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KUSURIYA | |
原作(Original Story): 日向夏×ねこクラゲ 薬屋のひとりごと 第45話ネタバレ | |
第45話 冬人夏草(後編2) | |
単行本 | 第9巻 |
ビッグガンガン | 2021年 Vol.8 |
配信日 | 2021年7月26日 |
登場人物 | 猫猫(マオマオ) 高順(ガオシュン) |
STORY | |
『数日後』 猫猫「それではここを掘っていただけますか?」 高順「はい」
宦官「っなんだ、この臭い」 高順「これが証拠というわけですか」 猫猫「装飾品に刻まれているのは静妃の紋ですね。他にも数か所目星をつけていたのですが、まさか一発で当たるとは思いませんでした」 高順「どうしてわかったのですか?」 猫猫「茸の群生です。茸は種類によって生える場所が違うんです。この傘にぬめりのある茸は動物の死体や糞尿の近くを好んで生えるもので、逆にそれ以外の場所ではあまり見つかるものではありません」
猫猫「その辺りは独特の腐臭がすると思っていたんですけど、死体には触れないようにしているのでわかりませんでした (てっきり漏れた汚水が栄養になっていると思っていたが、実際はこの死体の上で茸観察を楽しんでいたようだ)」
『医務室』 猫猫「一年前、病に罹ったといわれる時期に殺害か事故かはわかりませんが静妃は亡くなり、あそこに埋め込まれたのでしょう」 高順「では先日の葬儀の遺体は誰だったのですか?」 猫猫「行方のわからなくなっている女官がいます。彼女について女官たちに話を聞いて回りました。その特徴をまとめたのがこれです」 猫猫「静妃の特徴とよく似ているのではありませんか?顔を潰せばそれが誰か判別できるのはお付きの侍女たちくらいでしょう。しかもこの一年間静妃は病に伏せていたことになっている。妃と女官が入れ替わっていてもただれた顔を隠すためとさらしを巻きつけていれば定期的にある壬氏さまの来訪はごまかせます」 高順「つまり、妃の侍女はもちろん失踪した女官も妃の遺体の隠匿に共謀していたということですか?」
猫猫「詳しい事情はわかりませんが、そう考えるのが妥当でしょう」 高順「…わかりました。壬氏さまにはそうお伝えします」 『女官が共謀した理由、勝手な憶測ならある。嫉妬深い静妃は帝のお通りがない自分と似た背格好の女官が官から求愛を受けていたことが気にくわなかった。静妃は女官にちょっかいをかけ諍いになり……事故か事件か静妃は死んだ』 『妃の死因について口裏を合わせるような侍女たちだ。元々妃のことは気にくわなかったのだろう。侍女たちは保身と女官への同情から妃の死を病に罹ったことにしてごまかそうと考えた。女官は罪悪感から身代わりを引き受けた。しかし結婚話が進むにつれて妃の身代わりを続けることは不可能となる。事の発覚を恐れた侍女たちは女官の年季が明ける前に……やめよう。動機などあとでお偉いさんたちが勝手につけるだろう』
高順「もう一つ聞いていいでしょうか」 猫猫「はい、なんでしょう」 高順「この大量の茸を一体どうするつもりですか?」 猫猫「大変面白い茸がたくさんあるんです」 高順「死体に生える茸がですか?」
猫猫「いえ、そんな冬虫夏草みたいなものは見つかっていません。あるのなら一度くらい目にしてみたいですが」 『純粋な好奇心は大抵の人に理解されず無情にも茸は全て処分された』 |
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