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SPY×FAMILY | |
原作(Original Story): 遠藤達哉(Tatsuya Endo) SPY×FAMILY 第97話ネタバレ | |
MISSION: 97 | |
配信日 | 2024年4月29日 |
次回配信 | 2024年5月13日 |
単行本 | 14巻 |
登場人物 | ヘンリー・ヘンダーソン マーサ・マリオット ベッキー・ブラックベル |
STORY | |
『イーデン校』 ヘンリー「おはよう寮母(メイトロン)」 「おはようございますヘンダーソン先生」 ヘンリー「静かでエレガントな朝ですな」 「学期休みで大半の子が実家に帰っちゃいましたからね。洗濯物が減って助かるわぁ。そういや聞きましたよ先生。ダンスパーティーでキレイな婦人と踊ってらしたそうですね」 ヘンリー「あ…あれば…ただの古い友人だ」
『ワシが初めてマーサを見たのは11年生(高1)の時、寮の新年度パーティーでのちょっとした余興。彼女はバレエが得意で奨学生として中等部へ編入してきた8年生、同じセシル寮の生徒だった』 ヘンリー「エレガント…!」 『それがワシのファーストエレガントであった』 『中途編入で孤立していた彼女だが、その踊りによってたくさんの友人を得、ワシは周囲から“エレガントくん”というあだ名をつけられることで友人を少々失った。“いかなる時も紳士たれ”それが教育者だったワシの父からの教え』
マーサ「いい匂い…あ、エレガント拍手の人」 ヘンリー「君はバレエの…」 マーサ「こんな所で紅茶なんて飲んで怒られないんですか?」 ヘンリー「インペリアルスカラーの特権で始業前に限り許可されている」 マーサ「…スカラーなんだ、すごい」 ヘンリー「…1人分余ってしまったのだが君も飲んでいくかい?」 『彼女は毎朝早くからバレエの稽古をしていて、事ごとにワシのエレガントティータイムに割り込んできた。1人だけの静粛の世界が騒がしい侵略者に蹂躙されてしまったが、ワシはその時間が嫌いではなかった』
「前々からてめーの態度が気に入らなかったんだ」 「卒業前にキッチリケジメつけてやんぜ、エレガント野郎」 ヘンリー「暴力をふるったな。これで貴様らは雷3つだ。タバコも雷だ」 『ヘンリー(19) 13年生(高等部3)』 「そういうトコだっつってんだよ」 「スカラーだからって調子に乗りやがって」 「ホラ少しは抵抗してみせろよ優等生」 ヘンリー「力で解決しようなど動物のすることだ!対話すべきだ」 「誰がてめーとおしゃべりなんか…」 マーサ「フェッテキーーック」 「何だてめ…」 マーサ「アロンジェチョーップ!」 「フザケやがって」 マーサ「わっ」 ヘンリー「ノットエレガント!はっ…しまった!動物的解決を…」
マーサ「青年よ…ヒトも所詮動物だ」 ヘンリー「バカモノ何しにきたマーサ!」 マーサ「ち…違う!私は謎のバレリーナ戦士〈M〉…あ」 『マーサ・マリオット(16) 10年生(中等部4年)』 ヘンリー「何のおふざけだ!」 マーサ「だってヘンリーがピンチだったから」 ヘンリー「くだらんことにバレエを使うな!もうすぐコンクールだろう。もっと体を大切にしろ」 マーサ「わかった。バレエ技はもうやらない。次からはちゃんと武器を使う。心配してくれてありがとう」 ヘンリー「違ーーう!なぜ君はそんなに粗野なのだ!」 マーサ「自分だって殴ったくせに」 ヘンリー「あああああああ」 マーサ「ヘンリー!?」 ヘンリー「ノットエレガント私!ノットエレガント私ノット!先生ェエエエエエ!」 「こらヘンダーソン、廊下を走るな」 ヘンリー「ファルコくんたちに暴力をふるわれました!私も彼らに殴り返してしまいました!粗野な我々全員に雷をををを!」 「あ?落ち着けひとまず……あいつの家は重要な軍需を担っている。波風立てるといろいろ面倒だから目をつむってやる。そんなことよりキサマ、軍事教練の授業をボイコットしたそうだな。次やったら非国民としてそっちを雷にするからな」 ヘンリー「…………」
『ワシが物心ついた頃には東西はすでに冷えきっていて』 ヘンリー「私は紳士としてどうふるまえばよかったのか…」 マーサ「私を守ってくれたんだから紳士よあなた。大体あんな連中が言ったって聞くわけないんだから、他に止めようないでしょ?ほらこれで冷やして」 ヘンリー「あ…ある!それは…教育だ!教育こそが人格を養い、争いを止めるのだ。小さなケンカも世界の紛争も」 マーサ「そんなこと彼らに説いてる間にあなたの顔面がヘコんでなくなっちゃうわ」 ヘンリー「別にこの程度」 マーサ「瘦せガマンしちゃって」 ヘンリー「それにしてもイーデンの教師も堕ちたものだ。私はああはなるまい」 マーサ「ヘンリーは先生になりたいの?」 ヘンリー「そうだ。卒業したらバーリント教育大へ進むつもりだ」 マーサ「そっか…」 ヘンリー「君はバレエの道に?」 マーサ「んー11年生からはバレエコースに進むつもりだけど…その先はわからないわ。コンクールの結果次第かな。うちはヘンリーんちみたいに金持ちでもないし」 ヘンリー「金持ちじゃないよ。いまだ帝政時代の栄華にすがってるだけの没落貴族さ。クソッ…頬が疼く…」 マーサ「やっぱ痛いんじゃん…紳士はクソとか言っちゃダメよ」
『世界は方々で不和を撒き散らし、数多の銃弾と怨嗟と窮乏の前に教育もまた路傍の屍同然だった』 マーサ「うえ~~っ今日の紅茶渋くない?」 ヘンリー「国外から入ってくる茶葉が不足して価格が高騰してるんだ。それで我慢しろ。このまま戦況が続いたらこの茶会ももうお開きかもしれないな…」 マーサ「!いやこの味も意外とイケるかもね!うんオイシーオイシー」 ヘンリー「まあどのみち私はもうすぐ卒業だ。茶会の権利は君に譲るよ。がんばってインペリアルスカラーになって先生に申請するといい。友人たちと楽しく続けたまえ」 マーサ「…ねぇ、ヘンリーは卒業パーティーのダンスに誰か誘ったりするの…?」 ヘンリー「何だい、藪から棒に」 マーサ「ううん何となく」 ヘンリー「そんな浮ついたものに出るわけないだろ」
『ワシは青かった。自分の理想を追い求めることに必死で、世界を変革することに必死で、周りと歩調を合わせることも身近な者の心に目を向けることもなかった』 ベッキー「ええ~~~~っ告白せずに終わっちゃったの!?何してんのよんもうっ!」 マーサ「はしたないですよお嬢さま」 マーサ「幼かったのよ。恋なんてものには縁遠くて自分の感情の正体もわからなったし、実感もなかった。次の日もあの庭園にいるんじゃないかって…大切なものはずっとそこにあるのだと無垢に信じていた」
マーサの母「ミス・マリオット!今日は朝練がないからってだらけないの!」 マーサ「ふぁーい…」 マーサの母「以前はあんなに早起きしてたのにどうしたのよ」 『2年半、ヘンリーの卒業後、少し遠のいていた軍靴の響きが再び大きくなってお茶もまた渋くなり始めた頃』 『マーサ(19) 13年生』 「マーサぁ、始業前に講堂に集合だってー!」 「ドナちゃん進路決まった?」 「教育大」 「あと半年かー」 「ねぇ聞いた?ローズ寮のジェファーソン先生出張中に亡くなったって…」 マーサ「(教育大か…ヘンリーは今3年生かな…留年してなければ)」 「えー今期も始まったばかりですが、新任の先生方をご紹介します。まずはヘンリー・ヘンダーソン先生、担当は史学」 『その日から軍靴の音も戦闘機のエンジン音さえも私の鼓動がかき消した』 | |
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