あらすじ
監禁先で目覚めたコナンは、梓のワイヤレスイヤホンを犯人のズボンに仕込み、スマートフォンの位置探索機能を利用して犯人たちを分断する。残された見張り役を腕時計型麻酔銃で眠らせたコナンは、マッチの頭薬をナイフで削って鍵穴に詰め、爆発の圧力を利用して南京錠を鮮やかに解錠する。さらに、冷蔵庫内の生首が写真の凸レンズ効果による偽物であり、指もウインナーで作られた工作であることを明かし、そこがゲーム攻略本の撮影スタジオであると見抜く。一方、安室や世良たちは園子の写真のガラスの反射から新作ゲームの情報を特定し、蘭たちの会話を犯人が誤解したことが拉致の動機であると突き止める。スタジオへ突入した安室たちの前で編集者の尾村らが平伏して謝罪し、ゲームソフトの提供を条件に和解が成立してポアロに平和が戻る。
概要
第1128話は、日常の誤解から発生した過激な拉致事件が、コナンの科学的な機転と安室たちの鋭い推理によって鮮やかに解決される完結編である。前半では、絶望的な監禁状況においてコナンが現代のデジタル機能や身近なマッチ棒を用いた物理トリックを駆使し、自力で安全を確保していくプロセスが細かく描かれる。中盤では、恐怖の象徴であった生首や切断された指が、実は撮影用の安価な小道具であると証明され、事件の深刻さがひっくり返っていく様子が見どころである。後半では、蘭と園子の何気ない会話が原因で生じた「口が軽い」というおかしなボタンの掛け違いが明かされ、過剰な警戒心が引き起こした騒動の全貌が暴かれる。最終的には探偵団へのプレゼントという平和な形で収束し、喫茶ポアロを巡る客たちの勘違いの真相も一挙に解消される。
本文:ネタバレ
1. 反撃開始の合図とイヤホンの仕掛け
コナンは反撃開始の合図の意味を理解していない梓に対して仕掛けを明かす。
イヤホンの紛失:
- 自分のワイヤレスイヤホンがいつの間にか無くなっていることに梓が気づいて驚く。
仕掛けの場所:
- コナンは梓からくすねたイヤホンを先ほど部屋に入ってきた誘拐犯二人のズボンの折り返しに仕込んでいる。
スマホの確認:
- 誘拐犯の一人が梓のスマホをズボンの後ろポケットに入れているのをコナンは見逃さずに確認する。
2. 位置探索機能と犯人の分断計画
コナンは持ち物の位置探索機能を利用して誘拐犯たちの分断を狙う。 デバイスを探す機能:
- 置き忘れたワイヤレスイヤホンを探すための位置探索機能についてコナンが梓に説明する。
通知の条件:
- イヤホンとおおよそ400メートル離れるとスマホに通知が届く仕組みを利用して待機する。
人数の削減:
- 相手にする仲間を一人でも少なくするためにスマホを持つ男が移動するかどうかの賭けに挑む。
3. 見張りの襲来と麻酔銃による制圧
コナンが狙っていた通知が届いた瞬間に見張りの男が部屋に戻ってくる。 見張りの怒り:
- 勝手に立ち上がっているコナンを見つけた見張りの男が怒鳴りながらこちらに向かって歩み寄る。
麻酔銃の発射:
- コナンは悪い人から身を守るために阿笠博士が作ってくれた腕時計型麻酔銃を構える。
男の気絶:
- スタンガンのような効果を持つ麻酔銃の一撃によって見張りの男はその場に倒れて眠る。
4. スマホ回収の断念と南京錠の解錠決意
コナンは倒れた男からスマホを回収しようとするが隙間がなく断念する。 回収の困難:
- 男が冷蔵庫の前に倒れ込んだせいでコナンの手ではスマホまで全く届かない。
冷蔵庫の移動:
- 冷蔵庫が重くて動かせず倒すことはできても大きな音で別の仲間が来るリスクを恐れる。
道具の探索:
- スマホでの連絡を諦めたコナンは南京錠を開けるために糸ノコのそばにあったナイフを確保する。
5. マッチの頭薬を使った解錠の準備
コナンは梓から受け取ったマッチ箱とナイフを使って解錠の作業を進める。
頭薬の削り落とし:
- マッチ棒の先端に付いている頭薬をナイフで削り落としてマッチ箱の中にできるだけ多く溜める。
粉末への加工:
- 溜まった頭薬を棒のような物で細かく磨り潰して完全な粉状に変化させる。
鍵穴への装填:
- 粉末状になった頭薬を南京錠の鍵穴に流し込み木の部分を尖らせたマッチ棒を鍵穴に深く刺し込む。
6. 爆発の力を利用した解錠の成功と校正用語の発見
コナンはマッチに火をつけて南京錠を解錠し倒れた男のスマホを確認する。 解錠の仕組み:
- 爆発の力で内部のピンが引っかからない高さまで一気に押し上げられるため鍵が開く可能性が生じる。
メールの着信:
- 解錠に成功したコナンは男のスマホに届いた新着メッセージの内容に目を留める。
校正用語の確認:
- 文字を取って間を詰める『トルツメ』や漢字を平仮名にする『ひらく』やそのままで良いことを示す『ママ』という校正用語から犯人の職業を見抜く。
7. 冷蔵庫内の生首発見と梓の誤解
コナンは犯人のフードとマスクを外して犯人の顔を確認する。 生首と同じ顔:
- 梓は冷蔵庫の中に保管されている生首が目の前で眠っている男と全く同じ顔であることに気づく。
兄弟殺しの疑い:
- 男が自分の兄弟を殺害したのではないかと勘違いして梓は激しいパニックに陥る。
8. 写真を使った生首のトリック解説
コナンは怯える梓を落ち着かせるために冷蔵庫の生首が偽物である理由を教える。 写真の合成:
- 正面と横の顔写真を合成してくっつけてラミネートコーティングした紙を筒状にする。
凸レンズ効果:
- 水を入れた瓶の中に筒状の写真を沈めることで水と瓶が凸レンズの効果を生んで立体的な生首に見せる。
9. ウインナーの指と窓のない撮影スタジオの秘密
コナンは床に落ちている指の正体を明かしてこの部屋の本来の用途を説明する。 指の正体:
- ナイフで関節のシワを作り皮を切り取って爪のように見せてケチャップを塗っただけのウインナーである。
法律の例外:
- 玄関や洗面所や浴室や便所や廊下や縁側や階段室や納戸や機械室などの他に撮影スタジオも法律で窓の設置が免除されている。
スタジオの特定:
- 梓が夢中になっているゲームの攻略本に載せる写真を撮影するためのスタジオであると突き止める。
10. 偽メッセージの送信と誘拐の原因
コナンは誘拐犯のスマホを操作して仲間を呼び寄せ事件の動機を突き止める。 偽の連絡:
- 子供と女が暴れているからすぐに来てくれというメッセージを誘拐犯のアプリから仲間に向けて送信する。
動機の特定:
- 梓が昼間に喫茶ポアロで大好きなゲームであるスプラッタタァ2の続編に関するレア情報を漏らしたことが誘拐の原因だと伝える。
11. 車内での推理とスプラッタタァ3の情報漏洩の危機
走行する車内では、安室たちがスプラッタタァ3の最新情報と犯人たちの監禁の動機について推理を進める。
新作情報の驚き:
- スプラッタタァ3が出るというそんな情報を梓が聞いてしまったのかと蘭が尋ねる。
ガラスの映り込み:
- 安室は聞いたのではなく見てしまったのだと返し、雑誌社の編集と思われる人の後ろにある絵の額のガラスに映っている画面を拡大するように促す。
確認と疑問:
- 画面を見た園子が本当に3と書いてあると驚き、蘭はなぜそれをコナンたちがさらわれなければならないのかと疑問を口にする。
違約金の発生:
- 世良はゲームの発売とほぼ同時に出る攻略本は発売前に編集スタッフがゲームのROMを借りてプレイしていると説明し、その発売情報をスタッフの外部にバラしたら莫大な違約金を払わなければいけない場合もあると語る。
ネット公表の予測:
- さらに世良は、おそらく今夜12時にそのゲームが発売されるとネットで公表されるのではないかと推測する。
監禁の目的:
- それまで二人をどこかに監禁しておこうとしたのだと蘭が気づくが、誰にも言わないでと頼めば済むことであり、わざわざ誘拐して監禁しなくてもいいのではないかと園子も疑問を抱く。
言葉の勘違い:
- 安室が梓は軽いから話すのを止めようという先ほどの会話を口にすると、蘭はそれが綱引き大会のことであると気づき、口が軽いと完全に勘違いされたのだと理解する。
スタジオへの監禁:
- 世良はさらって目隠しをして0時までどこかに監禁するつもりだったがコナンに顔を見られてしまったのだと分析し、安室はやむなくゲーム攻略本の撮影に使っていたスタジオに監禁して猟奇殺人犯の仲間だと思わせて恐怖で口を封じるためだったと結論づける。
12. 集談館文庫のスタジオへの突入と事件の呆れた真相
安室たちは集談館文庫に赴き、撮影スタジオで尾村たちから事件の真相を聞き出す。
社員の困惑:
- 確かに会社に撮影スタジオはあるが、まさか自分のところの編集者が監禁などするはずがないと社員が困惑する。
スタジオへの案内:
- 安室はとにかく案内するように強く求め、社員がここがその場所であると扉を示す。
尾村たちの謝罪:
- 扉を開けると尾村たちが申し訳ありませんでしたと勢いよく謝罪する。
梓の追及:
- この後に自分が警察に通報したらどうするつもりだったのか、集談館文庫の編集が猟奇殺人犯の仲間かもしれないと梓が厳しく追及する。
冗談の予定:
- 尾村は元々0時を回ったらプラカードを持って入って冗談にするつもりだったと言い訳し、スプラッタタァの大ファンならシャレが通じるかと思ったと言い添える。
コナンの指摘:
- コナンはこれらが完全に誘拐と監禁であり、自分の探偵バッジも壊された事実を指摘する。
お詫びの提案:
- 尾村たちは怖い奴らの雰囲気を出そうとしたのだと言い、お詫びにスプラッタタァ3のゲームと攻略本を差し上げるので警察への通報は勘弁してほしいと懇願する。
条件の提示:
- 梓は自分はそれでもいいと納得しかけるが、コナンは自分と梓の2人分に加えてさらに4人分を足した計6人分で手を打ってあげると条件を出す。
13. ポアロでの後日談とクレーム客の意外な正体
無事に事件が解決した後の喫茶ポアロでは、コナンたちがゲームの件やもう一人の客について話し合う。
少年探偵団の喜び:
- 例のゲームと攻略本を少年探偵団のみんなにプレゼントしたことで喜んでいただろうと世良が尋ね、コナンは発売日前の攻略本にみんな不思議がっていたが喜んでいたと応じる。
当然の対価:
- 園子はあれだけのことをしたのだから当然であると言い放つ。
半家の正体:
- 蘭はあの時にビーフシチューにクレームをつけた半家を駅前のカフェで見つけたと報告し、彼がその店の店長で美味しいビーフシチュー始めましたという看板を出していた事実を明かす。
残る疑問:
- 園子は残るがあのストーカーっぽい客だけであると言い、どこかで見覚えがあるという感覚を語る。
安室への不信:
- 世良は自分としてはコナンにちょいちょい探りを入れている安室のことも気になると口にし、コナンはそうなのかととぼける。
14. 臨時マスター金丸の再来店とガン見の本当の理由
喫茶ポアロにあの時の客である金丸が再び姿を現し、一同はその意外な正体と目的を知る。
金丸の来店:
- 梓がいらっしゃいませと出迎えると、蘭があの時の客であると気づく。
臨時マスターの過去:
- 梓は金丸に対して今日も来たのかと声をかけ、園子から知り合いなのかと尋ねられると、マスターがケガで入院していた時の臨時マスターを務めていた人だと説明する。
納得の周囲:
- 蘭だから見覚えがあったのだと納得し、世良も道理でカウンターの内側のことに詳しいわけだと合点が行く。
ガン見の理由:
- 園子がなぜ安室たちのことをガン見していたのかと疑問をぶつけると、金丸は仕方がないと言い訳を始める。
安室への敵対心:
- 金丸は梓が新入りのイケメン店員と付き合っていると聞いて、本当に相応しい男かどうかを見極めに来ていたのだと本音を白状する。
全力の否定:
- その言葉を聞いた安室と梓は二人同時に驚き、付き合っていませんと声を揃えて全力で否定する。
まとめ
監禁場所でのコナンの冴え渡る機転とポアロでの写真解析により、事件の全貌と犯人たちの哀れな勘違いが完全に暴かれる。 脱出のトリック:
- ワイヤレスイヤホンの位置探索機能で見張りを誘い出し、麻酔銃で眠らせた後にマッチの頭薬で南京錠を爆破して脱出する。
偽物の証明:
- 冷蔵庫の生首はレンズ効果を利用する合成写真であり、血まみれの指もただのウインナーであることを見抜いて梓を安心させる。
動機の判明:
- ポアロの店内のガラスに映り込む未発表ゲームの画面から、編集スタッフたちが「口が軽い」と聞き間違える誤解が判明する。
事件の結末:
- 口封じを目論む犯人グループは一網打尽となり、安室を睨む金丸の個人的な嫉妬も発覚してポアロに平和な日常が戻る。
『名探偵コナン』コミックス一覧
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