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KUSURIYA | |||||||||
原作(Original Story): 日向夏×ねこクラゲ 薬屋のひとりごと 第61話ネタバレ | |||||||||
第61話 狩り(前編) | |||||||||
単行本 | 第12巻 | ||||||||
ビッグガンガン | 2023年 Vol.05 | ||||||||
配信日 | 2023年4月25日 | ||||||||
登場人物 | 猫猫(マオマオ) 壬氏(ジンシ) 高順(ガオシュン) 馬閃(バセン) 子昌(シショウ) | ||||||||
STORY | |||||||||
『今回の狩りは宿から四半時馬に揺られ、さらに徒歩で半時山を登った高台で行われる。お偉方が捕まえた獲物をその場で調理するという主旨のようだ。壬氏は引き続き香泉(コウセン)と名乗り、覆面をつけて参加している。宮廷を出れば壬氏を宦官だと知らない者たちばかりだ。あんな容貌の男がうろうろしていたらそれだけで迷惑だろう。昨日窓を閉め切っていたのも、その姿を見せないようにしていたのかもしれない。しかし最近のあの宦官は一体何を隠しているんだか…いや詮索するのはやめておこう』
猫猫「(食事の準備をしているようだけど下手に手伝って因縁を付けられることはよくある。周りの官たちの連れは何もしていないし使用人たちもそのほうがいいのだろう。手伝わないほうが無難かな。散策でもするか……ここはなかなかよい森だ。雑多な木が生えいい感じに薬草や茸が生えていそうな…でも入っちゃ駄目だろうな。遠くから水の音が聞こえる。大きな滝でもあるのかな?)」 李白「おーえらいえらい」 猫猫「(ん?あれは…なぜ李白がこんなところにいるのだろう)」
李白「こんにちは?」 猫猫「こんにちは」 李白「…ん?あー!その声、嬢ちゃんか!綺麗なべべ着て何やってんだ?」 猫猫「(化粧をして服を変えると気付かないものらしい) ちょっとご指名があったもので」 李白「ふーん」 猫猫「(まあこの状況を深く考えないのは李白のいいところだ。つい声をかけてしまったが本当は知り合いに会うのはまずいんじゃないか)」 李白「実は俺もーなんかご指名で護衛に入ったんだけどよーおめーは犬の面倒でも見てろってさ。ひでーよなぁ」 猫猫「(李白も指名を受けたのはいいが、ほかの気位の高い護衛たちに追い出された口だろう。最近どんどん出世しているようだが、そのぶん風当たりは強くなる) 李白さま、口笛下手ですね」 李白「うん黙らっしゃい」
猫猫「賢いですね」 李白「だろ?場合によっちゃ何里先からでもやってくるらしいぞ」 猫猫「へぇ」 李白「こんなに賢いのにあっちのほう(鷹)がいいとよー」 猫猫「(山のような障害物の多い場所なら鷹より犬を使ったほうがいい気がするけど…見栄えとしては鷹のほうがいいのだろう。兎肉より食べがいある猪肉は鷹では獲れないだろうな)」
猫猫「(元々避暑地とはいえ今日は天気もよく暑苦しい。快適に過ごすのも一苦労だな。そういえば自然と高順についているが、今回の高順は宿の部屋にいるとき以外あまり壬氏と共にいない。代わりに壬氏の周りのことは馬閃がいろいろやっているようだ)」 猫猫「(ここでもつけてるなんて大変だなぁ。料理にも一切手をつけていないし…どんなに怪しい覆面も上座に座っていればこの中で一番上客ということだ)」
猫猫「(壬氏に話しかけている男、席の位置からあれが子昌か?名前はよく聞くけど顔はいまいちおぼえていない。何か言われたのか?)」 猫猫「(いや、あのやたら外面のよい宦官があんなあからさまな態度を取るだろうか…あれは明らかに様子がおかしい)」 猫猫「(今は何もするなと…)」 壬氏「小用へ行ってくる」 高順「(猫猫に)そろそろ他の者と代わりなさい」
猫猫「じ…(そうだ偽名) 香泉さま」 壬氏「…おまえか?」 猫猫「これを外してください。周りに誰もいません」 壬氏「だめだ。誰か来るかもしれない」 猫猫「(ああ面倒くせえ💢) そんなに人目が気になるなら見えないところへ行けばいいでしょう (水の音はこの滝だったのか…圧巻の光景だ)」 猫猫「頭を冷やしますよ。調理場から水を貰ってきたので後で飲んでください」
猫猫「!?(なんなんだ…それにこの臭い)」 壬氏「飛発(フェイファ)か?」 猫猫「(不測の事態かと思ったけど、思ったより冷静だな)」 壬氏「悪い。少し驚かせる」
猫猫「は?(これは少しところじゃねえだろ!)」 | |||||||||
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