葬送のフリーレン | 第122話『ティタン城塞』ネタバレ | FRIEREN

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原作(Original Story): 山田鐘人×アベツカサ
葬送のフリーレン 漫画 第122話 扉絵 フリーレン FRIEREN Chapter 122
葬送のフリーレン 第122話ネタバレ

葬送のフリーレン 第122話

サブタイトルティタン城塞
配信日2024年1月17日
サンデー2024年8号
単行本13巻
登場人物フリーレン
フェルン
シュタルク
フランメ
初登場アルメー

第122話 ティタン城塞

『勇者ヒンメルの死から31年後。帝国領ティタン城塞跡』
フリーレン「大きな城塞の跡だな」
フェルン「なんだか飾り気がありませんね」
フリーレン「魔王軍との戦争のときに使われていた、難攻不落の城塞だよ。飾り気が無いのは実践的な城塞だからだね。長年にわたって魔族と戦ってきた帝国らしい代物だ」
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シュタルク「城塞ってことはあそこに領主が住んでいたってことか?」
フリーレン「アルメー伯だね。代々この地を治めていた一族だ。でも、まぁ城塞の様子を見る限り時代の流れには逆らえなかったか。貴族というよりは戦士みたいな無骨な一族だったから。すぐぬぐし…」
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シュタルク「貴族らしくなかったってことか」
フェルン「やっぱり貴族って権威や気品が無いと駄目なんですか?」
フリーレン「それは時代と場所によるかな。中央諸国や帝国の内陸部なら権威や気品が必要」
フェルン「なぜですか?」
フリーレン「平和だから。逆に常に魔族の脅威にさらされているような地域ではあまり必要ないかな。権威はともかく気品はいらない。別に貴族らしくなくていい」
シュタルク「それはなんでなんだ?」
フリーレン「武力があれば敬われるから。貴族における権威や気品っていうのは敬われるためにあるんだ。危険な地域ではそんな小細工いらない」
シュタルク「…なるほどな。しかし本当に大きな城だな」
フリーレン「………」
シュタルク「どうしたんだフリーレン?」
フリーレン「この近くで誰かが魔物と戦っている」
シュタルク「まずいな。急いで加勢しようぜ」
フェルン「そうですね」
フリーレン「いや。その必要はないかも」
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シュタルク「すっげ…」
フェルン「魔物に寝技掛ける人初めて見ました」
アルメー「まさかこんな所で冒険者と出会うとは思いませんでしたぞ」
シュタルク「おっさんも冒険者なのか?」
アルメー「このなりでそう見られるのも仕方ありませんな。私の名はアルメー」
シュタルク「…ん?アルメーって…」
フリーレン「アルメー伯。さっき話したこの地方を治めていた伯爵家の名前だね」
アルメー「その名で呼ばれるのは本当に懐かしいですな」
シュタルク「お貴族様かよーーッ!ため口叩いてすみませんでした。打ち首だけはご勘弁を…」
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アルメー「どうか頭を上げてくだされ。私の一族は祖父の代に没落し爵位も領地も取り上げられました。祖父は戦の才はありましたが、政争には疎かったのです。私はその頃まだ小僧でしたので右も左もわからぬうちに没落したというわけですな。今は一介の傭兵に過ぎません」
フリーレン「…それでなんでこの場所にいたの?」
アルメー「それは…まぁ丁度いいですな。冒険者方に依頼したいことがあるのですが…」
フリーレン「なるほどね。城塞地下の隠し部屋にアルメー家の隠し財宝が…」
アルメー「はい。ですが城塞の内部には大量の魔物がいまして、私一人ではどうにもならなかったのです。この通り一張羅もはぎ取られ、上半身裸にされるという辱めまで受けるはめになりました」
フリーレン「その格好趣味じゃなかったんだ。それで報酬は?」
アルメー「金銀財宝の半分を」
フリーレン「…そう」
フェルン「嫌そうな顔…」
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アルメー「それだけでも一生遊んで暮らせるほどの金額になりますぞ」
フリーレン「いやそういうことじゃなくてね…一生は遊べないと思うし…魔導書とかはないの?」
アルメー「魔導書…私がいつも使っている“体がポカポカする魔法”の使い方の書かれたメモくらいなら…」
フリーレン「乗った」
フェルン「珍しく実用的な魔法が来ましたね」
シュタルク「だから上半身裸でも平気だったのか」
フリーレン「よし、さっさと終わらせるよ」
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フリーレン「この先が地下室の入口か」
シュタルク「こいつが魔物の群れの親玉だな」
フェルン「とてつもない魔力です」
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フリーレン「やっぱり大陸北部の魔物は厄介なのが多いね」
アルメー「冒険者の方々は危なくなったら逃げてください」
フリーレン「いや最後まで付き合うよ。一族が残してくれた財宝なんでしょ。残してもらった物は出来る限り受け取ったほうがいい」
アルメー「ですがあの程度の魔法の報酬で命を懸けるのは…」
フリーレン「私にとってはあの程度じゃない」
『回想』
フリーレン「ねぇフランメ」
フランメ「なんだ?」
フリーレン「老いたね」
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フランメ「あまりそういうことを言うもんじゃない。お前だってガキのままだって言われたら気分が悪いだろう」
フリーレン「何で人間はすぐに老いて死んでしまうのに、魔法を学ぼうとするの?」
フランメ「どうせ魔法の極みには辿り着けない。そう言いたいのか。フリーレン。私が今研究している理論はなんだ」
フリーレン「不可逆性の原理」
フランメ「私が今までに見つけた理論はいくつある」
フリーレン「百以上」
フランメ「それが私が魔法使いとして生きてきた証だ。老いて死んだとしても私の理論が多く魔法を生み出す。私が魔法を学んだ意味は、お前が身を以て体験するだろうさ」
フリーレン「どういうこと?」
フランメ「お前が一生かけても学びきれないほどの魔法を、この世界に残してやるって言ってるんだ」
『現在』
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アルメー「領地も爵位も失ったが、これだけは取り返せた。アルメー家が存在した証だ。この御恩は忘れませんぞ。…それで財宝は本当によろしいので?」
フリーレン「私は魔法のほうが大事だから」
フリーレン「どうシュタルク?ポカポカする?」
シュタルク「…うん。でも上半身裸で過ごせるほどじゃないかな…」
フェルン「結局いつも通りでしたね」
『いまだ底知れぬ“人”と“魔法”を知る旅!』
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