- リンクを取得
- ×
- メール
- 他のアプリ
Detective Conan | |
原作(Original Story): 青山剛昌(Gosho Aoyama) TVアニメ『名探偵コナン』 第1127話 | |
第1127話 ザ・取調室2 | |
放送日 | 2024年6月15日 |
OPテーマ | Unraveling Love ~少しの勇気~ (歌 : 倉木麻衣) |
EDテーマ | You & I ( 歌 : 倉木麻衣) |
CAST | |
江戸川コナン Edogawa Conan CV.高山みなみ 毛利小五郎 Mori Kogoro CV. 小山力也 目暮十三 Megure Juzo CV.茶風林 高木渉 Takagi Wataru CV.高木渉 千葉和伸 Chiba Kazunobu CV.千葉一伸 北尾研吾 CV.橋本晃一 四方遥香 CV.井口裕香 本田雅斗 CV.八代拓 蒲原保 CV.花輪英司 |
NEXT CONAN's HINT | |
TITLE CARD | |
STORY | |
コナンと小五郎は、捜査に協力した事件がなかなか進展しないため、目暮警部のもとを訪ねる。容疑者は元小学校教諭・北尾研吾。八日前に造成工事現場付近で発生した殺害事件の容疑者として逮捕され、犯行を認めていたが、取り調べを重ねるほど不審な言動が目立ち、起訴できずにいたのだ。奇妙に思った目暮警部たちは別の容疑者についても調べ始める。そこで北尾と被害者、どちらとも接点のある人物が浮上するが……。 | |
コナン「逮捕からもう一週間も経つよね?」 毛利小五郎「容疑者の割り出しに1枚噛んだ自分としてはどうしても気になりましてね」 目暮警部「取調べを重ねるほど引っかかるんだ。あの北尾研吾氏」 高木刑事「では被害者にどのようにして睡眠薬を飲ませたんですか?」 北尾研吾「それも思い出せないんですよ。もう歳ですかな。とにかく私は罪を償いたいんです。早く起訴してください」 『その事件は8日前の夕方、旭台にある工事が中断している造成地に不審な車が止まっているとの匿名通報で発覚した』 『車内から死後数時間の男性の遺体が発見された。死因は練炭を燃やしての一酸化炭素中毒だ』 『亡くなったのはその車の持ち主の本田雅斗さん25歳。体内から睡眠薬が検出されたので何者かに眠らされた上で中毒死させられたものと思われた』 『翌日、殺人事件として報じられると、おっちゃんが驚いた』 目暮警部「被害者が激しく揉めていた?」 毛利小五郎「ええ、殺害される2日前、高齢の男性と」 千葉刑事「目暮警部、こちら蒲原さんとおっしゃるそうなんですが、昨日の昼頃あの造成地の近くで不審な人物を見かけたと」 蒲原保「事件が起きたのは昼頃なんですよね?」 目暮警部「ええ」 蒲原保「それならやっぱり関係あるんじゃないかと…実はその人のことを俺知ってて…」 蒲原保「小学生の頃の担任だったんです。これ、クラス会の時ので」 毛利小五郎「あっ!この男ですよ。揉めていたのは」 『その元小学校教諭、北尾研吾は素直に犯行を認め、練炭等の購入も確認できたので殺害容疑で逮捕し送検したわけだが…』 千葉刑事「殺害動機を持つ者が。四方遥香さんという被害者の叔母にあたる女性で…といってもまだ30代半ばですが」 千葉刑事「被害者はその四方遥香さんに頻繫に金を要求していたようです。ただ、事件当日はアリバイが確認されているんです」 高木刑事「なら事件とは関係ないんじゃ…」 千葉刑事「ですがその四方遥香さん、親しくしていたそうなんです北尾氏と。俳句教室の仲間として」 毛利小五郎「え?北尾氏はその四方遥香さんが甥っ子を恨めしく思ってるのを知っていたのでは?だからその甥っ子が殺害されたと知って、てっきり四方遥香さんの犯行と思い込み庇ってやろうとしたんではないんでしょうか」 目暮警部「北尾さん、あなた犯人役になることで誰かを庇っているのでは?」 北尾研吾「何のことだか…」 千葉刑事「彼女にはアリバイがあります」 北尾研吾「…ええ、仰る通り彼女が犯人だと思ったので庇おうと…蒲原君に私が頼んだんです。偽りの目撃証言をしてくれと」 蒲原保「ええ、先生の仰る通りです。事件の翌朝でした」 北尾研吾《お願いだ!恐らく彼女がやったに違いない。彼女を刑務所に行かせるなんて耐えられん!頼む》 目暮警部「なぜあなたに?」 蒲原保「事件が起きた日、先生は俺の家に来ていたんです」 蒲原保「思い出話に花が咲き、朝10時から昼2時過ぎまで。事件が起きたのはちょうどその頃ですよね?」 蒲原保「事件現場の旭台は私の家から車でも1時間はかかりますから、先生に殺害は不可能です」 北尾研吾「私はあの本田雅斗を殺害するつもりだったんですよ!知ってしまったんです」 本田雅斗《助かるよ。またよろしく》 北尾研吾「そして彼女はポツリと言ったんです」 四方遥香《あの雅斗さえいなければ…》 北尾研吾「その男が何者かとコッソリ調べたら性悪な甥っ子だと分かったんです。その忌まわしい存在を葬って彼女を救い出してやろうと」 北尾研吾「でも…自分のための殺人だと知ればきっと彼女は自分を責めてしまう。だから全く違う殺害動機を用意する必要がありました」 北尾研吾「見せかけの動機を作る為わざと本田雅斗と揉めごとを起こして目撃者を作り、殺害の準備をしました」 北尾研吾「ところがあの日、新聞で事件を知り、彼女がやってしまったのではと思った私は」 北尾研吾「不要になった物を池に始末し、蒲原君に偽の証言の協力を頼み、現在犯人役としてここにいます」 北尾研吾「教室で出会った時から…でも所詮は一方通行で」 毛利小五郎「なるほど…忌まわしい甥っ子を葬ってやって自分をアピールしたかったんだよ」 北尾研吾「でもとんだ空回りでしたね。庇うも何も遥香さんは犯人ではなかった。ワイドショーとかで世の中の笑いものになるんでしょうな。おめでたい独りよがり男と…」 毛利小五郎「まさかオメー、北尾氏がやっぱりクロだってんじゃ」 コナン「だって北尾さんが考えたのと同じ方法で実際に本田さんが殺害されたってのが不思議だなぁって」 毛利小五郎「偶然じゃねぇのかよ」
毛利小五郎「一度外出した!?」 蒲原保「ええ、確かタバコを買いに…ほんの10分程ですが」 毛利小五郎「ええ」 四方遥香「私の知ってる人が逮捕されたんでショックで…ならどうして北尾さんは自分がやったなんて?」 毛利小五郎「あなたが犯人だと思い、庇おうとしたようです」 四方遥香「私を!?そうだったんですか…父親として娘を放っておけない感じなのかも…でも私には犯行が無理だと北尾さん知ってたと思うんですけど」 四方遥香「俳句教室で旅行の話をしたとき、北尾さんもいらっしゃいましたから」 四方遥香《両親です》 毛利小五郎「俺はちょっと頭冷やしてくっから気をつけて帰れよ」 コナン「(どうすりゃ日影町から旭台の犯行現場に…犯行現場?…まてよ。雅斗さんの死因は一酸化炭素中毒)」 コナン「(だったら犯行現場は旭台でなくてもかまわない)」 コナン「(10分、往復で10分なんだから片道5分。蒲原さんの家から5分以内のどこかにあるハズだ。人の目につかねぇような所が)」 コナン「(廃工場…蒲原さんの家から3分。あの北尾さんでも走れば可能だな)」 目暮警部「このスピーカーでそちらからの声もハッキリ聞こえるはずだ。しかし何なんだね毛利君…北尾氏に聞きたいことって」 毛利小五郎「はい?ああ…聞きたいこと…えっと…全て計算の上だったんですよ!」 小五郎(コナン)「この計算の上とは一旦自分を殺害犯と疑わせて逮捕させ、しかるのちにそれをひっくり返し嫌疑から逃れることです」 小五郎(コナン)「本田雅斗さんの殺害を思い立った北尾さんは四方遥香さんに確実なアリバイがある日を決行日と決め準備をはじめた。まずはわざと本田さんと揉め、七輪と練炭を購入。これを恐らくすぐ池に捨てたんでしょう」 小五郎(コナン)「実際に使用する物は別の店で入手しておき」 小五郎(コナン)「事件当日の朝、睡眠薬で眠らせた本田さんを車に乗せて日影町へと向かい」 小五郎(コナン)「蒲原さんの家の近くにある廃工場に車をとめて置いた」 小五郎(コナン)「その後、蒲原さんを訪ねて話し込み、タバコを買いにと抜け出して廃工場へと向かい」 小五郎(コナン)「本田さんを殺害するために練炭に着火し、蒲原さんの家へ戻り、本田さんが死亡するのを待つと同時に自身のアリバイを作った」 小五郎(コナン)「その後、再び廃工場に残した車に戻り、車内の一酸化炭素を排出させ」 小五郎(コナン)「旭台の造成地へ行き」 小五郎(コナン)「再び練炭に着火。車内に一酸化炭素を充満させ」 小五郎(コナン)「そこが犯行現場であると見せかけた。そして頃合いを見て匿名通報で事件を発覚させたんでしょう」 小五郎(コナン)「その後、事件が報道されるのを待って偽りの目撃証言を蒲原さんに頼み、まんまと警察に自分を疑わせ」 目暮警部「逮捕させた」 小五郎(コナン)「そして取り調べでわざと不審を抱かせ、四方遥香さんへと辿り着かせた。四方遥香さんにアリバイがあることを初めて知ったフリをし、自分は彼女を庇おうと犯人役を演じていただけで実は無実なのだと」 小五郎(コナン)「無罪放免となればワイドショーの取材が殺到するでしょう。それに答える形で伝えるつもりだったんじゃありませんか?北尾さん…四方遥香さんにご自分の思いを」 北尾研吾《わかってほしい。それほど私が四方遥香さんを恋しく思っているということを!》 小五郎(コナン)「だからすぐ釈放されないと知って慌てたんですね?」 北尾研吾「取材を受けられないからね」 小五郎(コナン)「でも恋心を伝える機会を作るためだけに本田雅斗さんを殺めるとは思えません。もしかしてあなたも金銭を脅し取られていたのでは?“もう遥香さんに近づくな”と抗議しに行った3か月前から」
本田雅斗《俺に意見しに来るってことは惚れてんだ、じいさん、遥香叔母ちゃんに》 北尾研吾「ええ…金を要求されました。拒めばありもしない私の悪評を遥香さんに吹き込むと…タカられ続けてはたまりません!」 北尾研吾「やつはいてはいけない存在だったんだ!遥香さんにとっても!私にとっても!」 | |
← 前の話 | 次の話 → |