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FRIEREN | |||
原作(Original Story): 山田鐘人×アベツカサ 葬送のフリーレン 第94話ネタバレ | |||
葬送のフリーレン 第94話 | |||
サブタイトル | 解析 | ||
配信日 | 2022年6月15日 | ||
サンデー | 2022年29号 | ||
単行本 | 10巻 | ||
登場人物 | フリーレン フェルン シュタルク デンケン マハト ソリテール | ||
第94話 解析『魔族の結界の解析に動き出す。魔法使い(フリーレン)は膝枕で英気を養う』 デンケン「黄金郷周辺に強大な魔力を持った何者かの反応か…」 フェルン「はい。ただほんの一瞬の反応だったので、誤認の可能性もあるとは思うのですが…」 デンケン「ここは黄金郷に近いからな。“呪い”という認識できない魔法が魔力探知の結界に誤差を及ぼすことはよくある。現に儂の魔力探知には反応は無かった。だが儂は自分の力を過信するほど老いぼれてはいない。警戒するに越したことはないだろう。ただそうなると、そいつはフリーレンの魔力探知が弱まる瞬間を狙って黄金郷に接近し、今も潜伏している可能性が高い。儂等三人の魔法使いに見つかることなく」 フリーレン「…もしそうなら相当な手練れだね……黄金郷の近くで潜伏されたらもう私でも見つけられない…」 フェルン「…探知結果の誤差であることを祈るばかりですね。よく噛んで食べてくださいね」 デンケン「後で周辺を見て回ろう。場所はわかるか?」 フェルン「そこまでは…」 フリーレン「…熱い…ふーふーして…」 フェルン「仕方ないですね…ふーふー」 シュタルク「ぐーたらエルフだ…なぁ…流石に甘やかしすぎなんじゃねぇか?」 フリーレン「…羨ましいでしょ…?」 シュタルク「いや別に」 フェルン「順番ですよ」 シュタルク「何がだよ」 デンケン「野菜も食べさせたほうがいいんじゃないか?」 フェルン「そうですね」 シュタルク「いくらなんでも、だらけ過ぎだろ…」 フリーレン「…しょうがないでしょ…マハトの膨大な記憶を解析に掛けているんだから…もっと労って…」 フェルン「労っていますよ。はい、あー」 フリーレン「…くるしゅうない…タマネギ嫌い…」 シュタルク「もっと食べさせようぜ」 フェルン「そうですね」 フリーレン「やめてよぉ…」 シュタルク「それで解析ってどのくらい掛かるんだ?このままじゃもう一晩経っちまうぜ」 フリーレン「…二か月は掛かるかな」 シュタルク「マジかよ…」 フェルン「相変わらずフリーレン様は、時間の使い方が贅沢ですね」 デンケン「いや。早過ぎるくらいだ。儂は詳細な解析に三年は掛ける覚悟でいた。二か月くらい待てる。それよりもお前達の旅の足止めをしてしまった。本当にすまない」 シュタルク「いいって。いつものことだ」 フェルン「フリーレン様と旅をしているとこの程度の足止め日常茶飯事ですからね」 デンケン「苦労しているんだな」 シュタルク「それよりも食料は大丈夫なのか?」 デンケン「備蓄はある。だが問題なのは…」 シュタルク「確かにこの小屋、ベッドすら無いもんな」 デンケン「管理者の小屋に長居するような者はいなかったからな。二か月も過ごせるような場所じゃない。近くにここら辺では唯一の集落がある。そこを拠点にしたほうがいいだろう」 シュタルク「フェルン。移動するぞ。近くの集落を拠点に…」 フリーレン「謝るから…食べ残したの謝るから…やめてよぉ…」 シュタルク「あれは怒りの三つ編みだ…」 デンケン「なんだそれは?」 『マハト&ソリテール』 ソリテール「久しぶりだね、マハト。とは言ってもこの結界のせいで私の声なんて聞こえないか。葬送のフリーレンが君の記憶の解析を始めた」 ソリテール「君はきっと興味ないだろうけれども、彼女は人類の中では極めて優秀な魔法使いよ。君を殺せる可能性のある魔法使いなんてこの世界に数えるほどしかいない。でも彼女は間違いなくその内の一人だよ。これでも私は君が一世紀前に話した、人類との共存という夢物語の結末をも見てみたいと思っているの。いつか訪れるであろう、その悲劇的な結末を。だから私は君に加勢しに来た。正直君が負けるとは微塵も思っていないけれども、私は昔からとてもとても臆病者で、心配性で怖がりで、人類を侮れるほど賢くないの」 ソリテール「なるほどね。君ほどの高みにいる魔法使いが、何故この結界を解除できなかったのかよくわかった。人類の様々な国や民族の魔法理論が複雑に組み合わされている。これは複数の人類の偉大な魔法使いによって生み出された、叡智の結晶。それは人類の魔法理論に深く根付いていて、その知識が無ければ決して紐解くことが出来ない。この結界は魔族には破れない。好き好んで人類の魔法を研究しているような変わり者の魔族以外には。解析終了まで二か月ってところかな」 フリーレン「…もう少し…もう少しでマハトの記憶の…万物を黄金に変える魔法(ディーアゴルゼ)の解析が終わる…」 ソリテール「南側諸国で魔法の封印を生業とする、カンム一族の守護法陣。不可逆性の原理を応用することで生み出された、アンデラ―式結界理論。そして統一帝国の国防を担った宮廷魔法の最高傑作、隔絶大結界。全ての解析が終わった。起源も術式もまったく違う魔法理論を合わせた芸術品。壊すのが勿体無いくらいだ」 シュタルク「フリーレンの調子はどうだ?」 フェルン「後二日で記憶の解析が終わるそうです」 シュタルク「いよいよか」 フェルン「………!?デンケン様」 デンケン「…わかっている…」 フェルン「この魔力…あのときの…」 ソリテール「さぁ、共存のための殺し合いの始まりだ」 『フリーレン・マハト・ソリテール。人を知るための旅路がここに交わる』 | |||
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