- リンクを取得
- メール
- 他のアプリ
OSHI NO KO | |||
原作者(Original Story): 赤坂アカ × 横槍メンゴ TVアニメ【推しの子】 第2期2話 | |||
第2期1話/第12話 | |||
サブタイトル | 伝言ゲーム | ||
放送日 | 2024年7月10日 | ||
OPテーマ | ファタール (歌: GEMN) | ||
EDテーマ | Burning (歌: 羊文学) | ||
原作 | 第41話 - 第46話 | ||
キャスト |
有馬かな:潘めぐみ 黒川あかね:石見舞菜香 姫川大輝:内山昂輝 鳴嶋メルト:前田誠二 鴨志田朔夜:小林裕介 鮫島アビ子:佐倉綾音 吉祥寺頼子:伊藤 静 雷田澄彰:鈴村健一 GOA:小野大輔 金田一敏郎:志村知幸 | ||
あらすじ | 人付き合いが苦手な東京ブレイド原作者・アビ子。そんな彼女のメディア化の現場を危惧する頼子だったが、 稽古場を訪れるとその不安が的中し── |
← 前の話 | 次の話 → |
有馬かな「劇団ララライって硬派なイメージだったけど、よくまぁ2.5受けたわよね」 星野アクア「といっても半分は外部から集めたキャストだ。緊張しなくて良いと思うぞ」 有馬かな「緊張なんてしてないんだけど」 有馬かな「あっ、メルトくん」 鳴嶋メルト「…オス…この公演、鏑木Pが外部の役者のキャスティングに噛んでるんだと…つまり僕達は鏑木組ってわけだ。よろしくな」 有馬かな「……よろしくね」 鳴嶋メルト「なんだ、その間は…まぁ分かるけどな…ロクに演技出来ない奴居て“今日あま”の悪夢が再びとか思ってんだろ」 有馬かな「(バレてる…)」 鳴嶋メルト「あれが初めての演技だったんだから大目に見てくれ、とは言わないけどよ、“今日あま”から9か月…ちょっとは勉強?してだな…前よりかはマシになってると思うから、駄目だったら遠慮なく言ってくれ」 有馬かな「つるぎ役を務めさせていただきます。苺プロ所属、有馬かなです」 星野アクア「おなじく苺プロ所属、星野アクア、刀鬼役を務めさせていただきます」 雷田澄彰「皆早いね。まだ10分前なのに…揃ったみたいだから紹介始めちゃおっか。ボクの名前は雷田。この公演の総合責任者」 雷田澄彰「で、こっちが演出家の金ちゃん」 金田一敏郎「金田一敏郎だ」 雷田澄彰「脚本家のGOAさん」 雷田澄彰「2.5経験豊富な鴨志田朔夜くん」 鳴嶋メルト「あいつも鏑木組」
雷田澄彰「こっちはララライ役者さんで、みたのりお」 雷田澄彰「花野めい」 雷田澄彰「吉富こゆき」 雷田澄彰「林原キイロ」 雷田澄彰「舟戸竜馬」 雷田澄彰「黒川あかね」 雷田澄彰「最後に主演を務める…」 金田一敏郎「起きろバカモンが!」 姫川大輝「って…あぁさーせん。この芝居の主演の…役名なんだっけ…まぁ良いか、姫川大輝、よろ」 雷田澄彰「このメンバーで一丸となり、舞台“東京ブレイド”を成功に導きましょう」 金田一敏郎「今日は顔合わせだが、主要メンバーは一通り揃ってるみたいだな。このまま本読みもやっちまうか。半から始める。雑談するなり、準備するなりしてくれ」 黒川あかね「アクアくん、おひさ」 星野アクア「おひさって言っても時々アリバイ作りで会ってるだろ」 黒川あかね「それはそうだけど、またお仕事で会えるのが嬉しくて…“今ガチ”の時は迷惑かけっぱなしだったから。舞台は私の本業だし、今度は私がアクアくんの助けになるよ」 星野アクア「自信あるみたいだな」 黒川あかね「そんなんじゃなくて…全然私まだまだだし自信なんて…今回の舞台、私達一緒の出番が多いから、いつでも頼って欲しいなって思っただけ」 星野アクア「そうか、助かる。なんかあったら相談する」 黒川あかね「うん」 鳴嶋メルト「あの二人、付き合ってるんだっけ…リアリティショーでどうのこうのって」 有馬かな「ばっ…番組上そういう流れになってるみたいね?でもあくまでビジネスみたいよ?そりゃキスした相手とすぐ疎遠になったらファン受け悪いでしょうし!」 有馬かな「まあなんか仲は良いみたいだけど…」 鳴嶋メルト「ふーん、まぁ向こうは役柄上でも許嫁だしな。狙ってのキャスティングなんかな?マッチしてて良いんじゃね?」 有馬かな「私は役者のリアル情報と板の上をリンクさせるのノイズになるから好きじゃないけどね?基本的に観客が持つ情報ってのは一律に揃えた方が演出は広く刺さるものなのに、プロモ側がそういう意味あるのか分からないチョイ足し好きなのは2世紀前から変わらないのよねぇ~」 鳴嶋メルト「おおっ…なんか尖ってんな」
鳴嶋メルト「有馬、今日あまの時はもうちょい…」 有馬かな「あの時は座長だったからね。現場の空気悪くしたくなかっただけ。私はこういうのが素よ」 鳴嶋メルト「…そんな気を使わなくて良かったのに…最初からガシガシ来てくれてたら、俺だって自分のダメさにもっと早く気づけて…いや…言い訳だな。忘れてくれ。まぁ俺達は共演シーン多いし演技で見返すよ」 「かんぱーい」 鮫島アビ子「先生、忙しい中来てくれてありがとうございます」 吉祥寺頼子「私は月間連載だから締め切り付近じゃなきゃ大体ヒマだし、ぜんぜん」 鮫島アビ子「それでも私なんかの誘いに…」 吉祥寺頼子「何言ってるのよ。元アシスタントとは言え、もう鮫島さんは一端ま作家。それどころか私なんてとっくに追い抜いて、漫画もアニメも大大大ヒットの週刊漫画家が直々に飲みに誘ってくれたんだもの。そりゃ来るってものでしょ。それで相談って?」 鮫島アビ子「先生はアニメ化経験もドラマ化経験もありますよね。私は今回が初めてで何も分らなくて、色々言いたい事はあるけど、どこまで言って良いのかも分からなくて…」 吉祥寺頼子「あー」 鮫島アビ子「今度“東京ブレイド”の劇があるんですが、ちょっと何か…先生…劇の稽古見学…一緒についてきてくれませんか?」 吉祥寺頼子「私に何かできるわけじゃないけど、いいわよ。行ってあげる」 鮫島アビ子「よかった。ありがとうございます」 鮫島アビ子「すみません。ごちそうになってしまって」 吉祥寺頼子「まぁこういうのは年上が払うものだから。二軒目行きましょ」 鮫島アビ子「その前に歯磨き良いですか?私、何か食べた後はすぐに磨かないと気持ち悪くて」 吉祥寺頼子「ああそうだったわね」 鮫島アビ子「すぐ戻ります」 吉祥寺頼子「(変人揃いの漫画業界の中でもアビ子先生は中々癖が強い方…最悪一人でも漫画は描けるけど、メディア化は多くの人が関わる分、コミュ力が問われる)」 吉祥寺頼子「(現場に任せっきりだと好き勝手やられがちなのは事実としてあるものの、原作者が変に出張って現場が混乱するなんて話もそこら中で耳にする。だからある程度の押し引きが必要なわけで)」 吉祥寺頼子「(その点、アビ子先生は…) 私もトイレ行こ」 吉祥寺頼子「えっ何してるの?」 鮫島アビ子「ダブル歯磨きです。歯ブラシ二つ使えば二倍の速度で磨けるじゃないですか。先生を待たせるワケにはいかないので倍速でやってます」 吉祥寺頼子「(やっぱり変人だ。東ブレ舞台…モメないと良いなぁ…)」 吉祥寺頼子「(やっぱり~)」 雷田澄彰「全部って…流石にそれは…もうこの脚本でOK頂いて稽古にも入ってるんです。本番まであと20日ですし」 鮫島アビ子「私は何度も直してくださいって言いましたよ。でも、“実際動いてる所を見ればこの脚本で良いのが分かる”って言うから本当に良いならOKですけどって言いました。でも良くないからOKじゃないですよね?」 GOA「先生!ご希望に沿わない脚本を上げてしまったことをまず謝らせてください。もちろん今からでも直せる所は直すつもりです。しかしですね、事前に何度かやり取りさせて頂いて私としては最大限意図を汲んだつもりです。ここからどう直せば良いのでしょう」 鮫島アビ子「貴方がこの脚本書いた人なんですね。修正した所は事前にお伝えしたはずですけど…読み取れてないんですね。どう直せば良い?本当に東京ブレイド読んでくれてますか?」 GOA「勿論読ませて頂いてます。その上で原作の魅力を引き出す為の脚本を」 鮫島アビ子「読んだ上でコレなんですか?貴方が上げてくる脚本…このキャラはこんな事言わないし、こんな事しないってのばっかり…別に展開を替えるのは良いんです。でもキャラを変えるのは無礼だと思いませんか?」 鮫島アビ子「うちらの子達はこんな馬鹿じゃないんですけど」 鮫島アビ子「だから全部!どれだけ言っても直ってないんですよ」 鮫島アビ子「私がナメられてるだけなのかと思ってたら、脚本家の方が純粋に理解出来てないみたいですね。ちゃんと原作読んだ上でこれって言うなら、この人ちょっと創作者としてのセンスが…」 吉祥寺頼子「アビ子先生一旦ちょっと」 有馬かな「ちゃぶだい返しかしら」 姫川大輝「今日は稽古バラシだな。帰る」 吉祥寺頼子「メディアミックスをするにあたって原作者と脚本家が揉めがちなのは本当によくある話」 吉祥寺頼子「脚本の制作フローとして一旦プロデューサーと演出家の打ち合わせの基、第1稿が作られる」 吉祥寺頼子「アビ子先生はロジックに頼らないセンス型なので、その意図は編集者にも汲み取れない可能性がある」 鮫島アビ子「ここが見せ場なのに全然エモくない!道端で心情をべらべら喋ってきっしょい構ってちゃん集団になってる!どうにかして!」 編集「(アビ子先生は漫画の事になると突然多弁になるからな…整理して文章化するの大変だよ)」 ライツ「(こんな怒った感じの文章そのまま先方に伝えられない。どうにか言葉をマイルドにしなくちゃ…)」 脚本家マネージャー「原作者の意図としては心情の出し方を情緒あふれる形にしてほしいそうです」 編集「そろそろ役者さんも稽古期間に入るので一旦この脚本で行きたいと制作側が…実際に役者さんが動いてる所を見れば納得して貰えるはず…と言っているので」 鮫島アビ子「本当に実物見たら良くなってるんですね?だったら良いですけど…」 吉祥寺頼子「(自分の担当する作品を悪くしようなんていうクリエイターは存在しない。互いがベストを尽くそうとする中で発生する齟齬やそれを上手く翻訳できない仲介者、様々な原因で原作と脚本家は今日もどこかで揉めているのだ。今日アビ子先生の怒りも突然湧いて出たものではない。一向に反映されない自分の意図に対する強い抗議の意味も含まれているだろう)」 鮫島アビ子「正直、この脚本家の人、私の作品に向いてないんじゃないです?ほらココの修正とか聡明さが消えて馬鹿な女にしか見えない」 鮫島アビ子「センス無い、修正も外れ、エンタメを理解してると思えない」 鮫島アビ子「もう私に全部脚本書かせてください」 雷田澄彰「いやちょっとそれは…」 雷田澄彰「編集部的にあれでしょう?」 編集「いやもう本当に…」 鮫島アビ子「絶対にやります。じゃなきゃこの劇の許諾取り下げます」 雷田澄彰「うわー!先生それやったら色々と…」 鮫島アビ子「違約金て何千万とかでしょ。良いですよ。私が出します」 編集「そういうわけにはいかないんです。結局、会社が出す事になるんですよ!」 鮫島アビ子「じゃあ出して」 編集「アビ子先生の意向がこうらしいので…そういう形には出来ませんか?」 雷田澄彰「いやでも脚本家の立場も…」 鮫島アビ子「私ギャラいらないんで名義もそのままで、脚本家さんには普通にギャラ払ってください。でももう関わらなくて良いです」 星野アクア「子供みたいな人だな」 吉祥寺頼子「漫画家はこだわり強くて社会性に著しく欠けてる人多いから…もちろんアビ子先生は極端な方だけど…」 星野アクア「良いですか?好き勝手言ってますけど、このままだと降ろされますよ」 GOA「仕方ないよ。脚本家の地位って君等が思ってるよりずっと低いんだ。上の人がなんか言ったら簡単に首をすげ替えられる。こんなのはね、よくある事なんだ」 GOA「良いもの作ろうと真面目にやっても原作者の趣味と少し違えば憎まれ嫌われ…つまらなかったらファンから戦犯のように晒し上げられて、面白かったら全部原作の手柄…」 GOA「プロデューサーの趣味を捻じ込まれて大手事務所には出演時間を増やせと圧を掛けられて、それでも作品として成立するように作らなくちゃいけない。リライティングってのは地獄の創作だよ」 雷田澄彰「っていう感じなんだけど」 GOA「降ろされるのは別に構いません。ただ、クレジットからは僕の名前消してもらえませんか?先生が書き直したものをあたかも自分の脚本みたいに出すのは…僕にもプライドがあるので…」 雷田澄彰「もう表にスタッフは発表しちゃってるし…ポスターもパンフも刷り直しでコストがぁ…僕はGOAくんの脚本方針は間違ってないと思っている」 雷田澄彰「今回のも良い脚本だと胸を張って言えるよ。どうか今回は事故にあったと思ってどうかのんでくれないかな」 雷田澄彰「ほんと申し訳ない!なんでも好きなだけ食ってくれぇ!」
GOA「(原作は本誌で1話から読んでいる。他の仕事のスケジュールずらしてまで受けた仕事。良い舞台になるように魂込めて脚本書いた)」
GOA「(どんな深夜にリテイク飛んできても秒で作業した。無茶な注文にも熱出るほど頭捻って対応した。寝る間を惜しんでタイムリミットギリギリまで粘った)」 GOA「(頑張ったつもり…なんだけどな)」 金田一敏郎「というわけで一旦脚本が白紙に戻った。原作サイドとの交渉の後、新しい脚本が上がり次第連絡をする。それまで稽古は休止とする」 黒川あかね「なんか大変なことになっちゃったね」 吉富こゆき「原作者が許諾しないものを勝手にやる事は出来ないからね」 黒川あかね「稽古中断は痛いなぁ…今回の舞台はステージアラウンドだし、稽古期間多く取りたいんだけど」 星野アクア「そういやそのステージアラウンドて何?」 黒川あかね「えっ!知らないで稽古してたの?」 吉富こゆき「それ分かってなきゃイメージ出来なくない?」 星野アクア「劇のステージなんて殆ど同じだろ」 黒川あかね「アクアくん、舞台そんなに好きじゃないでしょ?」 星野アクア「気付かれたか」 黒川あかね「そら気づきますとも」 星野アクア「好きじゃないというか好んで観ないだけだけど」 黒川あかね「どうして?」 星野アクア「場面転換の度にセット入れ替えてテンポ悪いし、可動式のセットは安っぽい」 星野アクア「劇特有の大げさな演技にいまいちノれない。同じ時間使うなら演出効かせられる映像の方を観…」 | |
← 前の話 | 次の話 → |
OSHI NO KO | ||
キャラクター | 主題歌 | コミックス |