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Detective Conan | |
原作(Original Story): 青山剛昌(Gosho Aoyama) TVアニメ『名探偵コナン』 第1124話 | |
第1124話 群馬と長野 県境(ボーダー)の遺体(後編) | |
放送日 | 2024年5月18日 |
OPテーマ | Unraveling Love ~少しの勇気~ (歌 : 倉木麻衣) |
EDテーマ | You & I ( 歌 : 倉木麻衣) |
原作 | 第1082話 ライン上の殺人 第1083話 境目の思い出 第1084話 ミッちゃんのお家 |
CAST | |
江戸川コナン Edogawa Conan CV.高山みなみ 毛利小五郎 Mori Kogoro CV. 小山力也 毛利蘭 Mori Ran CV. 山崎和佳奈 山村ミサオ Yamamura Misao CV.古川登志夫 山村警部(幼少) CV.村瀬迪与 諸伏高明 Morofushi Takaaki CV.速水奨 大和敢助 Yamato Kansuke CV.高田裕司 上原由衣 Uehara Yui CV.小清水亜美 諸伏景光 (幼少) CV.金元寿子 中田由美 CV.井上麻里奈 星川鏡子 CV.氷上恭子 花山泉太 CV.白川周作 月島一貴 CV.細谷佳正 |
NEXT CONAN's HINT | |
TITLE CARD | |
STORY | |
群馬県と長野県の県境で発生した殺害事件。防犯カメラ映像から被害者は顔見知りと待ち合わせをしていた際に殺害されたと考えられ、同じホテルに滞在する動画配信者仲間の中田由水、星川鏡子、花山泉太が容疑者となる。話を聞いていく中で、現在はある出来事により意識不明のまま入院している四人の友人・弓場千津の名前が出てくる。千津の件は事件に関係があるのか? そして、被害者の残したダイイング・メッセージの意味とは……? | |
中田由水「一番右が私で写真の真ん中が鏡子で、その後ろが月島君と花山君」 コナン「由水さんと鏡子さんの間にいる女の子は?」 中田由水「この子は千津ちゃん。花山君や鏡子ちゃんも知ってる子だから2人にも聞いてみれば?」 星川鏡子「ああ、弓場千津ちゃん、5年前に私たちが助け出した女の子です。崖から転落しそうな車から」 上原由衣「もしかして前にネットで話題になってた奇跡の救出劇の?」 星川鏡子「はい。5年前は私と由水と月島君と花山君の4人で“鏡花水月”ってチャンネル名で動画配信してましたから」 大和敢助「確か運転ミスで崖から落ちそうになってた車を偶然通りかかったアンタらが見つけ」 諸伏高明「娘さんを救出した直後に車が転落し、まだ車内にいた母親は亡くなったと記憶していますが…」 星川鏡子「ええ、でもそれ以来千津ちゃんとは仲良くなって、先週も月島君のマンションでその子の誕生会をする予定だったんですけど」 星川鏡子「私達が買い出ししている間、部屋で待っていた千津ちゃんがいなくなっていて…しばらくしてマンションの階段の踊り場で倒れてるのを見つけたんです。今は意識不明で入院中…でも何で階段なんかに…」 諸伏高明「殺人の動機に何か関係があるかもしれませんね」 星川鏡子「チャット飲み会よ。動画配信者仲間が7人集まってモニター越しで飲み会をしてたのよ。私は部屋を暗くしてリングライトをつけるのが好きだから」 コナン「リングライトって?」 星川鏡子「テーブルの上に置いてるアレ。由水や花山君も持ってきてるわよ」 上原由衣「ホントだ!コレ付けた時の方がイイ感じ♡」 山村ミサオ「ところで犯行当時、あなたはテレビを観てたって事ですが、ちなみにどんな番組を?」 花山泉太「どんなって…いいだろ、そんなの言わなくて」 毛利小五郎「んじゃそれを証明する人はいねぇんだな?」 花山泉太「そうだ、ルームサービスで夜食にカレーを頼んだから、それを23時頃に持ってきた従業員とドア越しに話したよ」 諸伏高明「そういえば、階段で弓場千津さんが倒れていた件、あなたはその理由に心当たりはありませんか?」 花山泉太「僕は何も…あの後月島が妙にキョドってたから何か知ってるかもって思ったけど…あっと…」 花山泉太「こっちか」 山村ミサオ「スマホ2台持ちなんですねぇ」 花山泉太「プライベートと仕事用で分けてて…他の2人もそうですよ」 諸伏高明「いや、もう凶器はわかっています」 大和敢助「残る謎は県境だけだ」 毛利小五郎「ふぅー食った食った!くるし、うまーい♡」 山村ミサオ「それそれ!そのポーズです。月島さんの遺体ですよ」 コナン「確か遺体は口を大きく開けてガニ股だったんだよね?ブーツとか履いてなかった?」 コナン「じゃあさ、幼馴染のヒロちゃんが秘密基地をミッちゃんのお家だって言った時、もしかして入り口って看板がプラーンとしてなかった?」山村ミサオ「プラーン…?そうそう看板をとめてた左側のクギが外れて「口」の字が上になってぶら下がってたよ。まあ「口」の字はかなりかすれてほとんどカタカナの「ニ」にしか見えなかったけどね」 コナン「(なるほど)」 大和敢助「(そういうことか)」 諸伏高明「兼ねて聴けば則ち明るく…偏り聴けば則ち蔽し…その情報がなければ危うくメッセージを見逃す所でした」 毛利小五郎「兼ねて…何だって?」 毛利蘭「独断で作戦を進めようとしてた劉備に孔明の意見も聞いた方がいいって進言した参謀の馬良の言葉よ。つまり偏った情報だけでは正しい判断ができないってこと」 コナン「(そう…被害者は犯人を名指ししてたんだ。朽ち果てた自らの体を使って…)」 花山泉太「ここって月島が殺された場所だよね?」 山村ミサオ「ええ、月島さんがここで待ち合わせていた何者かにボコボコに撲殺されたのが防犯カメラに映ってました。そしてその数分前に月島さんが誰かを待ちながら腕時計をチラ見しつつ、あなた方の部屋の窓をガン見してる所も。つまり犯人はあなた方の中に」 星川鏡子「私もソレ窓から見てたし、それにチャット飲み会中だったからそれに参加してた仲間が証言してくれるわよ」 花山泉太「僕もルームサービスのカレーを運んで来たボテルの従業員と扉越しに話したから、その人に聞けば」 大和敢助「ああ、その従業員に確認したぜ。かなりアタフタしてたが会話したのは確かだってよ」 大和敢助「アンタのネット仲間にもウラを取ったよ。チャット中アンタはちゃんと会話に加わってたってな」 中田由水「じゃあ防犯カメラの映像に映った私も」 大和敢助「ああ、それも確認済み…と言いたい所だがアンタのは多分これだ」 毛利蘭「誰かがこっちを覗いてる?」 毛利蘭「キター!劉備の名言」 諸伏高明「あなたが反論しないのはカーテンが開くトリックに心当たりがあるからですね?」 星川鏡子「トリックって」 コナン「スマホが2台あればできる簡単な仕掛けだよ」 コナン「まずリングライトにバスタオルを被せて」 コナン「糸で縛り、人の上半身のようにして」 コナン「由水さんの場合はバスタオルのてっぺんをつまんでオダンゴを作ってね」 コナン「次は窓の真ん中辺りのカーテンの付け根に糸を付けて、その糸をカーテンレールの端に引っ掛けながら垂らし、糸の先に一つ目のスマホを結び付けて」 毛利蘭「知らないの?」 毛利蘭「張飛が孔明に“俺達は命を張って戦場に出ているのにお前は家に籠ってるのか?”ってなじった時に劉備が言った言葉で、“孔明は陣の中で計略を巡らし、はるか千里先の兵を操って勝利を得てるんだ”っていったのよ」 毛利蘭「まぁ今回は駐車場に居ながら遠く離れた部屋のカーテンを操ってトリックを完成させたから位置が逆だけどね」 山村ミサオ「って事はそろそろ観念しちゃってくれちゃいます?」 中田由水「凶器は?それを私がやったって言うなら凶器はどこにあるのよ!?」 大和敢助「おい上原、見せてやれ」 上原由衣「はいはい」 大和敢助「上原もアンタも髪の毛を団子にしてるが」 大和敢助「この通り結構髪の長さがいるんだよ」 大和敢助「だからわかったんだよ。その団子の中に重い何かを隠してるんじゃねぇかってな」 上原由衣「コレってリストウェイト…手首用の重りよね?こんなのどこにでも売ってるのに何で捨てなかったの?」 中田由水「捨てられるワケないじゃない。それは“忙しくてジムに通ってるヒマがない”ってボヤしてた私に」 中田由水「あの子がくれたリストウェイトなんだから」 星川鏡子「あの子って…もしかして」 花山泉太「千津ちゃんか?」 中田由水「ええそうよ。あんた達が命を奪った母親の娘さんよ!」 中田由水「変だと思ってたのよ。助け出した千津ちゃんを私が私達のバンに乗せ、泣きじゃくる千津ちゃんを落ち着かせた後」 中田由水「車が転落したはずなのに公開した動画じゃああっという間に車が落ちてたから」 毛利小五郎「んじゃカットされた動画があったってワケか」 中田由水「ええ、月島君とその2人のくだらないやりとりがね。残念ながらその動画は消去されたみたいだけど、公開されてない別角度の動画があって」 中田由水「それを誕生会をやるはずだった日に月島君の部屋で待ってた千津ちゃんが月島君のPCから見つけちゃっのよ。そして彼女はその動画をスマホで録って私に送ってきた」 中田由水「これがその動画よ」 星川鏡子《もう大丈夫ですよ》 弓場千津《ありがとうございます》 月島一貴《おいちょっと待て。救急隊到着したと同時に助けた方がよくねぇか?》 星川鏡子《はぁ?》 月島一貴《まだ余裕余裕!救急隊の到着間際に奇跡の救出劇、こいつはバズるぜ》 中田由水「千津ちゃんから送られて来たこの動画にはメッセージも添えてあった。“この動画をネットに流してやる!アンタ達、人間じゃない!”って」 中田由水「月島君に送って問い詰めたら白状したわ。誕生会の日、買い出しから先に戻った月島君が血相を変えて部屋から出て来た千津ちゃんとハチ合わせし」 中田由水「千津ちゃんのリストウェイトを使い」 中田由水「千津ちゃんの想いも込めて…」 中田由水「でも失敗したわね。そのリストウェイトを使わなきゃバレなかったかもしれないのに」 諸伏高明「いや、それがなくてもいずれあなたにたどり着いたと思いますよ?彼は自ら体を使って自分を殺したのはあなただと名指ししていましたから」 諸伏高明「彼はわざわざ県境の線を背にして口を大きく開け、腕時計を回して、ワザとベルトの金具を見せ、ズボンのベルの金具をつかみ、ガニ股になって黒いブーツを×印のような形にした」 諸伏高明「それらを漢字や記号に置き替えると、口と日と日と×」 諸伏高明「その4つを縦に並べ真ん中を県境の線で貫くと“中田由水”名前が浮かび上がるというワケです」 中田由水「何それ?笑える…防犯カメラの映像に映ったダミーの私にあなた達が気づいてくれた時はコレって完全犯罪かもって思ったけど…うまくいかないわね」 大和敢助「いくわけねぇだろ。あんたらが4人で組んでた頃のチャンネル名“鏡花水月”と同じだよ。鏡に映る花や水に映る月のように完全犯罪なんざつかめそうでつかめねぇ…ただの幻に過ぎねぇんだからな」 山村ミサオ「でも僕、まだちょっと腑に落ちてないんですけど…子供の頃、県境に作った秘密基地をヒロちゃんが“ミッちゃんのお家だ”って言ってた事と今回の“中田由水”のダイイングメッセージが何でつながるんですか?」 コナン「その秘密基地の入り口の看板が垂れ下がってる時にミッちゃんの家って言われたんでしょ?」 山村ミサオ「あ、なるほど、それで僕の家か!」
山村ミサオ「家っていえば5、6年前に変なハガキが来たなぁ…“君の家に行く”って書いてあったんたんけど…」 山村ミサオ「差し出し人の名前が無くて一応その日、家でずっと待ってたのに誰も来なくて…」 諸伏高明「ここを“あなたの家”にしてみてください」 山村ミサオ「僕の家に?」 | |
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