| 『空港』
幸田文「全く!うちのダメ親父、今度空港に忘れモンしたら素麵に爪楊枝混ぜたるからな!」
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幸田文「それでいしつぶつ窓口の場所はと…うーん…これなんて読むんやろう?」
?「犯人は武装探偵社と思われます。斗南司法次官は次のように述べ、国外における軍関係者の相次ぐ失踪事件についてテロ組織“武装探偵社”の関与を正式に認めると共に国内の渡航制限及び警備強化に理解を求め…」
.jpg) 国木田独歩《俺の眼前で人が死ぬ世界は俺の理想ではない…そう思っただけだ》 幸田文「(国木田…皆が云うてる事はホンマなんか?アンタがテロとか有り得へん。けどせやったら何で、何で放送ではこんな風に…) きゃっ」
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条野採菊「邪魔です」 幸田文「ちょっとアンタ!一言謝ったら…」
.jpg) 幸田文「(あの制服…警察さんか!?)」 条野採菊「お待たせしました。それで?本当に探偵社は此処に現れるのですか?」 幸田文「(探偵社!?)」
大倉燁子「あ?条野お主、隊長の言を疑うのか?ん?背信か?」 条野採菊「いやいや、単に疑問なのですよ。何故ならこれは欧州政府肝煎りの秘密作戦。ワンオーダーを日本に運ぶ為、十八の偽の輸送作戦が並行展開されているのですよ。この空港に来るのが本物のワンオーダーだと探偵社如きが判るでしょうか?」 大倉燁子「判ると隊長は云った。“あの小僧ならば必ず推理する”とな」
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条野採菊「となると面倒ですね。この空港で決戦ですか…いっそ知人縁者を人質に探偵社を脅しては?」
.jpg) 条野採菊「おやおや今の心音、君探偵社の知人縁者ですね?」 幸田文「…な…何でそんなん判っ…いやそもそもウチ何も悪い事してへんで!」 条野採菊「君が誰かは無関係です。悪いのは探偵社なのですから。君を吊るして火で炙れば探偵社は無謀を承知で扶けに現れる。違いますか?」 幸田文「あ…アンタらはウチを扶けに来るようなエエ人等を罠にかける云うんか!?」 条野採菊「…慥かに探偵社は悪の組織ではなく黒幕は別にいる、そう主張する人もいます。でもね、私にはどちらでもいいんですよ。探偵社が悪人であろうとなかろうと。私はただ誰かの苦悶の声を聞きたいだけ。法の名の下に人を傷つけ追い詰め破滅する音を聞きたいのです」
.jpg) 幸田文「有り得へん。あんたみたいのが警察?」 条野採菊「その通り、私は社会悪です。ですが犯罪者を幾ら甚振ろうとも社会は私を賞賛し出世させるだけ。さて、探偵社を庇うなら君も容疑者です。君も私の愉しみの一部になりますか?」 幸田文「う…ウチは別に探偵社を庇てる訳じゃ…」
末広鉄腸「そこまで」 条野採菊「あ痛あ!?」
.jpg) 末広鉄腸「無辜な民を愉悦に使うな」 条野採菊「なら呼んで止めればいいでしょう!毎回いちいち尻を刺すな?大体私は容疑者に協力要請を行っていただけです!」 末広鉄腸「では司法取引同意書の後にしろ。でなくば正義ではない」 条野採菊「ならいい加減刃で決着をつけますか?」
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福地桜痴「やめろ」 大倉燁子「隊長~♡」 福地桜痴「済まん。君達の笑顔は私が護る」
.jpg) 条野採菊「隊長今までどちらに?」 福地桜痴「準備だ。お前達こそ準備は?文字通り今日が天下分け目だぞ。喧嘩する程暇なのか?」 条野採菊「済みません」 大倉燁子「隊長…いつになく緊張が漲っておられるな (たまらん)」 福地桜痴「ヒトフタマルマルより作戦開始。全員時計を本部の計数に合わせよ。無線の暗号鍵残量も再確認しておけ。条野、来い。見せたい物がある」
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福地桜痴「条野、武装探偵社の手口をどう思う?」 条野採菊「急に何ですか?年寄りの雑談に付き合うのは給料の外…」
.jpg) 条野採菊「手口ですか…洗練されていますね。テロ組織《天人五衰》としての手口は特に…硬貨爆弾テロ、吸血種による軍の制圧、経済が経済で国家が国家である以上、防ぎようがない。まるで世界を嘲笑うような世界テロ群。“趣味が合う”とでも云いまか…その嗜虐性…正直なところ共感すら覚えます。今回の決戦に敗れ我々が破算になったらあちらに再就職してもいいかも知れませんね。無論負けるとは思えませんが」 福地桜痴「そうか」 条野採菊「それで?私に見せたいものとは何です?」 福地桜痴「これだ」
.jpg) 条野採菊「…は?」 福地桜痴「ブラム君、空港の制圧状況は?」 ブラム「既に警備の半数近くを吸血種に変えて潜ませておる」 条野採菊「…何?何ですかこれは?“警備を吸血種に変えた”?では…」 福地桜痴「条野、立原が騒いでおったろう。“探偵社を嵌められた。黒幕が居る”と…儂がその黒幕だ。条野、儂の仕事を手伝う気はないか?」
『アンの部屋 武装探偵社』 中島敦「外に異常なし。この隠れ部屋の位置を気取られた様子はありません」
.jpg) 江戸川乱歩「作戦を確認するぞ。今から二十五分後、偽装旅客機に乗った欧州護衛官がワンオーダーを運んで来る。僕達はそれが福地に渡る前に強奪し破壊する。ワンオーダーを失えは天人五衰の計画は二週間は遅れる。それだけ時間があれば特務課が各国政府に福地の奸計を暴露する刻が稼げる。つまり福地と戦うまでもなく僕達の勝ちだ」 中島敦「ですか乱歩さん、敵もそれを阻止すべく動くのでは?」 江戸川乱歩「その通りだ。少しは考えられるようになってきたじゃないか敦。だからそれを逆手に取る」 |