- リンクを取得
- ×
- メール
- 他のアプリ
KUSURIYA | |||
原作(Original Story): 日向夏×倉田三ノ路![]() 薬屋のひとりごと〜猫猫の後宮謎解き手帳〜第87話ネタバレ | |||
← 第86話 | 第88話 → | ||
薬屋のひとりごと 第87話 | |||
サブタイトル | 眠り | ||
サンデーGX | 2025年4月号 | ||
配信日 | 2025年3月19日 | ||
登場人物 | 猫猫(マオマオ) 壬氏(ジンシ) 高順(ガオシュン) 白鈴(パイリン) やり手婆 右叫(ウキョウ) 左膳(サゼン) | ||
第87話 眠り『蝗害を防ぐことが出来るかもしれない方策、それは…』 壬氏「これから起こる災害?」 猫猫「まずこれを。どこぞの火事場泥棒が子の砦から盗んで売り払ったもののようです」 壬氏「なぜこんなものを…どうやって見つけた?」 猫猫「偶然、本屋で見つけまして (ウソは言ってない)」 『回想』 猫猫《右叫。この男のことは任せていいかな》 右叫《ああ。食い扶持にも困っているようだし、俺もちょうど人手が欲しかったんだ。ただ趙迂のことを知っているんだろ?こいつ》 《なら俺は偽名を使うよ。前の名に未練もねぇ。…そうだな…左膳…なんてのはどうだ?》 『現在』 猫猫「(左膳が本屋に売った分は全部回収できた。でも…) この図録の残りが砦にあると思うので、それを集めてもらいたいです」 壬氏「なんのために?」 猫猫「これを知るためです」 壬氏「なんだこれは?」 猫猫「蝗の煮つけです。もっとも、ほとんどが飛蝗ですが…」 壬氏「うっ、食わんぞ!」 猫猫「そんなこと言っておりません。飛蝗が昨年大量発生したそうです。蝗害として話を聞いていませんか」 壬氏「その報告は受けている。北部の農村で被害が大きかった。だが死者が出るほどのことではなかったはずだ。不作分については南部の備蓄を回す手配をしている。…が…」 猫猫「今年また起きてしまえば苦しいことになりますね」 『“蝗害が起きるのは皇帝の不徳” ばかばかしい迷言だが、子一族の乱の翌年に起きたとなれば民がどう思うか』 壬氏「自然に起きる蝗害をどうしろと…一匹一匹潰せとでもいうのか?」 猫猫「だからこれです。この図録は、砦にいた薬師が遺したものです。その薬師は蝗害を止める研究をしていたそうなのです。これは虫の図録ですが、蝗は載っていませんでした。数字が振ってあるので、他の巻に載っているのだと思います。それがまだ砦に残っているかと」 壬氏「ふむ…高順」 高順「はい。数日中に手に入るよう手配いたします」 猫猫「(ひとまず伝えることは伝えられた)」 猫猫「お疲れですか」 壬氏「それなりにな。だが大丈夫だ」 猫猫「(本人にそう言われちゃ高順さまも何も出来ないか。壬氏さまは、宦官としての立場を捨て皇弟として人前に出るようになった。子一族の乱以来、忙殺されているようだ。このままだと倒れてしまうな) 壬氏さま。お休みになりませんか」 壬氏「なんだいきなり」 猫猫「すぐ寝所を用意します。眠ってください」 壬氏「ここでか?」 猫猫「一人では眠れませんか」 壬氏「……」 猫猫「失礼しました。冗談で…」 壬氏「ああ、そうだ!ひとりでは眠れん!」 猫猫「(ああ、なるほど…共寝の相手が欲しいわけか) 分かりました。少々お待ちを」 猫猫「婆、婆…ちょっといい?」 やり手婆「ほほーう…準備に時間はかかるよ」 猫猫「分かってる」 やり手婆「四半時(さんじゅっぷん)待ちな」 猫猫「こちらです。ここでお休みになられてください。休養も必要ですよ」 やり手婆「今日はただで貸してやるよ」 猫猫「(相手が貴人だと気前がいいな) 隣の湯殿に薬湯を用意してあります。すぐ寝られるならこちらの寝間着を (傷一つあったところで、人外じみた美貌は健在だな)」 壬氏「一人寝ではないんだよな?」 猫猫「ええ」 壬氏「湯浴みしてくる」 猫猫「どうぞ」 壬氏「なんで薄着の女たちが湯殿にいるんだ!」 猫猫「マッサージの玄人ですよ。お嫌いですか」 壬氏「…マッサージだけ、なのか?」 猫猫「まあお望みであればそれ以上のことも」 壬氏「……やはり湯浴みはいい」 猫猫「お着替え手伝いましょうか?」 壬氏「自分でやる」 猫猫「(相変わらず筋肉質だな。鍛える時間も作ってるんだな)」 猫猫「どうぞ」 壬氏「睡眠薬か?」 猫猫「滋養強壮剤です」 壬氏「ぶーっ!…なんで滋養強壮剤なんだ」 猫猫「殿方が疲れた時はそれが一番だと聞きましたので」 壬氏「…意味が分かって言ってるのか?」 猫猫「?他に何がありますか」 壬氏「……ならいいが」 猫猫「(殿方といえば率直に言うのは難があったか) では、どのような娘がお好みですか?」 壬氏「は?」 猫猫「水蓮さまから同世代がお好みと伺っておりまして。ちゃんと未通女を集めましたのでご安心を」 壬氏「……とりあえずただ眠いんだ。寝かせてくれ」 猫猫「ではどの娘と」 壬氏「そのままの意味でだ!」 猫猫「高順さま。代わりにいかがですか?」 高順「うちは恐妻家なんです。娘は潔癖ですし。パパ汚い、お風呂最後に入ってって言われる気持ち分かりますか?」 猫猫「はあ…(娘側の気持ちなら…) じゃあ帰ってもらって……上掛け、掛けますか?」 壬氏「ああ」 猫猫「では失礼しまー」 壬氏「…子守唄くらい歌ってくれ」 猫猫「(まあ…なんか噛み合わなくて余計疲れさせた気がするしな)…下手ですよ」 壬氏「構わない」 猫猫「では…(知ってるのは、あの人が唄ってたものくらいだけど…)」 猫猫「(ま、何はともあれ、よく眠れたようで何より)」 白鈴「猫猫ー。そろそろ観念したらどうなの?」 猫猫「なんのことだか」 『周りから見たら一目瞭然な壬氏の態度ですが、猫猫の方は相も変わらず…?次号より、新展開!5月号につづく』 | |||
← 第86話 | 第88話 → | ||
KUSURIYA | |||
漫画・小説作品一覧 | キャラクター | 主題歌 |