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KUSURIYA | |||
原作(Original Story): 日向夏×倉田三ノ路 薬屋のひとりごと〜猫猫の後宮謎解き手帳〜第76話ネタバレ | |||
薬屋のひとりごと 第76話 | |||
サブタイトル | 奇襲作戦 | ||
配信日 | 2023年12月19日 | ||
サンデーGX | 2024年1月号 | ||
単行本 | 18巻 | ||
登場人物 | 猫猫(マオマオ) 壬氏(ジンシ) 楼蘭(ロウラン) 羅漢(ラカン) 李白(リハク) 馬閃(バセン) 子昌(シショウ) | ||
第76話 奇襲作戦「ひでぇ…武器庫が完全に埋まっちまった…早く掘り出さねぇと神美さまがお怒りになるぞ」 「おぉい、人がいる、手を貸してくれ!」 「今度は何だ!?」 「敵襲ーーー!」 「禁軍!?いつの間にこんな近くに」 李白「突入!敵は混乱している!一気に叩けーーッ!戦う意思のないものは捕縛せよ!兵が思ったより少ないな」 兵士「はい。前方に詰めていた兵の多くは奥にいるようです。雪崩に対処するために」 李白「(こんなとんでもねぇ策がうまく行くとは。西の狸おやじが反乱というのも驚いたが、それ以上に…)」 李白「(戦場の花…と言いたいところだが、まさか“華”だったとはなあ…しかも嬢ちゃんの上官の宦官が…天女と呼ばれ、主上の覚えもめでたき宦官・壬氏。それが禁軍の大将として表に出た時、誰もが驚いた。口説こうとしたことのある者はさぞ青ざめたことだろう)」 『回想』 李白《雪に慣れ体力のある者ですか》 壬氏《ああ、この作戦では部隊を二つに分ける。砦に先行する部隊と後方に控える部隊。先行する部隊には、雪に慣れた手練れを集めたい》 李白《その選出を、私に?》 壬氏《ああ》 李白《しかし砦の正面は平地で兵が丸見えです。そこで矢や砲で狙われたらひとたまりも…》 壬氏《そこは、太尉どのの策がある。先行部隊は、新月の夜、砦に接近する。雪に紛れる白い外套を纏い灯りも持たない。後方の部隊は灯りを焚き、敵の注意を引く》 李白《はあ…それなら敵が油断している間に先行隊が奇襲出来ますね。…いや、しかし灯りもない平原では目指す方向を見失うのでは…》 壬氏《これを使う》 李白《これは?》 壬氏《船乗りが使う道具だ、中に磁石が入っている。これを水に浮かべることで、方角が分かる》 李白《新月の闇の中で見えますか》 壬氏《ああ。光る粉を表面に擦り付けてある。ツキヨタケという茸を原料にした粉だ。さらにもう一つ、先行隊の兵の中で特に体力に優れた者には任務がある》 李白《あれは…火槍ですか》 壬氏《…この辺りは元々地震が多い。数十年前、大規模な地震があり山の地形が変わった。それ以降、雪崩が頻発するようになり、この砦は放棄されることになったのだ。その雪崩を、火槍を使って人工的に起こす。雪崩が起きればその対処で正面が手薄になる。昔の記録の通りであればちょうど埋もれる位置に武器庫があり、うまく行けば敵の武器を封じることも出来る》 李白《そんな策を…》 壬氏《皇族が率いる禁軍が採る策に相応しくない…と思うか》 李白《いえ、それは…》 壬氏《だが、自軍の被害を抑えるにはこの策が最も良い…そう私が判断した。虚をつく策とのそしりは私が受ける》 『現在』 李白「(全く、どんな頭してんだか…この策を考えた奴も、策を採るお方も…なんだ?砦の中から煙が…この臭い…)」 李白「おいお前!中で火事か」 「ば、爆発した…早く火を消さないと、奥様に…」 李白「お、お待ちください!」 壬氏「進言か」 李白「おっ、畏れながら…中で爆発があった様子…この煙では中に入らずとも、まず外に逃げ出して来る者から捕えては?」 壬氏「分かっている。だが、中に逃げられない者がいるかもしれない」 李白「それなら我らで捜しますので」 壬氏「そういうわけにはいかない」 李白「(くっ…貴き方に安全なところにいて欲しいんだが…)」 壬氏「ここに、漢太尉の娘が捕られている」 李白「それは…(突入前に聞かされた。あの変人軍師に娘がいて、なぜか捕らわれていと) 見捨てれば政敵が生まれますね」 壬氏「ああ。そういうことだ」 李白「(すでに宮中の調和は崩れている。女帝と呼ばれた太皇太后に重用され、政に大きな影響を持っていた子昌とその一族の権力はこの一件で地に落ちた。そして病弱だと姿を見せなかった皇弟は、宦官という偽りの身分を捨て今後は表に立つだろう。自身が先頭に立つのは、奇襲めいた策を採ったことの責も全て背負う覚悟で…その覚悟なら、この先にあるだろう)」 李白「わかりました。では私は背後をお守りします」 壬氏「ああ、任せた」 壬氏「(子昌、楼蘭、薬屋も。ここで決着をつける!)」 | |||
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