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KUSURIYA | |||
原作(Original Story): 日向夏×ねこクラゲ![]() 薬屋のひとりごと 第80話ネタバレ | |||
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薬屋のひとりごと 第80話 | |||
サブタイトル | 飛発(フェイファ) 前編 | ||
ビッグガンガン | 2025年 Vol.05 | ||
配信日 | 2025年4月25日 | ||
登場人物 | 猫猫(マオマオ) 楼蘭(ロウラン) 左膳 (見張り) | ||
第80話 飛発(フェイファ) 前編『砦の地下牢で…』 猫猫「(以前、子翠につけてもらった髪飾りが役立った。今考えると、拷問に蟇盆を指定したのは楼蘭なりの計らいだったのかも。うん冬眠前で脂がのこってる。せめて塩があれば良かったんだが)」 見張り「…なにやってんだ?」 猫猫「(響迂におちょくられた見張りだ) 食事です。塩を持ってませんか?」 見張り「あるわけねえだろ!お前、まさかそれ…」 猫猫「蛇です」 見張り「…魚ということにしておいてくれ」 猫猫「(面白いことをいう)」 見張り「ここは拷問部屋って聞いたんだが」 猫猫「人によっては地獄でしょうね。大丈夫ですよ。蛇は好んで人を襲うことはありませんし、毒のあるものは首を落としてますから。そこにいるのは無害な蛇です。一応、寄ってこないように匂いのきつい薬草を焼いて撒きましたし」 見張り「なんでそんなもの」 猫猫「薬師ですから懐に薬の一つや二つ持っています」 見張り「よく毒蛇に噛まれなかったな」 猫猫「冬眠前で動きが鈍かったので笄と簪で殺せました (私だって、できることなら毒を試したかった。だが実際、牢に放たれた百を超える蛇と虫たちは半分以上が毒を持たないものだった。冬に蛇を捕まえるのに難儀したのだろう。毒虫も寒さで動きが鈍く、蛙に食べられ、蛙も虫の毒でひっくり返っていた)」 見張り「俺、来た意味あったのかよ」 猫猫「それで、なんの御用ですか?」 見張り「頼まれたんだよ。お前が拷問を受ける代わりに俺たちのお咎めがなくなったから翠苓さんと…あの餓鬼がどうしてもおまえさんを助けろってさ。見返りに翡翠の玉飾りももらったしな。だからここに来た。だが俺はもうこんな場所耐えられねぇ。ここに来たのも逃げ出すついでだし。じきに都からの討伐軍が来る。外では狼煙が上がったって大騒ぎだ。あんたも騒ぎに乗じて逃げたほうがいい。そこの見張りが起きる前に厠で馬でも盗むんだな」 猫猫「とても助かりました」 見張り「じゃあ俺はこれで。そうだ、逃げるなら地下の階段は避けろ。人も多いし、ひでぇ臭いがするからすぐわかる」 猫猫「何かあるんですか?」 見張り「ああ、何をやらかすつもりかしらねぇが、そこで火薬を製造しているらしい」 猫猫「ありがとうございます。いってきます!」 見張り「おい!俺の話聞いてたか!?」 猫猫「(暖かい。それに部屋で時折感じた糞が発酵したような悪臭。発生源はここだったのか)」 猫猫「(あの黒い塊が家畜の糞…にしては粒が小さいから小動物の糞か?獣の糞には硝石の材料になるものが含まれていると聞く。それを利用して火薬を作っているのだろう。やけに室温が高いのは早く火薬を乾かすためか。出来上がった火薬は向こうの出口から運び出すのだろうか。しかし恐ろしいところだ。火の粉がかからないよう火鉢を遠ざけ、帳を巻いてはいるが、火薬や糞に燃え移れば大惨事。しかも中毒症状が起こってもおかしくないほど空気が悪い。ここにいる人間はその危険性を知っているのだろうか。人が来る)」 猫猫「(ろうら…)」 「お嬢様!?どうされました。こんな場所にいらっしゃるなんて」 楼蘭「今すぐここを離れなさい。もうすぐこの砦は落ちるでしょう。その前に早くここから逃げ出しなさい」 「銀だ!」 「本物だ」 楼蘭「拾い終わったかしら。なら、頑張って逃げてね」 猫猫「(本気ですか?)」 「うわあああああああ」 猫猫「(私も早く逃げないと)」 楼蘭「あれ、なんで猫猫ここないるの?」 猫猫「こっちだって聞きたいけど」 楼蘭「怪我はない?」 猫猫「翠苓と響迂が見張りに頼んでくれてなんとか助かった。蛇は美味しくいただいた」 楼蘭「いや得意だとは思っていたけど、意味わかんないからそれ、ふふっ」 猫猫「(虫を食べる娘に言われたくない) それより急いで。次にいつ大きな爆発が…おい、上は駄目だ。すぐ火が回る」 楼蘭「いいの。私は上に行かないといけないから。猫猫も来るの?」 猫猫「煙が口に入らないよう袖で覆って」 『砦の上にあるのは…。次号、2025年Vol.06(5/23発売)へつづく』 | |||
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