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KUSURIYA | |
原作(Original Story): 日向夏×ねこクラゲ 薬屋のひとりごと 第45話ネタバレ | |
第45話 冬人夏草(後編1) | |
単行本 | 第9巻 |
ビッグガンガン | 2021年 Vol.7 |
配信日 | 2021年6月25日 |
登場人物 | 猫猫(マオマオ) 壬氏(ジンシ) 高順(ガオシュン) 小蘭(シャオラン) 虞淵(グエン) 静妃(ジンヒ) |
STORY | |
『そして、下級妃にも静妃の遺体にもあった皮膚がただれるあの症状は…』 猫猫「こちらが猛毒の茸です。北の雑木林で見つけました」
猫猫「枯れた広葉樹に生える茸で、ほんのひと欠片口にしただけでも致死量に達し、厄介なことに触れるだけでも毒性があります。長年放置された荒れた林がこの茸には良い環境だったのでょう。発生すること自体が珍しいのですぐ気づけませんでしたが、大変危険な代物ですので見つけられて良かったです。顔を近づけないようにしてくださいね」 猫猫「こうなりますから」 壬氏「さ…触ったのか?」
猫猫「はい。昔養父と薬草採取をしている際に見つけて触れてしまいこの有り様です。すぐに洗い流したのですが、赤い痕は消えませんでした」 壬氏「いつもさらしを巻いていると思っていたが、その下にも痕が残っているのか?」 猫猫「(…ん?妙に強張った顔だ。そういえば初めて見せたな)」 猫猫「いえ、これは普通に自分でやった実験の痕です」 壬氏「いや実験ってなんだ?」 猫猫「趣味です」 壬氏「なんだ趣味とは!」 猫猫「まあそんなことはどうですもいいです。昨日、妃の葬儀へ行きました。妃の遺体は顔がただれ髪が抜けていました。おそらくこの茸の毒によるものでしょう。壬氏さまはそれが知りたかったのではありませんか?」 高順「(…相変わらず察しがいい)」
『壬氏の話によると亡くなった静妃は親の権力を笠にきる良くない噂の絶えない人物だったらしい。しかし一年前、突然顔がただれ声すらまともにだせなかった。玉葉妃に毒を盛るような妃だ。帝の通りのある下級妃に嫉妬して毒を盛り、そんなことを繰り返しているうちに自ら毒に触れ酷く顔が歪んだのかもしれない。病で気落ちし人が変わったように大人しくなった妃は前年に同じ症状になった下級妃もいたことから帝の計らいで後宮に留まることになった』 壬氏「そして今回の食あたりだ。静妃の侍女たちは皆口を揃えて気位の高い妃が自分の存在を許せず毒を含んで自殺したと証言した」 猫猫「それで毒の入手先が知りたかったというわけですか?」 壬氏「ああ」 猫猫「静妃は毒茸を口にして死んだということですね」 壬氏「そうだ」 猫猫「だとするとおかしいですね。この茸は食べると腹痛や嘔吐や痺れを引き起こし口の中にも炎症を起こします。ですがそれが広がるとは聞いたことがありません」 壬氏「それは本当か?」 猫猫「ええ。遺体の顔の腫れはまだ新しいものに見えました。あのただれは毒茸を顔に擦り付けでもしないと…(しかし遺体の手は爛れてはいなかった。自棄になっていたのならわざわざ手覆などしなかっただろう。答えは出ているのに証拠がない)」
壬氏「どうした。言いたいことがあるなら言ってみろ」 猫猫「数日時間をいただけませんか?できれば力があって口が堅い宦官を数名貸していただきたいのですが」 壬氏「(高順に)行けるか?」 猫猫「言っておきますが確信はありませんよ」 壬氏「それでもやれ」 猫猫「かしこまりました (まあ命令の方が気が楽でいいか)」 |
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