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KUSURIYA | |||
原作(Original Story): 日向夏×ねこクラゲ 薬屋のひとりごと 第75話ネタバレ | |||
薬屋のひとりごと 第75話 | |||
サブタイトル | 鬼灯(前編) | ||
配信日 | 2024年8月23日 | ||
ビッグガンガン | 2024年 Vol.9 | ||
登場人物 | 壬氏(ジンシ) 高順(ガオシュン) 楼蘭妃(ロウランヒ) 深緑(シェンリュ) 大宝(タイホウ) | ||
第75話 鬼灯(前編)『墓の前に供えられた鬼灯を見つめて…。』 高順「…さま…壬氏さま、壬氏さま、貴方がしっかりしなくてどうします。女官の戯れなど気にする必要はありません」 壬氏「戯れで毒を?……高順、私はあの方に似ているか?(幼い頃からずっと気にしていたことだった。自分はあの人に似ていない。兄にも母にも似なかった。だから根拠のない噂を信じた。自分が不義の子であると。それから兄に頼み込み東宮としての地位を捨てるため宦官の名を持った。ああ全く滑稽というほかない)」 壬氏「(鬼灯か…鬼灯もまた堕胎剤の原料になると聞いた。墓標に刻まれた“大宝(タイホウ)”とはありきたりな地方の娘がつけられる名だが、その名を忘れることはない。怪談話を集めることだけが楽しみだった悲しい女だ。昨年死んだその女にはただ一人を除き身内がいなかった)」 壬氏「(その一人とは帝の生まれる二年前、大宝と宮中の医官の不義によって生まれた子。追放された医官のもとに預けられ、医官とともに行方不明になったその娘がもし生きていたなら…手掛かりならある。この大宝は当時ある妃に仕えていた。楼蘭の母であり子昌の現在の妻だ。妃の縁戚だったという大宝は子の一族とも関わりのある娘だったという。もし医官と生まれた子について何か知ってる者がいるとするなら)」 『柘榴宮』 壬氏「(今日の化粧はまるで狐のようだ。その派手さ故に帝を辟易させていることを子昌の娘の楼蘭妃は理解しているはずだが)」 侍女「なんですか?たとえ壬氏さまといえど失礼ではありませんか」 壬氏「私は侍女の名前と出身地を覚えています。ここの侍女は数が多く背格好が似ていたので目の形や黒子で記憶しました」 侍女「何をっ」 壬氏「妃の周りに使える侍女は七人いましたね。こめかみの黒子は双凛、いや漣風かな、おまえの名前は」 侍女「壬氏さ…」 壬氏「本物はどこへ行った?」 侍女「申し訳ありません。この子は本当に知らないです。一番似ていたからここに座っていただけなのです。…どうかご容赦ください」 壬氏「妃は?」 侍女「…もう戻らないと言われました」 『執務室』 壬氏「(あれはいけなかった。宦官壬氏にあるまじき粗雑で乱暴な対応だ。しかし穏やかでいられるほど冷静ではなかった)」 壬氏「(後宮は高官たちにとって孫を天子にできる可能性がある場所だ。それと同時に大切な娘を人質として扱う鳥かごでもある。ごり押し具合から子昌は楼蘭を可愛がっていたように見える。しかし後宮に入れば最低限の規範は守らねばならない。もう戻らないということは後宮から抜け出したと言うことだ。それが上級妃ともなれば後宮からの逃走は時に極刑となる。それとも後宮に大量の従者を入れ、よく似た侍女ばかりを選び、ずっと奇抜な格好をしていたのも逃げ出すときに入れ替われるよう最初から仕組まれていたのだろうか。一体なんのために?侍女たちは本当に何も知らなかった。今のところ楼蘭に関わった全ての人材は一か所にまとめて閉じ込められている。後宮の女官を一人一人確認しているが、楼蘭らしき女官は見付かっていない)」 壬氏「(深緑という女官が飲み干した毒は猫猫が医局から持ち出したアルコールだった。失踪の直前、猫猫が深緑と会っていたのは間違いないだろう。猫猫の性格を考えると、もしかしたら自分の意思でついていったのかもしれないが、それを知る深緑の意識は戻っていない。深緑は大宝と過去に面識があり、今回の謀反に加担したと見られている。矛先を失った先帝への怒りが後宮そのものへと向かったのだろう)」 壬氏「(診療所の他の女官たちは事情を知らぬまま黙って協力していたようだ。理由はきっと彼女たちも深緑と同じく先帝の被害者だからだろう。こんな状態ではとても玉葉妃り出産に立ち会えない。何かあれば高順から報告が入るだろうが)」 『失踪の理由を考えながら…。』 ≫関連記事:薬屋のひとりごと サンデーGX最新話 | |||
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