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NIGEWAKA | |||
原作(Original Story): 松井優征(Yusei Matsui) TVアニメ『逃げ上手の若君』 第3話 | |||
第3話 | |||
サブタイト | 神の住む森 | ||
放送日 | 2024年7月20日 | ||
OPテーマ | プランA (歌: DISH//) | ||
EDテーマ | 鎌倉STYLE (歌: ぼっちぼろまる) | ||
原作 | 第3話 - 第6話 | ||
キャスト |
諏訪頼重:中村悠一 雫:矢野妃菜喜 弧次郎:日野まり 亜也子:鈴代紗弓 小笠原貞宗:青山穣 | ||
あらすじ | 伯父・宗繁との命をかけた鬼ごっこに勝利し、見事兄の仇を討った時行。諏訪の地に着くも、傷ついた心を癒す間もなく、時行は頼重に鎌倉奪還へ向けた鍛錬を促される。未だ頼重への疑念は拭えず、学ぶことの意味も見いだすことができない。自身が英雄となることを縁遠く考えている時行に、頼重はあるものを見せる。そして、共に鎌倉奪還を目指す「郎党」を作るよう告げるのだった。全てを失った少年は、「神」の加護を受け、諏訪の地で静かに力を蓄えてゆく――。 | ||
雫「うん。峠を越せば敵が撤収した道に…」 亜也子「うわっ!クモの巣口に入った」 諏訪頼重「時行様」
諏訪頼重「初陣を飾った気分はどうですか?」 北条時行「初陣も何も…」 北条時行「夢中で逃げていたら、いつの間にか敵の首が目の前にあった」 北条時行「れ…礼を言います」 亜也子「とんでもない」 諏訪頼重「鬼ごっこで戦に勝つ。それには条件があります」 諏訪頼重「貴方様が戦場で最優先に狙われる貴重な将であること。刀となるべき信頼できる郎党を持つこと」 諏訪頼重「これら二つを満たすには貴方様が北条の遺児たる誇りを忘れず、人が惹かれる正しい人間であればよい」 諏訪頼重「さすればいつか貴方様はどんな鬼でも倒すことができまする」 『時行は辛うじて滅ぶ鎌倉から逃げ延びた』 『微小の身体に余る巨大な宿命を秘め』 『後に天下を震撼させる少年は新天地にて成長していくことになる』 『のだが…』 諏訪頼重「おはようございまする時行様!逃げ延びてきた翌日というのに 実にお元気!」 北条時行「頼重殿!なんだあの混沌の巫女空間は」 諏訪頼重「傷心の時行様を朝食と人肌で温めるように命じました」 北条時行「そしてこれはなんだ!?」 諏訪頼重「ご覧の通り落とし穴!貴方様がここを逃げる未来を拾いましたので」 諏訪頼重「この場所は神気に満ちており現人神である我が神力も絶好調」 北条時行「(未来を拾う…まだそんなインチキを)」 諏訪頼重「ゆえにどこへ逃げてもすぐわかるのでございまする」 諏訪頼重「何せここは我が庭、我が本領、諏訪大社にございますれば」 北条時行「はあ!?そんな…まだ心の整理だって…」 北条時行「知らんし出せ!」 雫「ごめんなさい時行様。父様はいつもこうなの。自分の調子で一方的に進めちゃう」 雫「頻繁に奇行に走るし意味不明のことも供述するけど、悪気はないから安心してくださいね」 北条時行「それ聞いて誰が安心できるんだ!」 雫「父様、参道に落とし穴掘るのはどうかと思うの」 諏訪頼重「ごめんなさい」 北条時行「(命を救ってくれたことには感謝してるが、あの男に今後の現実的な計画などあるのだろうか…鶴岡八幡宮より遥かに小さなこの社の主に私を助けて鎌倉を取り戻し足利高氏を倒す力があるとはとても思えない)」 弧次郎「よくこんだけ毎日飽きずに逃げるっすね」 亜也子「もう穴掘るの疲れたよー」 弧次郎「あの若君、幕府の跡継ぎで甘やかされて何でも逃げ癖ついちゃったんじゃないっすか?」 諏訪頼重「それは違う。根は素直で真面目なお方だ。お飾りの王となる定めで育てられ 人生に自分の大きな目標がなかったあのお方は真剣に学ぶ意味を感じ取れなかっただけなのだ」 北条時行「こんな日まで逃げるとは思うまい」 北条時行「今日の予定の兵法など最も無意味だ。私などが覚えた所で…」 北条時行「もういいでしょう…学問などしなくとも貴方の希望には添えますから…私は戦場で逃げ回っていればいいのでしょう!?たとえ貴方の軍が敗けている最中でも」 「おうっ!」 諏訪頼重「諏訪明神を信ずる武士で構成された“諏訪神党”は私への信仰の下、精強にして鉄の結束を誇りまする」 諏訪頼重「信じていただけましたでしょうか。貴方様には神がついているのです」 諏訪頼重「神の一声でざっと一万騎。この上、貴方様が英雄たる資質を身につければ、英雄と神が組むことになり、さらに何倍もの武士が味方につきましょう」 諏訪頼重「さあ、今日は何をいたしましょうか?」 北条時行「…机に戻って…学び…ます」 諏訪頼重「よう申されましたな!愛いお方ですぞふにふにふに」 北条時行「痛っ!思いのほか年齢肌がヤスリのように!」 北条時行「(…この人を信じよう。きっと予知通り私を英雄に育ててくれる)」 諏訪頼重「彼らだってそういつも熱狂的じゃありませんよ」 諏訪頼重「さ、帰って学問キメますぞ。武士に二言はありませんので」 北条時行「騙されたー!」 『諏訪頼重は時行の最大の理解者として少年に未来を指し示し、短い時間で計り知れない影響を与えた』 諏訪頼重「さて次は味方を増やす時間です。時行様だけの郎党を集めましょう」 北条時行「郎党?」 諏訪頼重「有力武将と主従関係を結び命がけで戦う配下を郎党と呼びまする。郎党の強さこそが主君の強さそのものといっても過言ではございませぬ。お痛ましながら近しいご家族やご家臣を全て失われた時行様は一から郎党を作り直さねばなりませぬ」 弧次郎「ちっす若」 諏訪頼重「亜也子は怪力無双にして芸才も豊か。便女として陣中の友に」 亜也子「若様」 諏訪頼重「雫はよく気が回り数々の秘術も使えます。執事としてお家全般の取り仕切りを」 諏訪頼重「三人とも貴方様と同い年ですが自信を持ってお勧めできまする。まずは彼らと慣れ親しみ使いこなしてみせなされ。子供の頃から家族同然で共に育てば将来固く結ばれた強い郎党となりまする」 北条時行「何でも?」 亜也子「もちろん!郎党だもん」 弧次郎「若、一度逃げたら地平線まで行くんだもん」 亜也子「ねー…逃げることにあそこまで情熱かけられるってある意味すごい」 弧次郎「どうせ遊ぶんなら足利に寝返った武士の家の中でクソしながら転げ回るとか」 北条時行「品性」 亜也子「誰か死ぬまで腕立て伏せー」 北条時行「地獄」 雫「蟻の巣穴に限界までおはじきねじ込みたい」 北条時行「どうしたの!?」 北条時行「(郎党って何!?)」 亜也子「じゃあ若様、狩りしようよ。楽しいし鍛錬になるし」 北条時行「神社の者が殺生をしていいのか?」 雫「大丈夫。諏訪明神は狩りの神様でもあるんです。よそと違ってガンガン食べるしガンガン狩るの」 北条時行「(…変わった神だ)」 北条時行「おお」
弧次郎「それ若、もう一矢」 亜也子「ここだー!」 亜也子「ありゃ素早いなピョンちゃん」 北条時行「ば…バケモノだ」 弧次郎「そうなんすよ。あれでウサギを赤い霧にしたの何度も見た」 亜也子「待てー!」 弧次郎「何だアイツは!?」 雫「隣国で噂になってた…人を食べる巨大な牛鬼が山に出るって」 弧次郎「…肉にすら届かねぇか」 雫「倒せるよ」 弧次郎「雫」 北条時行「いつの間に安全圏に」 雫「弧次郎くんと亜也ちゃんの二人だけじゃない。今は時行様がいるんだから」 雫「時行様、その獣を避けながらあのカラマツのところまで連れて行って」 雫「その間に弧次郎くんと亜也ちゃんは先回り」 雫「二人は知ってるよね。あの木の下に何があるか」 弧次郎「よし、若、そいつはしばし任せます」 北条時行「ちょ…任せるって…」 北条時行「しかも避けながら連れて行けとか、そんな無茶な」 北条時行「おーい!こいつこの後どうするんだー!?」
弧次郎「来いよ豚公。北条時行一党に牙向けたこと後悔させてやる」 雫「弓でも刀でも」 雫「崖から落ちてもあなたは死なない」 雫「でもごめんね」 雫「そこにあるのは神様の刃」 北条時行「(…恐れ入った)」 雫「たぶん太古の獣の生き残り。子孫を残せる家族ももういない」 雫「助け合える相手がいたら、魔道に堕ちることもなかっただろうに」 弧次郎「これからは時行党の作戦会議は温泉でやろうぜ」 亜也子「おっいいね」 雫「氷室の氷とみかん果汁も持ち込もう」 亜也子「ねぇ、時行党だと敵にバレるし外向けの名前考えようよ」 弧次郎「そうだな…若の逃げを戦略にする党だから…」 北条時行「ダッサ!」 亜也子「甘党」 北条時行「違う!」 雫「万年野党」 北条時行「えーと…ダメじゃん」 北条時行「(全てを失った私を元気づけようと、ごく普通に友のように接してくれる)」
弧次郎「さーて、あの獣美味い部位だけ先に食っちまいましょう。頼重様に報告するのはその後で…」 諏訪頼重「私の聖なる腹の中で魂を清めてやったのだよ」 ≫関連記事:逃げ上手の若君キャラクター一覧 | |||
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