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KUSURIYA | |
原作(Original Story): 日向夏×ねこクラゲ 薬屋のひとりごと 第73話・第74話ネタバレ | |
薬屋のひとりごと 第73話・第74話 | |
サブタイトル | 第73話 足跡(後編) 第74話 狐の里(前編) |
ビッグガンガン | 2024年 Vol.7 |
配信日 | 2024年6月25日 |
次号 | 2024年7月25日 |
単行本 | 第14巻 |
登場人物 | 猫猫(マオマオ) 翠苓(スイレイ) 子翠(シスイ) |
初登場 | 響迂(キョウウ) |
第73話『足跡(後編)』猫猫「(流されている)」 『結局あのあと翠苓の条件をのむことにした。断ったら今頃無事ではなかっただろう。決して蘇りの薬につられたわけではない。翠苓に連れて行かれた場所は以前、毛毛を見付けた場所の近く壁一枚挟んだ裏側だった。奥で翠苓が祠をいじり、その間、周りを深緑が見張っていた』 『回想』 猫猫「(しめた。監視の外れている隙に)」 子翠「猫猫何してるの?」 猫猫「(やば)」 『急いで近くの木の祠に詰め込み蓋をするように木天蓼を押し込んだ』
『現在』 猫猫「(おやじ、気付いてくれただろうか。きっとおやじなら少しの手がかりから探り出してくれる。おやじはそういう人だ。気がかりなのは二つ目の文字が歪んでしまったことか)」 『祠の下には人ひとり入れるくらいの穴があった。地下に広がる道は水路にしては大きかったので、もしかすると地下水路を作る際の避難路かもしれない』 『毛毛はここからやってきたのだろう。道は後宮の外へ繋がっており、港へ向かう馬車が用意されていた。翠苓は船乗りに口減らしで売られた娘だと説明していた。女衒屋という設定なのだろう。そのまま荷の積み重なったこの船倉に入られた。手足は自由だが、今も外で男装のままの翠苓が見張りをしている。湿気た匂いと揺れで気持ち悪くなりそうだ。女官服から村娘の服に着替える際、なんとか簪は頭に刺してのがれたが、これからどうしようか。二人で逃げ出す算段でも考えるべきか…いや…』 子翠「寝るの?」 猫猫「うん」 子翠「私も」
第74話『狐の里(前編)』猫猫「(ここはどこなのだろう…)」 猫猫「(船を二度乗り換え海から川へは入り、外気の冷たさから北上してきたと思っていたが、妙に暖かく湿っぽい森だ。船を降りてから手に縄がかけられた。翠苓のほかに護衛を二人も付けられて逃げようがない。こうしてみると絵巻物から出てきたお似合いの男女みたいだ。とうの子翠は虫が気になるようだが)」
猫猫「(なんだ?よく肥えた蛇?翠苓は蛇が怖いのか。まあ苦手なものの一つや二つあるだろうが)」 猫猫「(これはいかん) 代わって」 護衛「おいっ、お前」 子翠「猫猫、お願い」
猫猫「呼吸を揃えて」 翠苓「どういうつもりだ」 猫猫「ちょっとした嫌がらせです」 翠苓「それだけには見えなかったが」 猫猫「子翠は元からの知り合いですね。人質が誘拐犯を蛇から庇い、護衛を制するの不自然です」 子翠「ははははっ、かまをかけられてまんまと引っかかったわけだ。でもやめてよね。姉さまは蛇とか大嫌いなんだよ」 猫猫「(知られても構わないという雰囲気だ)」 子翠「はい姉さま」 翠苓「やはり名前が安直すぎたんだ」 子翠「ほかの子は気が付かなかったのになー」 猫猫「虫好きや風呂場でのマッサージで疑われないよう振る舞ってましたが、教育を受けた育ちの良さは端々に見えていましたよ」 翠苓「そんな下女いくらでもいるだろう。おまえのように」 猫猫「(こちらの生い立ちは調査済みだと言いたいのか。今考えると子翠が風呂場を勧めてきたのは宦官の姿で湯運びをする翠苓と接触するためだったのだろう) 隠し通路から出てきた子猫を追いかけた時に私たちに見付かったのが失態だったね」 子翠「うーん、間諜(スパイ)失格かなあ」 猫猫「今度は気を付けるといいよ」
翠苓「わかっていて何故ついてきた」 猫猫「何故連れてきたのですか?」 翠苓「………」 猫猫「(何をさせるつもりか知らないが、あの男(羅漢)への牽制ならば少なくともこの場で始末はしないはずだ)」 子翠「ももいいや。縄切って。猫猫のも切ってあげて」 猫猫「(逃げても無駄だと言いたいのか)」 猫猫「(こんな森の中に隠れ里があるとは…周りに堀のある構造は後宮に似ている。張り巡らされた水路から出る湯気に湯帷子を来た者たち) ここは湯治場?」 子翠「うん。でなきゃこんなところに村なんて作らないよね」 猫猫「(どうりであったかいはずだ…ん?異国の人がいる。体つきから髪色まで前に見た特使にそっくりだ。まさかな…)」
響迂「おいっ、どこ見てんだ!ぼさっと突っ立ってんじゃねぇぞ!」 猫猫「(糞餓鬼が、服と髪がいいところの坊やみたいだから抑えてやるか。花街だったら即拳骨だぞ)」 子翠「響迂(キョウウ)!」 響迂「いてっ!」 子翠「あんたが前を見ないのが悪いんでしょ」 響迂「ねーちゃん!ってそっちは翠苓ねーちゃんかよ。なんだよその恰好、すげー似合ってる」 翠苓「黙れ」 響迂「おれ、ねーちゃんとはもう会えないって聞いてたんだけど、あればあやの嘘だったんだな。そうだよな!」 |
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