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Detective Conan | |
原作(Original Story): 青山剛昌(Gosho Aoyama) TVアニメ『名探偵コナン』 第1123話 | |
第1123話 群馬と長野 県境(ボーダー)の遺体(前編) | |
放送日 | 2024年5月11日 |
OPテーマ | Unraveling Love ~少しの勇気~ (歌 : 倉木麻衣) |
EDテーマ | You & I ( 歌 : 倉木麻衣) |
原作 | 第1082話 ライン上の殺人 第1083話 境目の思い出 第1084話 ミッちゃんのお家 |
CAST | |
江戸川コナン Edogawa Conan CV.高山みなみ 毛利小五郎 Mori Kogoro CV. 小山力也 毛利蘭 Mori Ran CV. 山崎和佳奈 山村ミサオ Yamamura Misao CV.古川登志夫 諸伏高明 Morofushi Takaaki CV.速水奨 大和敢助 Yamato Kansuke CV.高田裕司 上原由衣 Uehara Yui CV.小清水亜美 諸伏景光 (幼少) CV.金元寿子 山村警部(幼少) CV.村瀬迪与 中田由美 CV.井上麻里奈 星川鏡子 CV.氷上恭子 花山泉太 CV.白川周作 月島一貴 CV.細谷佳正 |
NEXT CONAN's HINT | |
TITLE CARD | |
STORY | |
群馬県にやって来たコナン、蘭、小五郎。ご当地の食事を楽しもうと群馬県警の山村警部に連絡をとる。小五郎が群馬県に居ると知った山村警部は、「長野県との県境で殺害事件が発生して揉めているため、加勢に来てほしい」と言い出す。コナンたちが向かった現場のホテルには、長野県警の大和警部、諸伏警部、上原刑事の姿もあった。県境の真上で発見された遺体。どちらも「ウチの事件だ」と譲る気がないため、合同捜査が始まり……。 | |
「…ったく受験に3回失敗したぐらいで家出するなんて」 「ゴメン」 毛利小五郎「まあ息子さんがSNSで自分の写真を投稿してらしたのですぐに見つかりました」 毛利蘭「まあそれをネットで見つけたのはコナン君なんだけどね」 毛利小五郎「俺のPCで見つけたんだから俺が見つけたようなモンだろ?」 毛利小五郎「んじゃ後は2人でじっくり話して」 「はい、お世話になりました」 毛利小五郎「なんか久しぶりに興信所のオッサンっぽい仕事をしたなぁ」 毛利小五郎「せっかく群馬に来たんだから何かうまい物食って帰るか?」 毛利小五郎「こーいうのは現地の人間に聞くのが一番だ」 毛利蘭「(ネットで人捜ししたのに)」 山村ミサオ「毛利さんが群馬に来てる?おお!だったら今すぐココに来てくれちゃってください」 毛利小五郎「ココに来てって…事件か?」 山村ミサオ「事件も事件、殺人事件です。県境に建ってるホテルの宿泊客がそのホテルの駐車場で撲殺されちゃったんですけど」 山村ミサオ「遺体があった場所が県境のラインの丁度真上で僕より後に来た隣の県の刑事達とどっちの事件かもめちゃって」 毛利小五郎「お前の方が先に現着したんなら自分の事件だってゴリ押ししろよ」 山村ミサオ「ええ…そう言ってるんですけど、色黒で図体がでっかい刑事は乱暴な口調で恫喝してくるし、おでこが広くて賢そうな口ヒゲの刑事は屁理屈をこねくり返してマインドコントロールしてくるし、髪を団子にした女刑事は美人だから譲ってもいいかなーってうっかり妥協したくなっちゃうし…」 山村ミサオ「とにかく僕だけじゃ負けそうなんですぐに加勢に来てくれちゃってくださいよ」 コナン「(まさかその3人って)」 毛利蘭「大和警部に諸伏警部、由衣刑事も…お久しぶりです」 コナン「(やっぱりな)」 山村ミサオ「え?ウソ…知り合い?」 大和敢助「っていうかお前も俺に会った事あるだろーが」 上原由衣「ホラ、他県にまたがる連続殺人事件で東京に呼ばれて…あの時も遺体が長野と群馬にまたがっていたような」 山村ミサオ「ああ何かぼんやりと思い出しました」 山村ミサオ「じゃあ、あなたにも会った事あるんですね?」 諸伏高明「いえ、私はそれに同行していないので、あなたとお会いするのは今日が初めてかと」 山村ミサオ「そうですか?あなたとはどこかで会ったような気がしてくれちゃってたんですけどねぇ」 毛利小五郎「とにかくその遺体があった場所に連れてってくれ」 山村ミサオ「あぁはいはい、こっちこっち」 山村ミサオ「ホテルの裏の駐車場です」 山村ミサオ「ホラ、この真ん中のラインが群馬と長野の県境で向かって右が群馬で左が長野です」 毛利小五郎「確かに県境の真上で殺害されてるようだ。でもまぁ先に現着したのが山村なら捜査は群馬に」 上原由衣「でも遺体のポーズがかなり奇妙だったのでちゃんと写真を撮っておこうと鑑識さんを呼びに行って戻って来たら山村警部が来られてて」 山村ミサオ「ホントですかー?」 コナン「奇妙なポーズってどんなの?」 上原由衣「口を大きく開けてガニ股だったのは覚えてるんだけど、両手は山村警部がいじってしまわれたみたいで」 山村ミサオ「仕方ないでしょ?脈とかとってたんだから」 コナン「動かす前にポーズは覚えてないの?」 山村ミサオ「んーよく覚えてないけど…“食べ過ぎて苦しい”って感じのポーズだったよ」 大和敢助「もういい!ここは俺らに任せて役立たずのお前は帰れ」 山村ミサオ「何を言ってくれちゃってるんですか!帰りませんよ」 大和敢助「だから最初に現着したのは俺らなんだよ」 山村ミサオ「最初に遺体に触ったのはウチだって」 大和敢助「それが問題なんだよ」 諸伏高明「舟を同じくして済るに当たりては相い救う。ここで会ったのも何かの縁、長野と群馬の合同捜査としましょうか」 毛利小五郎「舟を同じく?」 毛利蘭「孫子の言葉で仲が悪い者同士でも同じ舟で嵐に遭ったら助け合おうって意味。簡単に言えば“呉越同舟”ね」 毛利小五郎「(んじゃ最初から呉越同舟って言えよ)」 毛利小五郎「んで?殺されたのはどこの誰なんだ?」 上原由衣「この冬名峠ホテルの宿泊客で月島一貴さん30歳」 中田由水「昨日の夜11時頃に窓の外で変な音とうめき声が聞こえたからカーテン開けてのぞいたら、駐車場に誰か倒れてて」 『中田由水(28) 動画配信者』 中田由水「フードを被った誰かがそこから逃げてくのが見えたのよ。それで群馬県警に電話したのよ。その時は倒れてるのが月島君だとはわからなかったけど」 山村ミサオ「その通報した時間正確にわかります?」 中田由水「ええ、スマホを起動したら丁度夜11時だったわよ」 星川鏡子「私も由水と同じで窓の外の変な声が気になってのぞいたら」 『星川鏡子(27) 動画配信者』 星川鏡子「駐車場に月島君が倒れてるのが見えて、慌てて長野県警と救急車を電話で呼びました」 毛利小五郎「あんたは倒れてるのが月島さんだとわかったんですな?」 星川鏡子「ええ、夕食後に2人で動画を撮って配信してたんですけど、その時に着替えた服と同じだったので…警察の人が来るまで怖くて駐車場には行けませんでしたけど」 毛利小五郎「2人で動画を?」 中田由水「彼女、月島君と組んで“月&星”ってチャンネル名で配信してるから」 毛利小五郎「あんたは救急車を呼ばなかったのか?」 中田由水「当たり前でしょ?倒れてるの誰だかわからなかったし、イタズラで寝そべってるだけかもしれないし」山村ミサオ「ちなみに長野県警に通報した時間わかります?」 星川鏡子「夜の11時でしたけど」 山村ミサオ「もたもたして11時1分だったりしません?」 大和敢助「11時1分なら何だってんだよ」 山村ミサオ「一応群馬県警に優先権があったりしちゃったりして…」 毛利小五郎「んで?後ろにいるあんたは?」 花山泉太「僕も彼女達と同じ動画配信者で月島が死んだのを知ったのは」 『花山泉太(31) 動画配信者』 花山泉太「“窓の外を見て”って叫んでた彼女達に教えてもらった時だよ。部屋のテレビをヘッドホン付けて観てたから…スマホが鳴ってるのに気づかなくて」 諸伏高明「そういえばまだ伺っていませんでしたが、亡くなった月島さんを含めたあなた方4人はここに集まって一体何を」 中田由水「長野の“信州ソバ”と群馬の“上州ソバ”の食べ比べよ」 星川鏡子「県境で食べたらどっちが美味しいだろう?って動画を撮ろうと」 花山泉太「どっちのソバも出してくれる食堂ってこのホテルぐらいしかないし」 大和敢助「んなモン信州ソバの方がうまいに決まってんだろーが」 諸伏高明「同感です」 山村ミサオ「いやいや意外と上州ソバの方が」 「あァ!」 大和敢助「ならよ!今度食わせてやるから覚悟しとけ!」 山村ミサオ「ええ!ご馳走してもらっちゃいますよ」 毛利小五郎「くだらねぇ」 大和敢助「んで、コトを終えたら、フードの犯人は手前に後ずさりしながらフレームアウトだ」 コナン「殺された人、時計見てたよね?」 上原由衣「ええ、なぜか文字盤が手首の内側になってて」 コナン「それと県境の」 諸伏高明「あのライン、被害者は何度も確認していましたよね?」大和敢助「やっぱりガイシャはわざと県境に倒れたかも知れねぇな」 諸伏高明「ええ、長野と群馬に共通する何かを暗示しようとしたか、もしくは…県境…それを踏まえると何かわかるんでしょうか…」 諸伏景光《県境を頭に入れてみて。わからない?》 諸伏高明「景光なら私の弟ですが何か?」 山村ミサオ「諸伏景光君のお兄ちゃんって…あなただったりしちゃうんですね!?」 諸伏高明「いかにも」 山村ミサオ「いやぁどこかで会った気がしてたのはヒロちゃんと目元がソックリだからか」 諸伏高明「弟とはどういう関係ですか?」 山村ミサオ「幼馴染ですよ。山ん中で虫捕りしてたら県境で出会って」 山村ミサオ「すぐに仲良くなって、2人で秘密基地とかも作っちゃってましたよ」 諸伏高明「なるほど…弟が長野にいた頃の御友人でしたか」 山村ミサオ「いた頃って?」 諸伏高明「弟が小学一年生だった時に訳あって東京の親戚に引き取られる事になったんです」 山村ミサオ「それで急にいなくなっちゃたのか…だったらそう言ってくれれば…僕ずーっと秘密基地で待ってたんですよ」 山村ミサオ「彼が欲しがってた仮面ヤイバーカードをゲットしたので…」 上原由衣「それで刑事になったとか?」 山村ミサオ「ええ、ドラマの女刑事に憧れてたのもありますけどね」 大和敢助「高明、お前の弟も警察官だったよな?」 諸伏高明「ええ」 山村ミサオ「え?ウソ…連絡先とかわかっちゃいます?」 諸伏高明「いや、今は警察官を辞めて音信不通に…」
山村ミサオ「警察官辞めちゃったんですか…」 諸伏高明「ええ」 山村ミサオ「じゃあ、もしもヒロちゃんから連絡が来たら伝えてください。山村のミッちゃんが会いたがってたって…あ、僕の名前はカタカナでミサオだからミッちゃん…」 山村ミサオ「まぁ20年以上前の事だから僕のことなんて忘れてくれちゃってると思いますけどね」 毛利小五郎「んで?何で急にそんな話をし始めたんだよ?」 山村ミサオ「さっき諸伏警部が言ってましたよね?“県境を踏まえると何か分かるかも”って…昔、諸伏のヒロちゃんも似たような事を言ってたんですよ」 山村ミサオ「ちょうど群馬と長野の県境に2人で建てちゃったこの秘密基地の前でヒロちゃんが言ったんですよ」 コナン「なにがわかるっていうの?」 山村ミサオ「さぁ急にヒロちゃんが秘密基地を指差して“ミッちゃんのお家だー”って言い出して」 大和敢助「お前そんな感じのボロ屋に住んでたのか?」 山村ミサオ「失礼な!古いけど庭付きの一軒家ですよ」 山村ミサオ「そうそう…子供なりに地図と照らし合わせて県境を調べたり、文字が消えかかってる入り口と出口の看板を拾ってきて付けたりして…」 山村ミサオ「いやぁ楽しかったなァ」 諸伏高明「ウーム…どうして弟がコレをあなたの家だと言ったかはわかりかねますが、今回の遺体があった場所も県境…私の言葉であなたが何かを感じたというのなら、何か共通点があるのかも…」 大和敢助「高明、放っとけよ、あんな奴」 毛利小五郎「で?被害者の月島さんを撲殺した凶器は見つかったのか?」 大和敢助「ああ一応」 諸伏高明「ガワだけは…」 大和敢助「返り血がべっとり付いたフードコートと一緒に捨ててあったんだ」大和敢助「血まみれの靴下がな」 上原由衣「いわゆるブラックジャックっていわれてる凶器で、中身だけは犯人が持ち去ったみたいで」 毛利小五郎「まだ見つかってねぇのか」 上原由衣「はい。ホテルの周りやホテルの中、客室も調べたんですけど」 毛利小五郎「じゃあ犯人はその硬くて重い何かを持ってどこかへ消えた…外部犯ってワケか」 高明・敢助・コナン「いや、犯人は多分あの3人の中の誰か」 毛利蘭「コナン君わかっちゃったの?」 コナン「うん。さっきの防犯カメラの映像観てたら何となく」 上原由衣「でも映像にあの3人は映ってなかったような…」 コナン「犯人が来るまで巻き戻してみて…」 コナン「この殺されたおじさん、駐車場で誰かを待ってるみたいで腕時計をチラチラ見てるけど」 コナン「ホラここ!後ろのホテルの窓の方もチラチラ見てるよ」 毛利小五郎「真後ろだからどの部屋を見てるかわからねぇが…」 毛利蘭「そっか、待ち合わせの相手がなかなか来ないから“何やってんだ?”って部屋の方を見てたってわけね」 コナン「うん、あの3人の部屋の窓はみんな駐車場に面してたみたいだしね」 コナン「あーもしかしてあの窓から死体見つけたの?」 コナン「駐車場が丸見えだね」 中田由水「何なのこのクソガキ」 | |
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