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NIGEWAKA | |||
原作(Original Story): 松井優征(Yusei Matsui) TVアニメ『逃げ上手の若君』 第2話 | |||
第2話 | |||
サブタイト | やさしいおじさん | ||
放送日 | 2024年月日 | ||
OPテーマ | プランA (歌: DISH//) | ||
EDテーマ | 鎌倉STYLE (歌: ぼっちぼろまる) | ||
原作 | 第2話、第3話 | ||
キャスト |
諏訪頼重:中村悠一 雫:矢野妃菜喜 弧次郎:日野まり 亜也子:鈴代紗弓 北条邦時:寺崎裕香 五大院宗繁:伊丸岡篤 | ||
あらすじ | 鎌倉幕府の守護神とも称された足利高氏。その高氏の謀反により、鎌倉幕府は驚異の速さで滅亡に追い込まれる。伯父の五大院宗繁に保護され、高氏に与する武士たちの目を潜り抜けた時行の兄・邦時。一方、時行は頼重の領地・信濃諏訪に向かうため、鎌倉の外れにある廃屋に身を隠していた。しかしそこにも監視の目が向いてゆく。見知った旗印ばかりが翻る。誰が敵で、誰が味方か。裏切りの連鎖に打ちひしがれる時行たちに、さらなる苦難が迫るのだった――。 | ||
五大院宗繁「宗繁にございます」 北条邦時「伯父上…鎌倉の様子はどうでしたか?時行は!?」 五大院宗繁「諏訪頼重殿の手で逃がすと聞いております。我らも夜が明けたらすぐに発ちましょう」 北条邦時「伯父上…」 五大院宗繁「大丈夫。下級武士ならこちらの顔は割れてないはず。なんとか誤魔化します。隠れていてください」 北条邦時「そんな…危険です」 五大院宗繁「貴方様は高時殿から託された大事な北条の御子。我が命に代えてもお守りいたします」 五大院宗繁「そう、そして…何より大切な妹の子ですから。私がしくじったら貴方は逃げてください」 北条邦時「伯父上!」 北条邦時「伯父上ー!」 雫「いくら子供の寝顔が好きだからって」 諏訪頼重「どれ、ほっぺに口づけするくらいならいいでしょう」 北条時行「何だ貴様…何だ!?」 諏訪頼重「さすがの逃げでございまするな時行様」 諏訪頼重「未来では寝起きドッキリというそうでございまする」 雫「テッテレー」 北条時行「知るか!」 北条時行「遊んでる場合か頼重殿!貴方の領地で匿ってくれると言いながらもう何日も鎌倉に隠れたままではないですか!」 諏訪頼重「それは…鎌倉からの出口に思っていたより厳重に兵が敷かれておりまして。監視が緩むまでもうしばらくの我慢かと」 雫「安心して時行様。この格好なら神社を焼かれた神主の一行で誤魔化せるから」 北条時行「頼重殿、貴方は私に私の逃げ上手で敵を討て。鬼ごっこで天下を取り返せと言いました」 北条時行「だが武士とは前を向いて戦う者。鬼ごっこで取れる天下など聞いたことがない。貴方は本気で私が天下を…皆の敵を取れると思っているのですか?」 諏訪頼重「双六でもして待ちましょうぞ。雫、サイコロと駒の用意を」 雫「はい父様」 雫「変わった双六ね。何なの貧乏神って」 諏訪頼重「それは遊んでみてのお楽しみ。さぁさぁ時行様もこっちで一緒に…」 諏訪頼重「あら」 北条時行「(やはりあの者たちは信用できない。幕府の生き残りを自分で見つけなければ)」 「兄上って邦時様のことか?」 「お前一体どこの…?」 北条時行「わ…私は…」 諏訪頼重「この者は我が社の稚児にございまする。北条家にはご贔屓にしていただいてましたので邦時様の名前を聞いてつい…」 諏訪頼重「そうだな?」 北条時行「は…はい…あの…邦時様に一体何があったのですか?」 「何でも邦時様を預かった五大院宗繁って実の伯父が若君を隠れさせたその居場所をそのまま敵の新田方にチクったんだと」 『甥の七光で出世しておきながら実の甥で主君の子で九歳の幼子を秒で敵に売った男』 『五大院宗繁は日本史上屈指の鬼畜武将として名を残す』 「さっき見てきたが実にお痛ましい最期だったよ…」 北条時行「(裏切り…裏切り…裏切り…頭が追いつかない…代々仕えた足利が裏切り…家臣の武士達も皆裏切り…伯父までが裏切った)」 諏訪頼重「時行様!」 諏訪頼重「我が聖なる光で冷静になられましたか」 北条時行「だからそのちょいちょい光るの何なんですか!」 諏訪頼重「見えまする…五大院が腰をおろす未来が見えまする」 諏訪頼重「私は神力で未来が拾えると言ったでしょう」 雫「雑な未来がごく時々ね」 諏訪頼重「周りに敵兵が多く迂闊に手を出せませんな」 北条時行「伯父上は今どこに!?」 五大院宗繁「くそっ!なぜ俺を追い出す!大手柄だろ!北条の子だぞ!」 五大院宗繁「さては側室の子だからか。妾けの子の首じゃさしたる価値はないってことか」 五大院宗繁「俺の人生の双六を上がるには邦時程度じゃ賽の目がまだ足りない。ならば正室の子を捕らえれば」 五大院宗繁「俺ならできる」 五大院宗繁「真の後継ぎである時行を捕らえて差し出せば皆が俺を認めざるを得なくなる!」 諏訪頼重「鬼畜の所業故、仲間からも忌み嫌われ全てを失った様子。欲深き鬼畜は死の果てまで追ってくる鬼と化す」 五大院宗繁「時行!逃げ切れると思うなよ!」 諏訪頼重「鬼ごっこ必勝法その一は相手を知ること。隠れ家へ戻りましょう時行様。必勝法その二を授けまする。そろそろ到着する頃合いだろう」 雫「そうね、父様」 諏訪頼重「敵の姿も分かり敵討ちがやりやすくなりましたな…自信がございませんか?」 北条時行「私は戦うための稽古をまともにやってこなかった」 北条時行「とても助けてくれるようには見えないのだが!?しかもそれだいぶ未来の双六じゃない!?」 弧次郎「お初です若!祢津弧次郎っす。よろしく」 亜也子「望月亜也子です。よろしく若様」 諏訪頼重「彼らは諏訪家に仕える祢津家と望月家の子たちにございまする。諏訪家に仕えるということはさらにその上の北条家にも仕えるということ。そして二人とも時行様と同い年ながら武芸に秀でております故ぜひ今回の敵討ちには彼らの力も頼ってくださいませ」 北条時行「わ…私は北条時行…よろしく…」 雫「どうだった?時行様は」 亜也子「かわいかったー!持ち運びしたーい!」 弧次郎「強くないのは確かだな。しかもお家が滅んだ若君に仕えろとか頼重様も物好きだぜ」 亜也子「強くないなら守ってあげなきゃね」 弧次郎「ああ」 北条時行「…伯父上」 五大院宗繁「はい」 亜也子「仕損じた」 弧次郎「若」 五大院宗繁「伯父だから重臣だからだけじゃない。護衛を任される程度には私、強いんですよ」 五大院宗繁「ガキ二人刻み殺しお前の脚を斬り落として連行する。それで俺の双六はあがりだ」 諏訪頼重「(…賽は投げられた。それは戦か、はたまた遊戯か)」 五大院宗繁「(素早く状況に適応出来るのが俺の長所だ。生きるためなら主君の子すら売れる程にな) 手間とらせんなよ時行!お前の兄は無抵抗で捕まってくれたぜぇ?」 五大院宗繁「観念して俺の出世の糧になれェ!」 亜也子「何で!?」 諏訪頼重「いいから戻りなさい。お前達も一度あの方をじっくり見るがいい。乱世に適応する力があるのはどちらなのかを」 弧次郎「…マジか若…あの早い立ち筋を全部見切ってる」 雫「しかもどこか…楽しんでいるような」 亜也子「稽古で学べる動きじゃない」 弧次郎「天性の…」 弧次郎「逃げ自慢の大将なんて聞いたことないっす。まーでも頼重様がそう言うなら面白そうだ」 亜也子「普通に友達になりたい」 諏訪頼重「よし、ではもう一度行ってきなさい」 亜也子「(敵から主君を護るのではなく)」
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