SPY×FAMILY | 第102話『ヘンリー先生とマーサの過去⑥』ネタバレ

SPY×FAMILY
原作(Original Story): 遠藤達哉(Tatsuya Endo)
スパイファミリー 漫画 102話 ベッキー 遠藤達哉 イラスト ネタバレ SPY×FAMILY Chapter 102
SPY×FAMILY 第102話ネタバレ

スパイファミリー 第102話

スパイファミリー 漫画 102話 マーサ ヘンリー 過去 ネタバレ SPY×FAMILY Chapter 102
配信日2024年7月22日
次回配信2024年8月19日
登場人物マーサ
ヘンリー
ベッキー
ルシア

MISSION: 102

『生きて家に辿りつき…』
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「マーちゃんどこ行くの!?」
マーサ「学校」
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「ヘンダーソン先生んちの住所?OK。地図書いてあげるよ。彼ちょっと前に引っ越してね」
「大丈夫ですか?お嬢さん」
マーサ「ありがとう。大じょ…」
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マーサ「ヘン…リー…?」
ヘンリー「マーサ…?まさか…いや…」
マーサ「わああああヘンリー!ヘンリー!会いたかったよう…私…私…ッ!」
ヘンリー「マーサおまえ…生きてたんだな…生きてた…よく帰ってきた!よく帰ってきたッ!」
マーサ「ヘンリー…ヘンリー!私ずっとー」
「あらヘンリー、そちらの方は?」
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ヘンリー「…ああ、私の教え子だ。戦争から帰ってきたところで」
「まあ…それはご苦労されたことでしょう。うちにお招きしたら?ヘンリー」
マーサ「…ヘンリー…この人は…?」
ヘンリー「私の妻だ」
マーサ「……え?」
ヘンリー「…結婚したんだ。1か月前」
「申し遅れました。わたくし妻のルシアと申します」
『“そうなんだ。おめでとう”って震える声で精一杯絞り出した覚えがある。それは戦争で受けたどんなケガよりも私を痛め続けて、受け止めきれなくて、時代を恨んだ。自分を恨んだ。そうして私の青春は終わった』
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ベッキー「イヤぁあああああ!イヤよ何それ!そんなのダメよぉおおお!」
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マーサ「落ち着いてくださいお嬢さま」
ベッキー「何で略奪しなかったのよぉおおおう!」
マーサ「不倫はダメですお嬢さま」
ベッキー「だってそんなやつ!そんなやつ!」
マーサ「夫人はね、とてもいい人だったわ。彼女の叔父が戦災復興支援に携わる偉い方でね、夫妻が尽力してくれて私は慰問イベントにバレエで参加できることになったよ。“婦人隊の生還者”って感じでお役人たちに担がれたりもして、素直に喜べなかったし、ケガのせいで思ったように動けなくて悔しかったけど、憧れの劇場に立てたし、何より観客の拍手が本当に温かった。アーロフバレエ団がまだ残っていて私も入団できていた未来があったならこんな風に素敵な公演ができたのかなって…そこでようやく生の実感を取り戻すことができた。私の人生はこれからなんだって思うことができたのよ」
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マーサ「彼女もそんな私を見て我が事のように喜んでくれて、胸がチクリとしつつも私はそれがとても嬉しかった。彼もそんな夫人ちゃんと愛していたし、そんな誠実な彼を好きだったことを私は誇りに思ってる…なんてそんな風に思えたのは何年も経ってからですけどね」
ベッキー「うぅ~ナットクできないわ。あーあせめて戦争なんてなければマーサの恋もジョージュしたかもしれないのに…戦争なんて偉い人たちだけで勝手にやってればいいのよ。ゼンリョーな市民を巻きこまないでほしいわ」
マーサ「お嬢さま、世の中はそんなに単純じゃありません。色々なことがとても複雑に絡み合い成り立っているのです」
ベッキー「…色々って何よ?」
マーサ「何だと思います?」
ベッキー「わからないから聞いてるのよう」
マーサ「私にもよくわかりません」
ベッキー「なによそれ!教えなさいよーモヤモヤするわ」
マーサ「そうね…“わからない”ということはとても不安になるものです。きっとそれは動物としての本能なのでしょう。だから“わかったつもり”になって、その不安を解消しようとするのです。“隣国の人間は悪い人だ。偉いやつは身勝手だ” そうかもしれないし、そうじゃないかもしれない。それを決めつけて納得しようとすることは、ある種の弱さです。危険なことです。知ろうとすることと同じくらい“わからない”というのを受け入れることも大切ですよ。2度目の東西戦争にも行ってみたけれど、結局は何もわからなかった。戦場がただただ悲惨だったってこと…それだけが真実だった」
ベッキー「えっ!?戦争また行ったの!?せっかく生きて帰ってこれたのに!」
マーサ「彼にも同じように怒られたわ。私にも色々思うところがあったのよ」
ベッキー「ってかいい加減その“彼”って誰なのか教えなさいよー!イーデンの先生なんでしょ!?私の知ってる人!?もしかしてヘン…」
マーサ「詮索は野暮ですよ、お嬢さま。誰だって秘めておきたいものはあるでしょう?“わからない”を受け入れなさい」
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ベッキー「ちょっと、どこ行くのよー!」
マーサ「今日は少々用事が」
ヘンリー「マーサ、君も来てたのか。その花…毎年すまんな」
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マーサ「私が好きでやってるのよ。それにしてももう15年か…早いわね」
ヘンリー「お互いすっかりしわくちゃだな。時代の流れは残酷だ」
マーサ「変わらないものもあるわ。あなたのダンスの下手さ加減とか」
ヘンリー「なっ…昔よりははるかにスマートになったろうが!そういう君の減らず口だって…」
マーサ「フフフ…いい天気ね」
ヘンリー「ふむ…暇ならこの後、茶でもどうかね?」
マーサ「あら、いいわね。渋くないやつなら付き合うわ」
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