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FRIEREN | |||
原作(Original Story): 山田鐘人×アベツカサ 葬送のフリーレン 第131話ネタバレ | |||
葬送のフリーレン 第131話 | |||
サブタイトル | 脱出 | ||
配信日 | 2024年8月7日 | ||
サンデー | 2024年37・38合併号 | ||
次回 | 2024年8月28日 (40号) | ||
登場人物 | ユーベル ラント カノーネ ノイ ヴェーク | ||
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第131話 脱出ヴェーク「手を見せてください。うん。無駄な抵抗はしないように」 ラント「だってさ」 ユーベル「抵抗できるほど元気に見える?(相変わらず目も見えないし、魔力探知もできない。精神防御を破られた形跡は無いな。でも実際に視力を喪失しているって訳じゃなさそうだ。たぶん肉体的に見えているけどそれを認識できない。そんな感じだ。体内の魔力操作を乱されたってところかな。それなら魔力探知が機能しないのも納得できる。つまり私に掛けられているのは、感覚の一部を制限する系統の魔法。あの物質操作と同じで、強力ではあるけど基礎的な魔法の応用っていうのかな。魔法自体が特殊って感じじゃない。問題はどうやったのか。こっちのほうがずっと重要だ。とは言え、私の頭じゃ考えても時間の無駄か。後でメガネ君に押し付けよっと。なんだか複雑そうだし…)」 ユーベル「(…いや違うな。そこまで複雑な訳じゃないのかも。だとしたら)」 ラント「(やっぱり、魔法が使えないな。仕組みまではわからないけど、このロープに起因する効果であることは間違いなさそうだ。脱出の隙をずっと窺っていたけど、魔法が使えないんじゃできることは限られるな。ユーベルがこのロープを切れる物だと認識していても、大体なんでも切る魔法(レイルザイデン)自体が使えなければ意味はない。…いや、ロープに“起因する効果”?)」 ラント「(ユーベルは一級試験のときにゼンゼの複製体を打ち破った。幾重もの防御術式という、ゼンゼの髪に“起因する効果”をすべて無視して、こいつはそれを大体なんでも切る魔法で切り裂いている。防御魔法よりも硬く堅牢で一般攻撃魔法(ゾルトラーク)よりも鋭利で高質量な殺意の魂を、ユーベルはただの髪と同じように扱い容易に切ることができる。だとしたらこれも…いや流石に因果関係がおかしくなるか。そもそも魔法が使えないわけで、それすらも無視できるとしたら) 原理が想像もできない」 ユーベル「原理なんか考えたって仕方がないか」 ラント「ユーベル」 ユーベル「何?」 ラント「魔法は使える?」 ユーベル「なんでそんなこと聞くの?…いや、説明しなくていいや。手、出して。これが答え」 ラント「助かったよ (形を持たない魔法の影響は簡単に受けるのに、実態があり形を持つ魔法はイメージ次第で影響を捻じ曲げて受け付けない。どういう線引きで、どんなルールがあるんだ?本当に原理が想像もできない。いや恐らく考えても仕方ないことなのか。ルールなんてきっとこいつ自身わかっていない)」 『カノーネ&ノイ』 カノーネ「ノイ、馬鹿だろお前」 ノイ「流石に馬鹿は酷いでしょ。いや馬鹿だという自覚はありますが」 カノーネ「旧帝国広場の周りを瓦礫の山に変えたそうじゃないか」 ノイ「あそこら辺一帯は元々解体予定だったかと」 カノーネ「代わりに解体してやったとでも、フラーゼ隊長に報告するつもりか?」 ノイ「カノーネ、一緒に報告…」 カノーネ「嫌だ。お前一人で叱られてこい。それで、随分派手に暴れたじゃないか。らしくない。相手が投降に応じず、交戦の可能性があるのなら、私との合流を待つべきだった。いつものお前ならそうしていたはずだ」 ノイ「その場で捕らえられなければ危険だと判断しました。特に一人は十分な脅威になるかと」 カノーネ「脅威?」 ノイ「戦い方…っていうか感性ですかね。フラーゼ隊長に似ていました」 『ユーベル&ラント』 ユーベル「それでメガネ君、この場所はどこにあるの?」 ラント「塔の天辺。かなりの高所だね」 ユーベル「そう。こっち側かな?この下は?」 ラント「断崖絶壁」 ユーベル「もっと下は?喧騒が聞こえる」 ラント「市場だよ」 ユーベル「すごいねメガネ君。そんな遠くまで魔力探知が届くんだ」 ラント「僕は君の聴力に驚いてるけどね。喧騒が聞こえるような距離じゃない。とにかく脱出しよう。瓦礫がそっちに落ちないように…」 ユーベル「ふふっ、こいつらの気配の無さってなんなんだろうね」 ラント「とりあえず僕が時間を稼ぐからさ、隙を見て逃げよう」 ノイ「こちらです」 ラント「洗い浚い話すんで僕だけでも見逃してくれませんかね。この女はどうなってもいいんで」 ノイ「…あまりそういうこと言わないほうがいいよ。命懸けで守ったじゃん…彼女ドン引きしちゃってるよ?」 ラント「この女に脅されてやったんです。僕は悪くない」 ノイ「え、何?最近の若い子ってこんな簡単に仲間売っちゃうの?話してくれるのはありがたいけど…あ。すみませんカノーネ。しくじりました」 カノーネ「わかっている」 カノーネ「一人が足りない。分身魔法だな」 ノイ「いつ入れ替わったんだ?捕らえたときは本体だった。探してきます」 カノーネ「…さて、そのロープどうとでもなるんだろう。切ったらどうだ?魔力を隠すのが上手いな。ノイを欺けるとは大したものだ」 ラント「動くな」 カノーネ「そのやり方は困るな。仮にお前達の脱出を許したとしても、私は死力を尽くして戦ったと、上に報告しなければならない。みすみす人質に取られお前達を逃したとあらば、私は職務放棄と見なされ粛清の対象だ。わかるか?こうなってしまったからには、私はお前達と殺し合いをしなければならなくなる。お互い面倒事は避けよう。今すぐ杖を下ろせ。それから」 ユーベル「じゃあこういうのはどう?大体なんでも切る魔法(レイルザイデン)」 カノーネ「なんのつもりだ?」 ユーベル「この下って市場なんだってね。そこにいる人質が気が付く前に、この瓦礫全部安全に敷地内に下ろしたほうがいいんじゃない?じゃないと何人死ぬかわからない。職務放棄が気になるなら、“人命を優先した。”そう報告すればいい」 カノーネ「いいアイディアだ。採用しよう。屑が。さっさと失せろ」 ラント「僕はあのやり方、あまり好きじゃないな」 ユーベル「知ってる。次からは気をつけるよ」 ヴェーク「追います」 カノーネ「やめろヴェーク、街中で似たようなことをされたら敵わん。ノイにも手を出さないように伝えろ」 ヴェーク「泳がせるつもりですか?」 カノーネ「存分に情報を落として貰おうじゃないか。ああいう手合いは一網打尽にするに限る」 ≫関連記事:魔法特務隊メンバー一覧 | |||
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