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KUSURIYA | |
原作(Original Story): 日向夏×ねこクラゲ 薬屋のひとりごと 第66話ネタバレ | |
第66話 赤羽 | |
単行本 | 第13巻 |
ビッグガンガン | 2023年 Vol.11 |
配信日 | 2023年10月25日 |
登場人物 | 猫猫(マオマオ) 壬氏(ジンシ) 高順(ガオシュン) 玉葉妃(ギョクヨウヒ) 里樹妃(リーシュヒ) 小蘭(シャオラン) 子翠(シスイ) 紅娘(ホンニャン) 白羽(ハクウ) 黒羽(コクウ) 赤羽(セキウ) 河南(カナン) |
STORY | |
猫猫「(き…気まずっ…いつもの点心の時間が静かなのはいつもと食べる人が違うからだろうか…人付き合いは苦手なんだけどな…)」
『新しく入ってきた侍女は年子の三姉妹だった。年長から順に白羽(ハクウ)、黒羽(コクウ)、赤羽(セキウ)。早く覚えられるように名前と同じ色の髪紐をつけてもらっている』 白羽「あなたはどういう経緯でこの翡翠宮に?」 猫猫「(どうと言われても) 人が足りない時に毒見役として選ばれました」 白羽「それは聞いてるわ。でも納得いかないの。疑り深い玉葉が信頼しているという点でね」 猫猫「(玉葉…?そうか、白羽は玉葉妃と同年…もしかすると仲が良かったのかもしれない。急に得体の知れない奴が現れたら疑うのも当然か) ただの毒見役です。妃に毒が盛られた時、先に倒れる役だと割り切ってもらえればよろしいかと (誰も話していないなら毒おしろいの件もわざわざ話す必要もなかろう)」 白羽「話には聞いていたけど本当にさっくりした性格なのね」 猫猫「ありがとうございます」 白羽「それに外にお友達が多いようだけど、ほどほどにしてもらいたいわ。こちらとしても慣れない後宮に慣れようとしているのに先輩女官がよそにばかり行っていたら寂しくなるじゃない?特にうちの末っ子とかがね」
猫猫「(そういうことね。確かに同年である赤羽をほったらかして小蘭たちとつるみすぎていた。けど今日も小蘭と子翠が風呂場で待ってるんだな…脱毛担当が今抜けると大変だろうし…あ!変な真似をしないように監視するということなら)」 猫猫「では早速今日一緒に湯殿に行きませんか?」赤羽「へっ?湯殿?」 白羽「湯殿、それはいいかもしれないわね」 黒羽「赤羽行ってきなよ」 赤羽「姉さまたち!?」 白羽「いいじゃない。湯殿に行けというのは玉葉さまの命もあってのことだし」 赤羽「そっ、そんなぁ」 猫猫「(命と言っても醜聞集めだけど)」 白羽・黒羽「いってらっしゃーい」
『大浴場』 赤羽「はじめまして。赤羽です」 子翠「猫猫のお友だちですかー?」 猫猫「ほらそろそろ行くよ」 猫猫「(ここまで恥ずかしがるのは玉葉妃と同じ水が貴重な西の乾燥地帯出身で、湯殿に入浴する習慣がないからかもしれないな) そんなことで今まで風呂はどうしていたんですか?」
赤羽「姉さまたちはこの大風呂を使っていたけど、私は玉葉さまに頼んで宮にある湯殿の残り湯をもらってたわ」 『宮にある風呂は妃専用だ。しかし他でもない玉葉妃が許可したなら忠義の厚い姉たちはその計らいを無碍にはできない。そんなときに妹へ大風呂への誘いが来たから姉たちはあんな態度だったのだろう』 猫猫「恥ずかしがってる余裕はないですよ。これから一糸纏わぬ妃たちにマッサージするんですから。妃の肌に香油をたっぷり塗りたくって気を緩ませて口を軽くするんですよ」 「きゃあっ」 猫猫「(あれは里樹妃?どうして大浴場にいるんだ?)」
猫猫「香油で滑りやすくなっているので気をつけてください」 河南「あっ、ありがとうございま…」 里樹妃・河南「きゃーーーーーーっ!」 猫猫「(人を妖怪でも見るような目で…)」 猫猫「ん?里樹さま、剃刀負けされてますね。新しい脱毛法試してみませんか?」 小蘭「大丈夫ですよ。怖くないですよ。ほ~らじっとしててくださいね」 猫猫「安心してください。優しくしますから」
猫猫「(ちょっとやりすぎたか) こういうことには慣れていないのでしょうか?」 河南「はい。宮ではその皆細かにしない性質で、その前は長い間出家していたものでして」 猫猫「そうでしたね」 『数え年十五歳で帝の御通りがない里樹妃は幼い頃、政治の道具として幼女趣味の前帝に嫁がされ、その死後は出家を経て無理やり後宮へ戻った。親元を早く離れ、周りにはろくでもない侍女ばかり。今は妃に尽くすあの侍女頭ですら元は妃をいじめていた。よくよく考えるとかわいそうな身の上だ』 猫猫「それにしてもどうしてこんな場所に?金剛宮にも湯殿はあるはずでしょう。どうしたんですか?」 河南「それが出るんです。湯殿に幽霊が」 猫猫「(冗談というわけでもなさそうだ) それは一度壬氏さまに相談されてみては?」 赤羽「信じられません!他の上級妃に尽くしていたなんて」 猫猫「(そうは言うけどな…壬氏に話が通ればいずれ呼び出されるだろう)」
『翡翠宮』 猫猫「(そして案の定、呼び出されたが、目が笑っていない。先日の狩りでとんでもない秘密を知ってしまったことを牛黄をもらってすっかり忘れていた。後宮にいる男は皇帝以外は皆宦官。しかしこの壬氏は皇帝でもなく、宦官でもない。思い出したくないが、そこそこ立派な蛙をお持ちなのだ)」 玉葉妃「それで今日はどんなお願いかしら?」 壬氏「とある妃の部屋で幽霊が出るようで」 玉葉妃「あらまあ、おいたわしいわ。どの妃でしょうか?見舞いにでも向かわねば」 紅娘「玉葉さま、その身体で外へ出るのはいけません」 猫猫「(好奇心旺盛な妃は見舞いの体で詳細を知りたいのだろう)」 玉葉妃「それなら使いを出しましょう。そうねぇ…猫猫空いていたかしら?」 壬氏「ではまた返していただけますか?」 玉葉妃「うふふ、貸してならあげるわよ」 猫猫「(またこの流れか)」
壬氏「いえ、“返して”ですよ、この猫猫を。戻ったあと、この娘に何を聞いても無駄かと思います。口止めはしっかりしますゆえ」 壬氏「では」 玉葉妃「何があったの?」 猫猫「…蛙のせいです (墓まで持っていく秘密の代償に牛黄は安かったかもしれない)」 |
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