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FRIEREN | |||
原作(Original Story): 山田鐘人×アベツカサ 葬送のフリーレン 第106話ネタバレ | |||
葬送のフリーレン 第106話 | |||
サブタイトル | 天脈竜 | ||
配信日 | 2022年12月21日 | ||
サンデー | 2023年4・5合併号 | ||
単行本 | 11巻 | ||
登場人物 | フリーレン フェルン シュタルク ヒンメル ハイター アイゼン | ||
第106話 天脈竜『勇者ヒンメルの死から31年後。北部高原ヴィッセン山脈』 シュタルク「もうだいぶ高い所まで来たな」 フェルン「険しい道のりですね」 フリーレン「人がいるね」 薬草家「これはこれは冒険者さん。私はこの近くにある村の薬草家です」 フリーレン「何をしていたの?」 薬草家「空を眺めていたのです」 フリーレン「空?」 薬草家「魔法使いとお見受けしますが空は飛べますかな?」 フリーレン「一応は」 薬草家「一つ頼みがあるのですが…」 『薬草家の家』 薬草家「まずはこれを見てください」 フリーレン「木の実?」 フェルン「派手な色合いで南側諸国の果実に似ていますが小粒で皮が硬いですね」 フリーレン「色以外は寒冷地の特徴だね。おかしいところは無いように見えるけど」 薬草家「これはこの地の物ではありません。私はこの地方で30年間薬草家をやってきましたが、このような木の実を付ける植物は見た事がない」 フリーレン「この木の実はどこで手に入れたの?」 薬草家「村人が近くの森で見つけて届けてくれたのです。彼の話によると、これは空から落ちてきたと」 シュタルク「渡り鳥が運んで来たんじゃないか?」 薬草家「それにしてはくちばしの跡がない。この地方では昔からこのような不思議なことがあるのです。祖父の代からの謎でして、この村の人々も答えを知りたがっているのです。それに薬効のある葉や木の実が見つかることもあり謎が解ければ多くの人の助けになるでしょう」 フリーレン「うーん。報酬次第かな」 薬草家「魔法薬の素材を提供できます」 フリーレン「よし。乗った。まずは聞き込みからだね」 フェルン「そういえばずっと曇り空ですね」 フリーレン「この地方は大きな山脈が気流を遮るから天候が安定しない。高度が上がれば風の影響も出てくるし、闇雲に飛んで空を調べるのは危険かも」 シュタルク「晴天のときに空を飛ぶ竜の影を見たっていう村人が結構いるみたいだな。まあ北部高原なら竜はあまり珍しくはないかもしれねぇけど」 フリーレン「…竜の影か。もしかしたら…とりあえず宿を取って、次の晴天を待とう。面白いものが見られるかも」 フェルン「ようやく晴れましたね」 シュタルク「…フリーレン。あれ。竜じゃないか?」 フェルン「フリーレン様あれって…」 フリーレン「わかっている。魔力探知が届かない。あれはかなりの高度だよ」 シュタルク「ってことはあの竜もしかして…すげぇでかいのか?」 フリーレン「運が良かったね。こいつが飛行魔法の限界高度近くまで降りてくることはそうそうない。竜の中では珍しく温厚で争いを好まない。生涯に渡り空で過ごし、地上に降りるのは死して地に落ちる時だけ。その背中には地上とは違った植生が広がっていて、何万年もの間、外界と隔絶された独自の生態系を築いていることが多い。薬草家にとっては宝の山だろうね。植物の種や木の実とかいろいろと持って帰ってあげよう」 『回想』 ヒンメル「天脈竜か。その背中は島ほどの広さがあるらしい。いつか行ってみたいものだな」 フリーレン「ただの仮説だよ。人類が空を飛べない以上、確かめる術はない」 ヒンメル「フリーレン。もしかしたら君ならいつか天脈竜の背に辿り着くこともできるかもしれないな」 『現在』 薬草家「ありがとうございました。冒険者さん。長年の謎が解けました。これらの薬効も調べて人々の役に立てたいと思います」 『仮説は通説に。“いつか”は現実に。勇者の言葉の先を歩んでいきます』 | |||
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