鬼滅の刃 | 第21巻186話『縁壱とうた』ネタバレ | Demon Slayer

DEMON SLAYER
原作(Original Story): 吾峠呼世晴(Koyoharu Gotōge)
鬼滅の刃 ネタバレ 21巻 186話 継国縁壱 うた 過去 カラー Demon Slayer Chapter 186
鬼滅の刃 第186話ネタバレ
第186話 古の記憶
鬼滅の刃 ネタバレ 21巻 186話 扉絵 遺伝した記憶 継国縁壱 過去 カラー Demon Slayer Chapter 186
配信日2019年12月9日
ジャンプ2020年2号
単行本第21巻
登場人物継国縁壱
継国巌勝
うた
竈門すやこ
竈門すみれ
竈門炭治郎
村田
STORY
竈門炭治郎「(これ…うちか?いや…似てるけど少し違う。うちじゃない。何してるんだ俺は…薪割り?走馬灯を見てるのか?)」
竈門すみれ「とーたん」
竈門炭治郎「(と…父さん?俺のことか?この子は誰だ?)」
竈門すみれ「うーんー」
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竈門炭治郎「!?(始まりの呼吸の剣士、縁壱さん…か…?)」
村田「炭治郎!しっかりしろ炭治郎!聞こえるか!(息をしてない!心臓止まってる!?俺の心臓と息の音がうるさすぎてわからん!)」
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隊士「村田ーっ!」
村田「うわぁあああ」
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隊士「良かった。無事だったか」
村田「びっくりしたぁ」
隊士「手伝ってくれ。愈史郎が下敷きになってるんだ」
村田「えっ、だけど炭治郎も死にそうで…」
隊士「愈史郎を助ければ手当てしてくれるだろ。アイツ何かわけのわかんないことできるし、急げ急げ」
継国縁壱「誰かに話を聞いて欲しかった。随分考えて思い浮かんだのがお前とすやこの顔だった」
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竈門炭治郎「(もしかしたら十三番めの型について聞けるかもしれない)」
竈門炭吉「二年振りでしょうか。お元気そうで良かったです」
竈門炭治郎「(んっ?あれっ?あれっ?え?)」
竈門炭吉「あの時、赤ん坊だったすみれもこんなに大きくなりました」
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竈門炭治郎「(全然思ったこと話せないぞ。うう体が勝手に…そうか、当然だ、これは遺伝した先祖の記憶だから干渉できないんだ)」
継国縁壱「お前たちが幸せそうで嬉しい。幸せそうな人間を見ると幸せな気持ちになる。この世はありとあらゆるものが美しい。この世界に生まれ落ちることができただけで幸福だと思う」
『私の母は信心深い人だった。この世から諍い事が無くなるよう毎日毎日祈っていた。太陽の神様に私の聞こえない耳を温かく照らしてくださいと祈り、耳飾りのお守りまで作ってくれた。私が口を利かなったがために余計な心配をかけてしまい申し訳なかった』
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『私の兄は優しい人だった。いつも私を気にかけてくれた。父から私に構うなと殴られた翌日も笛を作って持ってきてくれた。助けて欲しいと思ったら吹け。すぐに兄さんが助けにくる。だから何も心配いらないと。赤紫に腫れた顔で笑った』
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『私は忌み子なので母が病死した後すぐに家を出た。出家するよう言われていたが、結局寺へ行かなかった。どこまでも続く美しい空の下を思いきり走ってみたかった。だが私は一昼夜走り続けても疲れて足が止まるということがなかった。山の中でふと気づくと、こぢんまりした田んぼと畑がある場所に出た。誰かがぽつんと一人で立っていた。同じ年頃の女の子だった。女の子は桶を持ったまま長い間ぴくりとも動かなかった。何をしているのか聞いてみると』
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うた「流行り病で家族みんな死んじまった。一人きりになって寂しいから田んぼにいるおたまじゃくしを連れて帰ろうと思って」
『そう言ってまた女の子は動かなくなった。しかし日が暮れ始めると女の子は桶の生き物を田んぼに逃がした』
継国縁壱「連れて帰らないのか?」
うた「うん…親兄弟と引き離されるこの子たちが可哀想じゃ」
継国縁壱「じゃあ俺が一緒に家へ帰ろう」
うた「えっ?」
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『黒曜石のような瞳のその女の子は“うた”という名前だった。私とうたは一緒に暮らすことにした。うたは朝から晩までよく喋る女の子だった。私はうたのお陰で他人と自分の世界の視え方が違うことを知った。生き物の体が透けて見える者など聞いたこともないそうだ。私その時初めて漠然とした疎外感の理由がわかった気がした。うたは糸の切れた凧のようだった私の手をしっかりと繋いでくれた人だった』
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『十年後、私たちは夫婦になった。うたの臨月が近づき、出産に備えて私は産婆を呼びに出かけた。日が暮れる前に帰るつもりだった』
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『途中で山三つ向こうへ行こうとする老人に出会った。自らも心臓が悪いというのに戦で負傷し死にかけている我が子の元へ急いでいた。老人を息子の元まで送り届け、産婆を呼ぶのは明日にして家路を急いだが日が暮れてしまい、うたは腹の子諸共殺されていた。自分が命より大切に思っているものでも他人は容易く踏みつけにできるのだ』
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『私は十日程ぼんやりと妻と子供の亡骸を抱いていた。鬼の足跡を追ってきた剣士に弔ってやらねば可哀想だと言われるまで』
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『私の夢は家族と静かに暮らすことだった。小さな家がいい。布団も並べて眠りたい。愛する人の顔が見える距離。手を伸ばせばすぐに繋げる届く距離。それだけでよかったのにそんなことすら叶わない。鬼がこの美しい世界に存在しているために』
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『私は鬼狩りとなった。鬼を追う者たちは古くからいたそうだが、呼吸が使える者はいなかったので私が教えた。柱と呼ばれていた剣士たちは優秀で、元々使っていた炎・風・水・雷に上乗せをして呼吸を使えば飛躍的に力が向上した。鬼狩りたちは凄まじい勢いで鬼を倒せるようになり、私の兄も部下を殺され鬼狩りに加わり、力を貸してくれた。それから間もなく鬼の始祖を見つけた。出会った瞬間に私はこの男を倒すために生まれて来たのだとわかった』
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