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FRIEREN | |||
原作(Original Story): 山田鐘人×アベツカサ 葬送のフリーレン 第133話ネタバレ | |||
葬送のフリーレン 第133話 | |||
サブタイトル | 銀貨 | ||
配信日 | 2024年9月11日 | ||
サンデー | 2024年42号 | ||
次回 | 2024年9月25日(44号) | ||
登場人物 | フリーレン フェルン シュタルク ゼーリエ ファルシュ | ||
影なる戦士メンバー ロルベーア領総督 “レーヴェ” 傭兵 “シュリット” 酒場の店主 “ヴォルフ” 酒屋の看板娘 “イーリス” 図書館司書 “ルティーネ” 神父 “クレスティス” シスター “ロレ” 浮浪者 “ヴァルロス” 露天商 “ガゼレ” | |||
第133話 銀貨『影なる戦士、集結。密談。謀略』 クレマティス「指揮官レーヴェの、正式な着任に当たって、今回の任務のリストを作成した。いつも通り子供でも分かるように書いておいた。頭に叩き込め」 イーリス「あたし達の頭子供と同じだって」 クレマティス「礼ならいいぞ、イーリス。孤児院の教材を作る時の練習にもなる」 シュリット「あっし等の役割は暗殺遂行時にゼーリエの護衛を引き付けて排除することだ」 ルティーネ「護衛は7人ですか。勇者一行の魔法使いフリーレン、それにゼンゼまでいる。強敵ですね」 ヴァルロス「フリーレンか…」 ヴォルフ「ヴァルロス、何か覚えがありそうだけど」 ヴァルロス「…いや、計画が頓挫した昔のリストで見たことがある。先代皇帝の継承権争いで混迷していた時期だ。指揮官が何人か失脚して、それと共に進行中の計画も虚空に消えた。それを思い出しただけだ」 ヴォルフ「ならいい」 ヴァルロス「詮索は無しだぞ。それに秘密があるほうがいい男だ」 ガゼレ「フリーレンとシュタルク、今朝会ったな。俺の店に買い物に来た。リストを見る前で良かったぜ。敵前逃亡でぶっ殺されるところだった」 イーリス「ねーねー、強そうだった?」 ガゼレ「挑んでたらこの場にいねぇよ。戦士が厄介すぎる。少なくともあんた(イーリス)か、ヴォルフ、どっちかいないと勝負にならねぇよ」 シュリット「どっちかいれば、勝負になりそうって訳だ」 ガゼレ「なあ、俺たちは別にいいんだよ。いつも通り仕事をするだけだ。使命のために殉じる覚悟だってある。けど問題ゼーリエだろ。神話の時代から生きているような魔法使いだ。本当にレーヴェの旦那とやらは、あの化け物を仕留められるのか?流石に夢物語のために無駄死にするのは御免だぜ」 ガゼレ「なんだよ」 シュリット「旦那からの預かり物さ。あっしもこいつを見せられるまで信じられなかった」 ガゼレ「…聖杖の証…」 シュリット「魔法使い相手にあくどい商売やってんだ。そいつが誰の物か分かるだろ」 ガゼレ「…大魔法使いミーヌス」 シュリット「今から20年前、南側諸国に終わり無き戦乱を齎した大逆の魔女ミーヌスが、辺境の小国の名も無き戦士に討ち取られた」 ガゼレ「…相打ちだったって話だ。その戦士がレーヴェとは限らない」 シュリット「仮にそうだとしてもだ。現存する三人の大魔法使いの内一人が、この世から消えている。その事実は変わりはしない。魔法の世界じゃ、イメージできないものは実現できない。少なくともレーヴェの旦那は、大魔法使いを不死の化け物とは考えちゃいない」 『地下通路 イーリス&ルティーネ』 イーリス「ゼーリエ暗殺か…とんでもない仕事が来ちゃったね。あたし友達と建国祭回る予定だったのにさ、あんたみたいなジメジメしたのと一緒だなんてね」 ルティーネ「ヴォルフさんが単独行動は禁止だって…」 イーリス「こんな地下通路誰もいやしないよ。本当にここ宮殿まで繋がってるの?」 ルティーネ「統一帝国時代の避難経路だっていう話です。私も定期的に見回っていますが、念のためまだ使えるかどうか確かめたいんです。当日使えなかったら大変ですし」 イーリス「心配性だね。さっさと終わらせよう」 ルティーネ「走ると危ないですよ」 ルティーネ「ヴォルフさんが仕掛けた罠があるので…」 イーリス「言うの遅いって、もー」 ルティーネ「大丈夫ですか?」 イーリス「歯で止めたから平気」 ルティーネ「じゃなくて毒塗ってありますけど…」 イーリス「ふーん、死ぬやつ?」 ルティーネ「死ぬやつです」 イーリス「まあ大丈夫でしょ。あたし毒効かないから。たぶんお腹痛くなるくらいで済む」 ルティーネ「そういう体質なんですか?そういえばヴァルロスさんも毒は気合でなんとかなるって…」 イーリス「あんな化け物と一緒にしないでよ。そういう訓練があるの。死ぬほど痛くて苦しいけど」 ルティーネ「…どうかしましたか?」 イーリス「いや、気のせいだったみたい。しかし久々の任務だ。きっと命懸けの戦いになる。楽しみだね」 ルティーネ「そうですね」 『ヴォルフの店』 ヴォルフ「ガゼレ、君がツケを払うなんて珍しいじゃないか。シュリットも見習って欲しいよ」 ガゼレ「死ぬ前に払いに来た」 ヴォルフ「縁起でもないこと言わないでよ」 『ガゼレの店』 フェルン「いなくなっていますね。あの露天商」 フリーレン「逃げたな、まあいい。実は銀貨に追跡の魔法を掛けておいたんだよね」 フェルン「なんでですか?騙されているとは思ってなかったんですよね」 フリーレン「フェルン。私は全部お見通しだったんだよ」 フェルン「なんですぐにバレる嘘をつくんですか?」 シュタルク「泣き喚いてブチギレてたじゃん」 フリーレン「まあ冗談は置いといて。シュタルクも見たでしょ。あれは戦士だ」 シュタルク「影なる戦士って言いたいのか?それだけで決めつけられねぇだろ。元戦士の商人なんて珍しくもねぇぞ」 フリーレン「あの商人と接触していたドワーフの男がいた。だいぶ落ちぶれた見た目になっていたけれども、あれは北の果ての英雄ラーゼンだ。彼は80年以上前に帝国の国土の三分の一を、魔族から取り返した英雄だ」 シュタルク「とんでもない英雄じゃねぇか。なんでそんなことになってんだよ」 フリーレン「もう皆忘れちゃったんでしょ。よくあることだ。でも私は彼の顔をはっきりと覚えている」 フリーレン「ここに来る途中、街の住人から彼の話を聞いたんだけど、“ヴァルロス”って名乗ってるらしい。なんで偽名なんか使っているんだろうね。だから私はこれを偶然だとは考えていない」 シュタルク「でもフリーレン、銀貨だろ。もう使っちまってる可能性もあるんじゃねぇか」 フリーレン「銀貨だよシュタルク。銀貨なんて大きなお金、そう簡単に消費できるものじゃない。しばらく手元に置いておくだろうし、万が一彼が影なる戦士なら、その資金源に辿り着くかもしれない」 フェルン「今のところは推論の域を出ない話ですね」 シュタルク「でもこういうときのフリーレンの勘は当たるからな」 フェルン「魔導書の目利きは外しますけどね」 シュタルク「やめろよ。聞こえたらまた泣き喚くぞ」 フリーレン「…まあ色々と理由は付けたけどさ、私が言いたいことは一つだけだよ。ヘソクリ返して…」 フェルン「すごく悲しそう…」 シュタルク「切実だな」 | |||
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