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FRIEREN | |||
原作(Original Story): 山田鐘人×アベツカサ 葬送のフリーレン 第120話ネタバレ | |||
葬送のフリーレン 第120話 | |||
サブタイトル | 虚像の英雄 | ||
配信日 | 2023年12月27日 | ||
サンデー | 2024年5・6合併号 | ||
単行本 | 13巻 | ||
登場人物 | フリーレン フェルン シュタルク ヒンメル ハイター アイゼン | ||
第120話 虚像の英雄『勇者ヒンメルの死から31年後。帝国領ボーネ村』 フリーレン「討伐祭?」 村人「ええ。丁度今夜開催されるんですよ。冒険者さんがこの村に来られたのも何かの縁。是非とも参加していってください。では」 シュタルク「祭りってことか?」 フェルン「確かになんだか慌ただしいですね」 フリーレン「そうか。もうそんな時期なんだ。討伐祭は魔王が討伐された日に行われる帝国のお祭りだよ。盛大に祝うらしいからおいしい物が食べられるかもね」 シュタルク「久々にまともな飯か」 フェルン「楽しみです」 シュタルク「マジで盛大にやるんだな」 フェルン「フリーレン様どこから回りますか?」 フリーレン「まずは広場に行こうか。村長の話によるとヒンメルの像に触れるとご利益があるらしい」 シュタルク「それ本当かよぉ…」 フリーレン「私は一応触れるよ。タダだしなんかそういうのってやっておかないと損した気分になるんだよね」 シュタルク「フリーレンがミミックに引っかかる理由がわかった気がする」 フェルン「結構混んでいますね」 シュタルク「フリーレン。ヒンメルの像が見えてきたぜ。って誰このおっさ…」 シュタルク「…いや勇者ヒンメルか…?判断に困る微妙なデザインだな」 フェルン「今までのヒンメル様の像とは違いますね」 シュタルク「筋肉質だし顔つきもなんだか勇ましいし、それになんだこの貴族みたいな格好は?こんな服で戦えんのか?」 フリーレン「まあこういう変化は帝国では珍しくないからな。大魔法使いフランメなんて、知らないおっさんになっちゃってるしね」 フリーレン「帝国は昔から英雄を祭り上げて神格化する傾向があるんだ。死んだ人限定だけどね。この像も真新しい。最近作られたものだろうね」 村人「素晴らしい像でしょう。勇者ヒンメル様の像がだいぶ古くなっておりましたので、村人達に寄付を募ったのです。勇者ヒンメル様も天国で喜んでいることでしょう」 シュタルク「なぁこの像って…」 フリーレン「いいんだよシュタルク」 フリーレン「祭りに水を差すようなことじゃない。それに言ったって仕方のないことだ。これは信仰だからね。大陸の北部になればなるほど勇者ヒンメルに対する信仰は大きくなっていく」 シュタルク「信仰?」 フリーレン「そうだよ。原型も残らないような虚像の英雄だ」 シュタルク「なんだか釈然としない」 フリーレン「でもそれでいいんだよ。ここに悪い人は誰もいないんだ。皆ヒンメルのことが大好きで感謝してるんだ。だからああして立派な像も建った。こんな格式ばった貴族みたいな装飾は、ヒンメルの趣味じゃないだろうけどね。それよりもせっかくの祭りなんだから楽しもう」 『回想』 村人《そこで勇者ヒンメルは、100mはあろうかという大蛇を叩き切ったのじゃ!》 子供《すっげー!》 ハイター《そんなことありましたっけ?》 アイゼン《確かにこの村で大蛇は退治したが、せいぜい10mくらいだったぞ》 ヒンメル《いや200mはあったね》 ハイター《嘘はよくないですよ》 アイゼン《見え張りめ》 フリーレン《もっと深刻に考えたほうがいいと思うけどな。まだ魔王を倒した帰り道なのにこんな噂が広がっているんだ。その内、尾ひれと背びれがくっついて、いつかはそっちが真実になってしまう》 ヒンメル《そうだね。こうしてゆっくり僕達の冒険譚は変わっていくんだ。少し残念だけれども、どんなに伝聞や伝承が変わろうとも、僕達の成してきたことは変わらない。くだらなく楽しい旅を続けて、最後は世界を救ったんだ。それで十分じゃないか》 フリーレン「そうだね。たとえ原型が無くなろうともこの人達はヒンメルが救ってくれた世界を称えているんだ」 フェルン「楽しかったですね。お祭り」 フリーレン「そうだね」 シュタルク「ところでフリーレン。勇者ヒンメルって1000mの大蛇を叩き切ったって村の爺さんから聞いただけど、マジなの?」 フェルン「やばすぎでしょ…」 フリーレン「100倍になってる…」 | |||
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