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Detective Conan | |
原作(Original Story): 青山剛昌(Gosho Aoyama) 名探偵コナン 第1099話ネタバレ | |
第1099話 下がれ | |
サンデー | 2022年38号 |
配信日 | 2022年8月10日 |
登場人物 | 江戸川コナン 小嶋元太 吉田歩美 円谷光彦 灰原哀 沖矢昴 若狭留美 横溝参悟 免田朔良 茅木舞香 郡山貴起 茅木玲輔 碓井克徳 九十九刑事 振り込め詐欺グループ 赤井務武 |
場所 | 海の家 |
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『海の家』 郡山貴起「バックヤードで確井さんの首を絞めて殺したのは俺じゃねぇっスよ」 『郡山貴起(28) 海の家店員』
横溝参悟「しかし遺体を包んでいたタオルケット、その一辺に確井さんの血痕が残っていて、その位置が確井さんの首についた吉川線と一致する上に、その一辺の両端からあなたの指紋と掌紋が検出されているんですよ?」 郡山貴起「そのタオルケット、店の客席に敷いてたやつだったんスよね?だったら指紋は俺がソレを敷いた時に」 茅木舞香「ウソよ。敷くのは私と朔良の役目じゃん」 『茅木舞香(24) 海の家店員』 免田朔良「アンタ、一度も手伝ってくれたことないわよね?」 『免田朔良(25) 海の家店員』 横溝参悟「しかもあなたは朔良さんのおばあさんの高血圧の薬をくすねて、それをグレープフルーツジュースのストローに砕いて詰め、それをバックヤードで確井さんに飲ませて気絶させた疑いもある」 郡山貴起「そのジュース、俺も飲んだって言ってんだろ?」 横溝参悟「…と思わせてどこかへ捨て、実は確井さんだけに飲ませた…絞殺しやすいように…違いますか?」
コナン「違うと思うよ。だってさ、せっかくストローのトリックで殺そうと思ってるおじさんを気絶させたのに殺した後そのおじさんと同じ部屋で寝てたなんてマヌケ過ぎると思わない?それに犯人はトリックがバレないように他のグレープフルーツジュースのパックのストローを犯行後に外さなきゃいけないし」 横溝参悟「どうだったんだ?」 九十九刑事「そのジュースのパックのストローは全て外されていました」 コナン「ほら、貴起さんが犯人ならおじさんを殺した後、一旦部屋から出てストロー外してまた部屋に戻ったっていうの?」 横溝参悟「でもコナン君、凶器のタオルケットには彼の指紋と掌紋が」 コナン「それって本当に首を絞めた時に付いたのかなぁ?他にも色々あるじゃない…ハチマキを締める時とか、何かを包む時とか、三角巾を結ぶ時とか、首の後ろで服の先っちょを結んでもらう時とか」 横溝参悟「何言ってるんだい?凶器は服ではなく四角い大きなタオルケットなんだよ?」 コナン「だったら、そのタオルケットがどこも切らずに3か所結ぶだけで一着の服になるって言ったらどうする?」 横溝参悟「いやいや無理だよ。昔のローマの人のような服ならともかく」 コナン「じゃあ他のタオルケットをボクの言う通りのサイズに切ってくれる?目の前で作ってあげるよ。ちょっぴりセクシーな服を」
📱郡山貴起「あ、俺だ。ちょっとリーダーに代わってくれ」 コナン「まず一辺が両手を広げたぐらいの四角いタオルケットを用意して、その半分を畳み、その両端の先っちょを結んで2つの輪っかを作る。その輪に両足を入れ結び目が股に届くまで上げて前に来る布の角っちょを首の上まで上げたら、後ろで結ぶ…そして腰の辺りにダボついた余ったタオルケットを体の前にうまくたぐり寄せ、ヘソの所でギュッと結べば、ホルターネックの服の出来上がりさ」 コナン「まあ歩美ちゃんはまだ子供だからかなりダボついてるけど、出るとこが出てる大人の女の人ならピッタリ着れるよね?茅木舞香さん?」
郡山貴起「じゃあまさか俺にその服の後ろを結ばせたのって…俺の指紋をつけるために」 コナン「そう、舞香さんはそうやって自分が着てるタオルケットに貴起さんの指紋をつけ、確井さんが好きだったパインジュースをクーラーボックスから取り除いて、例の薬を詰めたストロー付きのグレープフルーツジュースを彼が手に取るように仕向けたんだ。貴起さんはグレープフルーツ好きだから何もしなくても手に取ってくれるしね。そして確井さんと貴起さんが気絶してる頃合いを見計らってバックヤードに入り、貴起さんの指紋付きのタオルケットを脱いで、それを確井さんの首に巻きつけて絞殺。もちろん手袋をしてね。後は、そのタオルケットに確井さんの遺体を包んで、自分は持ってきておいた店の客席のタオルケットに着替えて、クーラーボックスに入ったグレープフルーツジュースのパックから薬入りのストローを外してどこかへ処分し、前もって買っておいてどこかに隠してたパインジュースを持って戻ってきたフリをすれば、遠くの自販機から買ってきたと思わせられるってわけさ」 九十九刑事「ボウズ本当に小学生なのか?」 横溝参悟「確かに毛利さんがいないのに」 沖矢昴「今のも僕です。僕の推理をこの子に話したら自分でみんなに教えたいって言うので…どうやら最近観た探偵ドラマにハマったようで」 横溝参悟「でももし確井さんがグレープフルーツジュースを手に取らなかったり飲んだとしてもうまく気絶しなかったら…」 沖矢昴「だから何度も試したんです。貴起さんは最近よく眠くなると言ってましたから…今日やっと二人揃って気絶したので殺害を決断したって所でしょう。まさかタオルケットのオシリの部分に元太君がつけたトルネードウィンナーの跡が付いてるのに気付かずにね」
小嶋元太「ホントだ!拭いても落ちなかったんだよな」 円谷光彦「ボク達の指紋もついてるかも」 免田朔良「まさか舞香…動機は弟の…」 茅木舞香「まさかって何よ…弟、玲輔の復讐以外の動機があるわけないじゃない!」 横溝参悟「弟?」 茅木舞香「弟の玲輔は振り込め詐欺をやってる半グレグループに入ってて、一か月前騙した相手から金を受け取るウケコをやらされるって言ってたんだけど、張り込んでだ刑事に追いかけられて逃走中、歩道橋の階段を踏み外して転落死。その数日後、“弟のせいで損した分を姉のお前が払え”って言って家に押しかけて来たバカな連中の要求をビビって飲むフリしてグループに入り、虎視眈々と狙ってたのよ。弟にウケコをやらせた確井を殺し、弟をグループに引き込んだ貴起にその罪を着せてやるってね!ゴメンね朔良…おばあちゃんの薬をこんなことに使っちゃって…」 免田朔良「いいわよ。舞香がやんなかったら私がやってたかもしれないし」 横溝参悟「では後は署の方で…貴起さんあなたも署に…あれ?」 免田朔良「あいつバックレやがった!?でも大丈夫。グループの溜まり場もリーダーの名前も知ってるから後で警察に洗いざらい話に行くよ。どーせもうグループから抜けるつもりだったし」 横溝参悟「では後程…」
免田朔良「ごめんなさいね…せっかくの海水浴を台無しにしちゃって」 若狭留美「あ、いえ、でもよろしいんですか?振り込め詐欺に関わっていたのならグループのことを話せばあなたも捕まってしまうかも…」 免田朔良「ええ、望む所よ」 「こっちはそんなの望んでねぇんだよ」 免田朔良「用があるのは私だけでしょ!?この人たちには手を出さないで」 「そうはいかねぇな。リーダーの俺様の顔を見られちまったからよォ…一人残らずブン殴って拉致っちまいな」 若狭留美「(ジークンドー!)」 沖矢昴「先生は下がって!子どもたちと朔良さんを安全な場所へ!」
小嶋元太「開かねぇ!先生」 円谷光彦「大丈夫ですか!?若狭先生」 若狭留美「ええ、先生なら大丈夫」 沖矢昴「ふぅ…(5、6人足りないな…まさか子どもたちを追って…)」
赤井務武《下がれ!これから見える化け物はまだ先のある小娘が命を削る相手ではない。この俺ぐらいで丁度いい》 若狭留美「あ、沖矢さん」 沖矢昴「これ若狭先生が?」 若狭留美「まさか…私は隠れていただけなので…仲間割れでもされたんでしょうか?」
小嶋元太「やっと開いた」 吉田歩美「若狭先生!無事でよかった」 若狭留美「ええ、先生運がいいから」 | |
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