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Kuroshitsuji | |||
原作(Original Story): 枢やな(Yana Toboso)![]() 黒執事 第212話ネタバレ | |||
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黒執事 第212話![]() | |||
配信日 | 2024年5月18日 | ||
サブタイトル | その執事、南行 | ||
Gファンタジー | 2024年6月号 | ||
扉絵 | シエル、セバスチャン | ||
登場人物 | シエル・ファントムハイヴ セバスチャン・ミカエリス フィニアン メイリン バルドロイ スネーク 葬儀屋 (アンダーテイカー) 劉 (ラウ) 藍猫 (ランマオ) | ||
第212話 その執事、南行『汽車の一等室』 「レッドヒル行き、まもなく発車します」 セバスチャン「坊ちゃん、食堂室で朝食を取られては?昨晩ロンドンを発ってから何も召し上がっていないでしょう」 シエル「僕はお尋ね者だぞ。食堂車で悠々と食事をする逃亡者がいるか」 セバスチャン「ええ、きっと他の乗客員も同じ事を考えるでしょうね。犯罪者が堂々と食堂車にいるわけがないと」 シエル「…それもそうか」 『食堂車』 セバスチャン「しっかり召し上がって下さいね。人間は空腹になるとすぐに思考や動作が鈍る生き物ですから。レディングからブライトンまでレッドヒルで乗り換えて3~4時間ほどかかる見込みです」 シエル「ヤードが駅を見張っていなければヴィクトリア駅からロンドン&ブライトン鉄道で半分の時間で行けたのに」 セバスチャン「ヤードの検問がレッドヒルまで及んでいない事を祈りましょう」 シエル「まったくだ。乗り換えといえば…使用人は大丈夫なのか?不安だ…」 セバスチャン「バルドは以前、単身でアメリカからお屋敷まで辿り着けましたし、何よりラウ様がいらっしゃいますから心配ないかと。まさかラウ様が直々に同行し、調査に協力して下さるとは思いませんでした」 シエル「はっ、協力?利用されているの間違いだろ。先を見越した投資と言ってもいい」 セバスチャン「投資…ですか」 シエル「覚えているか?僕に最初に“死者を蘇らせる病院”の情報を持ちこんだのはラウだった。あいつが手にいれたいもの…それはおそらく現代より進んだ医療技術」 セバスチャン「!そういえばスフィア・ミュージックホールの調査中に出会った死神が言っていましたね。アンダーテイカー達が作り出した装置はありえないほど高度な技術で作られていて、信者の一部は輸血技術により不治の病を克服していたようだ…と」 シエル「ラウはオカルトなんぞ信じちゃいない。死者蘇生のカルンスタイン病院、血液収集のスフィア・ミュージックホール…二つの点がラウの中でも繋がったということだろう」 セバスチャン「ラウ様は巨大中華系マフィアの若き幹部。組織ぐるみで人知を超えた技術を横取りするのが真の目的…とお考えなのですね」 シエル「バルドに同行すると言い出したのだって四つの中でアテネ退役軍人療養所が当たりに近いと踏んだんだろう。抜け目のない奴だ。しかしだからこそ信用できる」 セバスチャン「ええ、不死身の傭兵と租界の昇り竜。二人が揃っていれば仕損じる事はないでしょう」 シエル「ああ、その二人のことは最初から心配していない。心配なのは残りの3人だ。調査以前にまず目的地に辿りつけるのかどうか…」 セバスチャン「ご心配なく…とは言い難いですね。メイリンもランマオさんも戦闘能力は申し分ない…ですが…きちんとメイドらしく振る舞えるかどうか…とんでもないミスをしでかして初日でお暇を出されるなんて事にならないと良いのですが。もうお屋敷に勤めて2年だというのに何故簡単な家事一つまともにこなせないのか…理解に苦しみます」 シエル「暗殺者として生きてきたあいつをメイドとして雇うと言い出したのはお前だろう?」 セバスチャン「ええ…まあ…偏屈な雇用主が求める条件が厳しすぎて、お屋敷を維持する為の人員不足が深刻だったものですから…はぁ~あ」 シエル「口の減らない奴だな💢」 セバスチャン「そもそも先に家事使用人に不適合な人材を雇用したのは坊ちゃんでは?ドイツの実験施設で特殊な改造を施された被検体12番。出会った時のフィニは肉体以外、言葉すら覚束ない赤子も同然の状態でした」 シエル「だからだよ。赤ん坊は僕を裏切ることも騙すこともない」 セバスチャン「ええ、現にフィニは驚くほど貴方に従順に育ちました。きっと彼は貴方が命じれば燃え盛る火の中にも飛び込んでいくでしょう。だからこそスネークを雇用すると言い出した時は本当に驚きました。最初のうちはいつ貴方が噛まれるかとひやひやしましたよ」 シエル「言っただろう。あいつを野放しにしておくと、執念深く命を狙ってきそうだった。それならいっそ…と思っただけだ。誘拐犯ではなかったし。結果としてあいつの蛇を操る能力は何度も役に立ったじゃないか。とはいえまだまだ危なっかしいのは確かだが…」 セバスチャン「ふふ、それでも彼らはきっと主人の為、誇りと命を賭けて、与えられた仕事を全うするでしょう。ファントムハイヴ家の使用人たる者、それくらい出来ずにどうします?」 ウェイター「ご歓談中失礼致します。食後の紅茶はいかがですか?」 シエル「頂こう。彼(セバスチャン)にも同じものを頼めるか?」 ウェイター「かしこまりました」 セバスチャン「坊ちゃん?」 シエル「僕だけ飲んでいたら不自然だろう。まだ先は長い。一等車とはいえ座席は狭いからな。足が伸ばせる食堂車に少しでも長くいたいだけだ」 セバスチャン「貴方が執事をお茶に誘うなど大雪を心配したのですが、そういうことですか。では…ブライトンまでご一緒すると致しましょう」 『復讐までの、束の間の休息』 | |||
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