません。彼女は後宮を出ることになりました」 下女「…ああ出ていってしまったのですね」
猫猫「(梨花妃は自分の責任であると病気の下女の医療費と当面の生活費を出すと申し出てくれた) ですが、今より良い環境で治療を受けることができます」 下女「…そうですか」 |
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