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Magic Kaito | |
原作(Original Story): 青山剛昌(Gosho Aoyama) まじっく快斗 『グリーン・ドラゴンの巻』ネタバレ | |
グリーン・ドラゴンの巻【中編】 | |
劇場版『100万ドルの五稜星(みちしるべ)』公開記念連載 | |
サンデー | 2024年21号 |
配信日 | 2024年4月17日 |
次号 | 2024年4月24日 (22・23合併号) |
登場人物 | 黒羽快斗 / 怪盗キッド 中森青子 中森銀三 (警視庁捜査二課警部) 中森碧子 (中森銀三警部の妻) 白馬探 (高校生探偵) 茶木神太郎 (警視庁捜査二課警視) 綱倉十郎 (綱倉博物館オーナー) 小泉紅子 |
場所 | 綱倉博物館東京国際空港 |
STORY | |
『綱倉博物館』 中森銀三「出たぞ怪盗キッド!各員、像によじ登って奴を確保しろ」
キッド「たった今、バラ撒いた小型爆弾のセーフティーを解除しました。なので僅かでもソレに触れると爆発します」 綱倉十郎「はったりだ!早く奴を私の像からひきずり降ろしてください」 キッド「試しても構いませんよ。足を失う覚悟があれば」 白馬探「とりあえず彼の出方を見てみませんか」 茶木神太郎「確かに…この状況でどうやって像の眼帯部分に埋め込まれた宝石を盗むのか気にはなるが…」 中森銀三「そんな悠長なことを言ってる場合ですか」 中森青子「(お母さん…ちゃんと見ててね)」 キッド「さて、取り出しましたは白い箱!御覧の通りタネも仕掛けもございません」 中森碧子「ウソおっしゃい…タネも仕掛けもあるんでしょ?」
キッド「(思い出すぜ…ガキの頃のあの黒歴史)」 黒羽快斗《ここにあるのは…ただのシルクハット。見ての通りタネも仕掛けもありません》 中森碧子《あら、見た目よりもハットの内側が浅いような》 中森碧子《なるほど…ハットの内側が二重底になってたのね。タネも仕掛けもあるじゃないか》
キッド「まずはこの箱をブロンズ像の頭部に被せ箱の正面の扉を閉めます。次に上のフタを開けてプラスチック爆弾を箱の中にぶち込もうと思います」 中森銀三「まさか像の頭をふっ飛ばす気か!?」 綱倉十郎「止めてくれ!宝石が壊れる」 白馬探「それこそハッタリです。爆発させるワケがない」 茶木神太郎「同感だ」 キッド「そしてフタを閉め爆弾を起爆させる雷管を数体用意して箱の外からぶっ刺して、ぶっ刺してぶっ刺しまくります。一応、この箱は爆発に耐えられる構造になっておりますが、万が一のこともありますので皆さん下がって下がって…」
キッド「ではとくと御覧あれ…three…two…one…」 隊員「照明が…」 隊員「復旧した」 隊員「中森警部見てください」 中森銀三「こ…これは」 茶木神太郎「ブロンズ像の…」 白馬探「警部アレを…」 中森銀三「ブロンズ像の首がなくなってる!?」
怪盗キッド「フハハハハハ!緑竜の鱗は確かに頂戴した」 中森銀三「くそっ、いつの間に天窓の外に!?」 茶木神太郎「っていうかキッドは一体どこに潜んでいたんだ?機動隊員たちは4人1組で組ませて常に連絡を取り合い、誰かいなくなったら報告しろと言ってあるから、キッドが成り済ませるワケがない。機動隊員以外は我々2人と白馬君と綱倉オーナーの4人だけだが」 中森銀三「キッドが出現中みんなの声は聞こえていたしなァ…」 中森青子「(いや違うよお父さん…キッドはほとんどマントで口元を隠してた。聞こえてきたのはキッドがマネした声かも…それに何か知らないけど今回も快斗っぽい声出してるし…つか、この前はまんま快斗に変装してたし…きっとここに青子がいるからあてつけてるのね。問題はまんまと宝石を盗んで気球で逃走中の怪盗キッド…紅子ちゃんの言う通りだと…)」
小泉紅子《え?怪盗キッド対策?》 中森青子《紅子ちゃんなら知ってるかなーって》 小泉紅子《どうしてそんなこと知りたいの?》 中森青子《今度、青子と青子のお母さんでキッドと対決することになって少しでも力になりたいの》 小泉紅子《私としてはキッドに捕まって欲しくないんだけど…でも困った顔は少し見てみたいかも…彼何のために泥棒をやってると思う?》 中森青子《さあ》 小泉紅子《“その宝石は怪盗キッドが頂いた!わっはっはぁー!” 要は彼、コレがやりたいのよ。派手好きなガキだから。なのにコレを目の前でやらずに声やカードだけを残して立ち去り、その姿がもう手の届かない遠くにある場合、十中八九それはダミー…キッドはまだシレっとその場所にとどまっていると見てまず間違いないでしょうね》 中森青子「(そう…紅子ちゃんの言ってた通りなら、あれは逃げるキッドに見せかけたダミー…となるとやっぱり怪盗キッドはあの4人の中にいる…と思う)」
綱倉十郎「とにかく早くキッドを捕まえてくださいよ!逃げられてしまいますよ」 中森銀三「今周囲に奴の仲間がいないか確認中だ」 白馬探「仲間にダミーを用意させて攪乱するのは彼の常套手段ですからね」 中森銀三「ああ、その手を何度くらったことか」 白馬探「ところで警部、鼻の下に何か付いてますけど…」 中森銀三「ん?取れたか?」 白馬探「はい、バッチリかと」 隊員「警部、上空のヘリ部隊から“対象の周辺に不審な飛行物体は確認できず”との報告が」 中森銀三「よォし、奴は気球でのんびり逃走中だ。こっそり追跡して奴の着陸と同時に確保するぞ」 隊員「はい!」 茶木神太郎「は…白馬君、彼は…」 白馬探「大丈夫。僕に考えが…」
中森青子「お母さん、みんな動き出したよ。青子たちも動く?…ってまさかお母さん寝ちゃダメ!起きてお母さん!」 中森碧子「おはよー青子… 」 中森青子「おはよーじゃないよ!みんな出払っちゃってここにいるの青子だけだよ」 中森碧子「宝石はどうなったの?」 中森青子「ウソ…見てなかったの?」 中森碧子「あらあら、首から上が無くなっちゃってるわね」 中森青子「もォー…お母さんならやってくれると思ったのに…寝ちゃうなんて…」 中森碧子「怪盗某さんが出て来る前に、その人が誰に成り済ましてるかわかっちゃったんだもの…宝石をどうやって盗むつもりなのかもね」 中森青子「でも宝石はもう…」
中森碧子「まだよ。マジックショーの幕はまだ下りてないわよ、青子」 | |
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