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KUSURIYA | |
原作(Original Story): 日向夏×ねこクラゲ 薬屋のひとりごと 第48話ネタバレ | |
第48話 月精(中編) | |
単行本 | 第10巻 |
ビッグガンガン | 2021年 Vol.11 |
配信日 | 2021年10月25日 |
登場人物 | 猫猫(マオマオ) 壬氏(ジンシ) 高順(ガオシュン) 紅娘(ホンニャン) 特使 |
STORY | |
『五日後、宴は急遽後宮の北側で行われることになった。本来、男子禁制の後宮故に反対意見もあったが、特使の希望を叶えるためという理由で一時的に北側だけ解放された。主賓の特使二人が乗る馬車から少し離れた場所に主上、その両脇を上級妃の乗る馬車が固めている。出席者に宴席代わりの改造された馬車が用意されたのは上級妃を招く配慮として御簾が降ろされて蚊遣りが焚きやすく、ある程度好きな姿勢ができるようにするためだ』
『あの服装なら改造して正解だった。主賓の二人は同じ曾祖父を持つ従姉妹だというが、双子のように似ていた。並んでいるとまるで高順の言っていた鏡の話のようだな』 『異国から来た二人の美人特使が外交官として皇帝に顔見せしているのは政治的思惑が感じられる。あの二人が上級妃に張り合える美しさなのは間違いない。しかし特使は青い瞳に金の髪を持っている。異国の血を引く玉葉妃も赤い毛と緑の瞳を持つが初めて見る特使のほうが物珍しさは勝る。侍女や官たちも見慣れない特使に興味津々だ。何より大人しそうな奥の美女はともかく、手前の美女は自分が誰より美しいという自信に溢れている。もしかすると妃たちに贈られた鏡は挑発の意味も兼ねているかもしれない。やはり下手な役者は当てられないな。二人で来たのは皇帝のみならず皇弟にも粉をかけるためでは、との話も一部で上がっていた。実際、姉妹を兄弟で娶る例は珍しくもないが、引きこもりの皇弟は今宵の宴に不参加である。せっかく普段より派手で大掛かりなもてなしなのに』
『胡琴、二胡、楊琴、簫、雲鑼…見たことのない楽器の演奏、剣舞の寸劇』 『あの表情、期待外れとでも言いたいのかね…そもそも曾祖父が見たという絶世の美女になど興味がないのかもしれない』 特使A「ごきげんよう皇帝陛下。せっかくの宴ですのにこんなに離れてしまうなんて、もう少し近くでお話をしたいでス」 猫猫「(うわぁこれは…怖いな。上級妃に囲まれた皇帝に堂々と近づくなんて不敬と思われても仕方ない)」
猫猫「(あそこでなんとか平静を保ってる紅娘も内心では怒り狂っているだろう)」 特使B「そろそろ戻りなさい。せっかくの舞台よ。ちゃんと最後まで楽しむべきでしょう」 猫猫「(なんとかなったか…ひやひやした。こちらも気は抜けないな)」
猫猫「そろそろ宴が終わりそうですがどうでしょうか?」 高順「…一応できるだけのことはやりました」 猫猫「ま (そういう反応になるわな) では行きましょうか」 |
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