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FRIEREN | |||
原作(Original Story): 山田鐘人×アベツカサ 葬送のフリーレン 第137話ネタバレ | |||
葬送のフリーレン 第137話 | |||
サブタイトル | 撃退 | ||
配信日 | 2024年11月6日 | ||
サンデー | 2024年50号 | ||
次回 | 2024年11月20日(52号) | ||
登場人物 | フリーレン フェルン シュタルク ザイン ユーベル ラント ゼーリエ ゼンゼ フランメ ファルシュ ロレ ガゼレ ヴォルフ カノーネ ノイ ヴェーク | ||
第137話 撃退『勇者一行の魔法使いに師事した弟子の戦い方は、時として想定外…』 フリーレン「問題はどうやって射線を確保するかだね。曲射だと周囲の建物の屋根を削ったり、下手をすると上階をぶち抜く可能性まである。敵の位置がわかっていたとしても、射線上が安全か確認するための最低限の目視は必要だね」 フェルン「市街戦って面倒ですね」 フリーレン「私、冷静になれって言ったよね。深呼吸して落ち着いて考えて」 ザイン「それでフリーレン、お前の考えは?」 フリーレン「今のところは、“上空でしっかり狙いを定めて撃つ” これしかないと思う」 ザイン「死にたいのか?」 フリーレン「だよね。毒矢の的だ。やっぱり命中精度に不安は残るけど、私が防御魔法の全面展開で押し切るしかないか。まああのレベルの射手なら、防御魔法をぶち抜いてくる可能性もあるけど、そこは賭けだな」 フェルン「フリーレン様」 フリーレン「何?冷静じゃない子は戦わせないよ」 フェルン「昨日も丁度このくらいの時間でしたよね。魔法探知でタイミングを計れたりしませんか?」 フリーレン「…なるほど。面白いね。試してみる価値はあるかも」 『影なる戦士 ガゼレ&ロレ&ヴォルフ』 ガゼレ「動かねぇな。もしかして俺、もうひと暴れしなきゃいけない感じ?」 ロレ「いや、動く」 ヴォルフ「防御魔法の展開は無し。リソースを飛行速度に振り切ったか」 ロレ「ヴォルフ、撃ち落とせる速度です」 ヴォルフ「わかっている」 フリーレン「よし。打ち上げのタイミングばっちり」 ヴォルフ「建国祭の花火の光に紛れたか。考えたな。これじゃ正確に狙いを定められない」 ガゼレ「高度を稼いだってことは、狙いは司令塔(ロレ)か」 ヴォルフ「ロレ、今すぐ持ち場を離れろ」 ロレ「もう離れています」 『上空から…』 フェルン「(矢が飛んでこない。やっぱり射手は目視に頼っている。後は座標の位置を…いや駄目だ。確かについさっきまであの場所に強い魔力の反応があった。でも今はそれが無い。恐らくはもう魔力を消して移動している。冷静に。集中しろ。花火が終わるまでは時間を稼げる。あちこちで魔法が使われている。魔力を纏っている物も多い。)」 フェルン「(この街は雑音が多すぎる。でも奴の魔力はもう覚えた。上空から狙われているこの危機的状況を打開するために、敵は必ず何か動きを見せる。絶対見つけ出す)」 ロレ「(何故私の居場所がばれた…逆探知…これ(銀貨)か。…敵にも僧侶がいる。それもかなり優秀な)」 ヴォルフ「ロレ、花火が終わるまで全力で逃げ続けろ。それだけで勝てる」 ロレ「…私を貴方達のような…体力馬鹿と一緒にしないでください…」 ヴォルフ「ならシュリットに担いで貰え」 ロレ「…彼女なら路地裏で吐いてましたよ。…信じられない、あの酔っ払い。交戦中なのに……ガゼレ、一旦引き返しなさい。私を担いで…」 ガゼレ「ははっ、できることなら俺だって、一緒に逃げてぇよ」 ヴォルフ「悪いが無理だ。俺達が牽制をやめたら、フリーレンが自由になる」 フリーレン「…シュタルク大丈夫?」 ザイン「大丈夫な訳ねぇだろ。元から動けるような状態じゃなかったんだ。相当無理してたと思うぜ」 フリーレン「ごめんね。ゆっくり休んでていいから (私が下手に動けば、シュタルクとザインが死ぬな。しかも相変わらず敵の戦士の位置がわからない。正直分が悪過ぎる。せめて魔力探知で捕捉できれば…まあそれは敵の僧侶もそう思っているか。あれだけ乱雑な花火に紛れたフェルンは、魔力探知でも正確な位置を捕捉することは難しい。それでも相当な手練れであれば、フェルンの位置を割り出すことは出来るだろうけど…)」 ロレ「…いた。捕捉しました」 フリーレン「(奴等に空の座標を伝える手段はあるのかな)」 ヴォルフ「どうする?」 ロレ「彼女の魔力操作を封じます。あの高度なら自由落下で殺せる」 フリーレン「(敵のパーティーはよく訓練されている。位置を伝えられないのであれば、魔力探知ができる者が、必ず魔法で対処するはず)」 ロレ「捕縛の聖呪」 フェルン「見つけた」 フリーレン「でも、魔法の早撃ち勝負ならフェルンが勝つ」 ザイン「なあ、目立ち過ぎなんじゃねぇか?」 フリーレン「まあ一瞬だし、花火の光に紛れてるから、多少の違和感はあっても、手練以外は戦闘があったことすら気付かないでしょ」 ザイン「その手練に気付かれるのがやばいんじゃないの?」 フリーレン「うん。だから急いで逃げるよ」 『魔法特務隊に追われているユーベルとラント』 ユーベル「派手にやってるねーフェルン。今のうちに撒いちゃおっか」 カノーネ「ヴェーク、ノイに待機だと伝えろ。また暴れたら敵わん。ついでに被害状況も調べてこい」 ヴェーク「やっと外の空気が吸えますね。しかし、建国祭の治安維持や、お貴族様の護衛、そして退屈な書類仕事。こんなの魔法特務隊の職務じゃないのに、フラーゼ隊長は一体何を考えているんですかね」 カノーネ「その暇を今のうちに謳歌しておけ。もう長い付き合いになるが、未だにあの方の考えが分からない。そしていつもその意図が理解できた頃には、私達は地獄のような戦場に立たされている」 『倒れているロレを発見』 ガゼレ「駄目だなこりゃ。完全に伸びてる」 ヴォルフ「戦闘指揮続行不可、退却だな」 ガゼレ「しかし装備の魔法耐性に助けられたな。顔面行ってたら死んでたぜ。それとも敢えて殺さなかったのかな」 『宿に戻って…』 ゼンゼ「そうか、影なる戦士と思われる集団と戦闘になったか」 ファルシュ「敵に僧侶がいるのが厄介ですね。帝国の魔法術なら他国よりも女神様の魔法の解読が進んでいてもおかしくない」 ゼンゼ「だが実戦により敵の戦術が分かったのは大きな進展だ。助かったよ。フェルン達にもゆっくり休むよう伝えてくれ。フリーレン」 フリーレン「言われなくとも任務には協力するよ。フェルンがやる気になってるからね。一級魔法使いはフェルンだ。私はその仲間。どこまでも付いて行くだけだよ」 ゼンゼ「巻き込んでしまってすまない」 フリーレン「そんなこと微塵も思っていない癖に。ゼンゼ、試験官だったときの落ち着きがない。そんな怖がらなくても、ゼーリエが死ぬことなんてないよ」 ゼンゼ「ゼーリエ様と同じだな。きっと驕りですらないのだろう。20年前、大魔法使いミーヌスが人間の戦士の手によって討たれた。エルフが決して不死の存在ではないというイメージが、ひっそりと世界に広がっている。そのイメージの恐ろしさを理解しているはずのゼーリエ様でさえ、自身の死というものをどこか朧げなものとして捉えている。何百年何千年と生きてたからといって、それは明日死なない理由にはならないというのに。私達が守るしかない。命に懸けても」 ザイン「なるほどな。事情は大体わかった。大陸魔法協会の任務に巻き込まれちまったって訳か。ということはオイサーストでの一級試験は無事合格したんだな。フリーレンは受かると思っていたがまさかフェルンまでとはな。大したもんだ」 フェルン「フリーレン様は落ちましたよ」 ザイン「なんで?」 フリーレン「ゼンゼに協力するって伝えてきたよ。ゆっくり休めてさ。フェルンもシュタルクもよく頑張った。ザインもありがとうね」 ザイン「訳も分からず巻き込まれただけだけどな」 フリーレン「それにしても帝都で会えるとは思ってなかったよ」 ザイン「ゴリラを追うのに必死だったのさ。とは言っても俺一人の実力じゃない。僧侶ってのは需要があるからな。色んなパーティーの世話になりながらここまで来たんだ。なかなか壮大な冒険だったぜ。迷宮探索、討伐依頼、古代財宝、弾ける筋肉。…なぁ、冒険者ってなんでこうもまあ、おっさんばっかりなんだろうな…いや楽しかったけどさ…」 フリーレン「北側諸国の冒険者はベテランばかりだからね。頼りがいがあってよかったでしょ」 ザイン「お姉さんが一人もいなかった…」 フェルン「すごく悲しそう…」 ザイン「でもまさか本当にこうして再会できるとはな」 ゼンゼ「ラント達が帰還した。情報を共有するぞ」 ユーベル「ごめんねー、魔法特務隊の連中撒くのに時間掛かっちゃった」 ゼンゼ「いや。上出来だ。良くやってくれた。これがリネアールの収集した情報か。ようやく敵の正体が判明するな」 ゼーリエ「帝都か。面影の欠片もないな」 ゼーリエ「フランメが築き上げた大陸最大の魔法文明、まさかこんな形で訪れることになるとはな」 『誰もが魔法を使える時代。少女が願った夢が結実した帝都。その思惑の渦中へ』 | |||
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