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KUSURIYA | |||
原作(Original Story): 日向夏×ねこクラゲ 薬屋のひとりごと 第78話ネタバレ | |||
薬屋のひとりごと 第78話 | |||
サブタイトル | 砦(前編) | ||
ビッグガンガン | 2025年 Vol.1 | ||
配信日 | 2024年12月25日 | ||
登場人物 | 猫猫(マオマオ) 翠苓(スイレイ) 壬氏(ジンシ) 楼蘭/子翠 神美(シェンメイ) 子昌(シショウ) | ||
第78話 砦(前編)翠苓「ここに連れてくるつもりはなかった。前の薬師が使っていた部屋だ」 猫猫「(ごちゃごちゃしているが確かに材料もあるし大量の書もある)」 猫猫「子翠とは異母姉妹ですか?」 翠苓「私を姉として扱うのはあいつだけだよ」 猫猫「(やはりそうか) 子翠とは元々あなたの名前だったのでは?」 翠苓「そうだよ。神美さまは私のことが憎くて仕方ないらしい。名前に一族をあらわす文字があることすら嫌がって、幼いあいつに与えた」 猫猫「(偽名にしては分かりやすすぎる名を楼蘭が気に入っていた背景にはそんな事情があったのか。楼蘭は子昌の一人娘だと聞いたことがある。後宮から戻った神美は腹違いの子の存在を許さず使用人のように扱い、名前を奪い取ったあげく、当てつけの如く自分の子の幼名にしたのだろう。同じ子昌の娘でも一方は帝の花となり、一方は宮中で暗躍し暗殺未遂を起こした。子昌と壬氏は以前より後宮のあり方について意見が分かれていたと聞いたことがある。子昌が壬氏を狙う理由もそこにあるのだろう。あの若さで命を狙われるほど後宮内外に大きく影響力のある者が、それも楼蘭のおめがねに適う簪をほいほいと下女に与えられる人物…ただの宦官ではない。それどころか宦官ですらないとは…)」 猫猫「あの…宦官として入ったときどうやって調べられましたか?」 翠苓「いきなり何を」 猫猫「(恥ずかしがっている)」 翠苓「下履きの上から触診される。上は脱がなくていい」 猫猫「(まあないことを前提とした触診だから…女が宦官として入り込むなどと考えもしないだろう) 去勢していない男が入るには?」 翠苓「部署のちがう三人の官に触診されるから全員を賄賂で買収するのは難しいだろうな」 猫猫「(ではどうやって帝か、その縁者以外、男子禁制の後宮内に?帝の縁者の男性といえば皇弟だが年齢が違う。しかし、壬氏は見た目よりずっと幼い)」 翠苓「なにを黙っている?」 猫猫「いや別に (そういえば避暑地で壬氏が大切な話があると言っていた気もするが、あの時は立派な牛黄があったのがいけないのだ。まあこの件については置いておこう)」 猫猫「(それよりも今は自分の置かれた状況だろう。都から船で十日。そこから歩きで温泉郷。さらに平日雪道を馬車に揺られ連れてこられたこの場所は、外の景色からおそらく北の高地だ。ここが子北州だとして、砦があるのは国境の近くだろうか)」 猫猫「(官女試験の中に地理の問題もあったが、当然覚えているわけがない。もっとちゃんと勉強しておくんだった。建物は高い城壁に囲まれ、背後には崖がある。神美の言った通り、まさに“砦”だ。偏見かもしれないが、あのいかにも雅そうな人が進んで“砦”に足を踏み入れるだろうか。以前、異国の特使たちが密談をしているという話があった。その相手が子一族のもので、話の中に飛発(フェイファ)が出てきたとしたら?飛発を生産するために倉庫で分解していたのなら、不自然に特使が隠れ里にいた理由も、気位が高そうな神美が砦なんかにいるのも説明がつく。しかしそれは) 戦でも起こす気ですか?」 翠苓「私が決めることではない。ただ、楼蘭さまがああ言った手前、調薬の真似事はしておいてくれ。くれぐれも神美さまのご機嫌を損ねないように」 猫猫「(くれぐれもねぇ)」 ≫関連記事:薬屋のひとりごと最新刊情報まとめ | |||
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